1969 P-40のwiki英語版に
十分な高度があれば、P-40 は A6M や他の日本軍戦闘機とともに、機首下げ垂直旋回とバンク旋回の組み合わせ、いわゆるローヨーヨーと呼ばれる技術を使って旋回することができた。

日本人と互角に戦えるが、自分のやり方で戦わせる必要がある。低速では日本人はあなたより旋回できる。高速ではあなたも日本人より旋回できる。日本人と旋回戦になったときは、機首を下げて対気速度を上げて、日本人より旋回できる。低速では、ゼロ戦の大きな補助翼のおかげで日本人はあなたよりロールアウトできる。速度が 275 を超えていれば、ゼロ戦よりロールアウトできる。ゼロ戦の大きな補助翼には高速ロールをする力がなかった。

とあります。日本の零戦は低速での運動性、旋回性には定評がありますが、ある程度の速度以上になると舵の効きが悪くなると言われてます。高速で運動性、旋回性が悪くなる理由としては、どのような理由があるのでしょうか?機体の強度、軽さ?
まさのり

  1.  単純に動翼にかかる風圧が大きくなりすぎて動かせなくなるのが最大の理由です。

     飛行機は動翼を動かし、動翼に風を受けることで機体の向きを変えるモーメントを引き起こします。
     動翼の角度が一定なら、発生するモーメントの大きさは動翼にぶつかる風の圧力に比例します。
     つまり飛行機は本来高速になればなるほど動翼を動かした際に発生するモーメントは大きくなるのですが、風圧は動翼を動かす際の抵抗にもなるので、拘束になればなるほど舵が重くなってしまい、動翼を思うように動かせなくなります。
     WW2のレシプロ戦闘機なら、だいたいどの機体も400キロぐらいから舵が重くなりはじめ、500キロくらいになると舵が重くなりすぎて操作不能になります。

     戦闘機はだいたい何キロぐらいで空戦するかを考え、低い速度で自在に回ることを考えれば低い速度でも舵が効きやすいように動翼を大きくしますが、やりすぎると高速で舵が重くなりすぎて高速での旋回が苦手な機体に仕上がります。
     高速で空戦することを考えれば動翼を小さくして高速飛行中でも舵を動かせるようにしますが、そうすると今度は低速で動翼の面積が不足するため舵を動かしても旋回モーメントが発生しにくくなり、結果的に旋回性能が低下することになります。

     WW2後は高速になっても動翼を動かしやすいように補助動力を用いたり動翼にタブ(動翼に取り付けられる小さな補助翼のようなもの)を用いるなどして、WW2の頃よりはだいぶ設計の自由度は広がっています。
    おうる

  2. おうるさん詳しい解説ありがとうございます。
    まさのり

  3. 参考
    https://ja.m.wikipedia.org/wiki/零式艦上戦闘機#性能
    "横転性能"
    ガス欠

  4. ガス欠さんフォローありがとうございます。
    まさのり


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