1943 爆弾倉の事を考えていて思いついたのですが、第二次大戦時の原爆搭載機である「エノラ・ゲイ」「ボックスカー」の爆弾倉はサイズ変更による改修以外に、どのような改修がなされてたのでしょうか?
まさのり

  1. いわゆるシルバープレートB-29ですね。
    全長5.2mのガンバレル型原爆「シンマン」を搭載するため、後部爆弾倉が約1m延長されたものですが、この改造がなされたのは「プルマン」と呼ばれる1機のみです。
    シンマンはプルトニウム原爆ですが、この長さのガンバレルではプルトニウムの起爆が無理とわかり開発中止されました。
    実際に使われたリトルボーイとファットマンは全長3.3m以下なので、標準の爆弾倉に搭載可能であり、以降のシルバープレート機に爆弾倉延長工作はされていません。

    シルバープレート機の改造内容ですが、銃塔は尾部を残し撤去されたのは有名ですね。
    そのほか燃料噴射式の新型R-3350エンジン・リバースピッチ付きプロペラ・イギリス製の爆弾投下装置(トールボーイ用)・爆弾倉扉の開閉速度を上げる空気圧アクチュエータの追加・防弾板減少などです。

    超音速

  2. 超音速さん、回答ありがとうございます。特に爆弾の着火に関する制御装置は無かったのですね。
    ただ爆弾単体で4トンあり、高高度から落とし爆風、衝撃波からの退避行動を取れる航空機ってB29しか無いですね。
    まさのり

  3. >爆弾の着火
    離陸後、兵器員が爆弾倉の中に入り、アーミングプラグを手で爆弾に直接挿入します。
    >B29しか無いですね。
    1943年にシルバープレート計画が始動したとき、当時はドイツへの投下が念頭にあったので英国製ランカスターを使うつもりでした。
    やがてB-29の戦力化にメドがついたので、B-29に変更されました。

    B-29は高度9100mで原爆を投下しましたが、ファットマン(20キロトン)の爆風は4.6km先で1psi(ガラスが割れる程度)の強さだそうですので、ランカスターで少し低い高度で投下しても大丈夫だと思います。
    ほかにレシプロの核爆撃機としては、戦後登場したマーク7戦術核(最大60キロトン)搭載型のAD-4Bスカイレーダーがあります。

    超音速

  4. 超音速さん、ありがとうございます。広島原爆投下の記述を読むと機体後部にかなりの衝撃があったとかあったので、これはリトルボーイとファットマンの違いかな。
    あと米軍が原爆投下訓練用に運用したパンプキン爆弾は、ファットマンを模してます。リトルボーイは念頭になかったのかな?
    まさのり

  5. >4
    >リトルボーイは念頭になかったのかな?
     ファットマンはリトルボーイより、その形状から投下後の弾道が捉えにくいことから訓練が必要だったのと、ファットマンのほうがコストが安く、誤作動が少なく、量産に向いていたからだそうです。
     
    hush

  6. hushさん補足ありがとうございます。
    まさのり


Back