83 魚雷についての質問です。
人馬殺傷用の瞬発砲弾だと、敵艦にダメージを与えることが出来ないと聞きました。
それが事実なら、魚雷が命中して爆発しても、ほとんどダメージを与えることは出来ないように思うのですが、実際は大きなダメージを与えているのはどういった原理なのでしょうか?
よろしくお願いします。

M16VN

  1. 「人馬殺傷用の瞬発砲弾だと、敵艦にダメージを与えることが出来ないと聞きました」

    それは、WW2までの装甲された軍鑑についての話ですね。
    非装甲の軍鑑や商船、あるいは現代の軍鑑であれば、瞬発の砲弾や爆弾でも相当のダメージを与えることができます。

    瞬発砲弾(爆弾)と魚雷の装甲艦に与えるダメージの違いについては、下記の過去の質問が参考になると思います。
    http://www.warbirds.jp/ansq/21/B2001774.html
    ベアベア

  2. ありがとうございました。
    水中で爆発すると相当威力が増すようですね。


    M16VN

  3. 一般論として、船を沈没させるのには船内に水を入れるのが最も効果的です。例え沈没まで至らなくても、浸水して船が大きく傾くと重要な機能が失われることが良くあります。

    瞬発の爆弾等が命中した場合、その区画と周辺の区画が破壊されても、一部の機能が失われるだけです。船そのものに対するダメージは僅少と言って良いでしょう。(風呂に浮かべたおもちゃの船の煙突やマストを壊すイメージ)

    魚雷が命中した場合、その区画が破壊され(当然その区画は満水となる)、隔壁に亀裂、破口が生じて周辺の区画にも浸水します。船そのものに対するダメージは大きいです。(風呂に浮かべたおもちゃの船の船体に穴を空けるイメージ)

    「命中した区画とその周辺の区画の破壊」は同じでも浸水量は全然違いますよね。
    また、隔壁に何らかの貫通穴(電線等を通すとか通風口とか以外と多い)があった場合、蓋があっても爆発の衝撃で歪んでしまい隙間が生じたり、パッキンが外れたりで浸水が拡大しやすくなります。

    ということで爆発威力の大きさもさることながら、
    1 効果的な手段にストレートにアプローチ
    2 浸水の拡大等、二次被害を与えやすい
    といったことが大きいです。
    出沼ひさし

  4.  人馬殺傷用の砲弾は、炸薬によって、弾殻を細かく砕き、更にそれをすごい速度で飛び散らせることで、着弾点周囲の人馬を殺傷させるのです。
     船舶とくに軍艦は船体上部といえどもそこらの自動車よりは頑丈な鉄板で覆われてるのが普通ですから、人馬を殺傷できる程度の威力(拳銃弾〜小銃弾程度)の破片が何百何千と襲い掛かっても、壁に水をぶっ掛けたのと大差ない結果になります。運がよければ着弾点付近のブロックの壁は小穴が多数生じるかもしれない程度で、たいていの場合は大した脅威にはならないわけです。
     また爆発すると、その爆発衝撃波が周囲に襲い掛かります。砲弾ですと最初に衝撃波が襲い掛かるのは「砲弾本体」つまり弾殻です。砲弾の炸薬のエネルギーの多くは弾殻を砕いて飛び散らせるのに使われてしまうわけです。仮に船体外板に爆薬単体を貼り付ける等して炸裂させれば、爆薬を貼り付けた部分の船体外板は壊されるでしょう(爆薬の威力と船体外板の強さ次第ですけど)
     魚雷は大重量大威力の火薬を、船体に貼り付けとは行きませんが接触させてドカンとやることで、船体と魚雷の接触部分とその近辺をグシャっとぶっ壊すわけです。
     ぶっ壊された部分が水中だと非常に困ったことになるというのは#3で説明されてるとおりです。

    SUDO

  5. 思いっきり遅スレで誰も読んでいないと思うけれど・・・

    戦艦とかでも瞬発信管で発射することはあるようです。
    ただし、人馬殺傷用(って^^;)じゃないと思いますが。
    著名なところでは、ラプラタ沖海戦で、グラフシュペーが発射してます。
    目的としては艦上の構造物を破壊して指揮・航行能力を減少させるためだそうです。
    これは相手が6〜8インチの条約型巡洋艦だったためもあるのでしょうか、まずは当てて、弱ったところで沈めるといったことでしょうか。
    レイテでは大和の主砲弾が遅延信管作動前に突き抜けた?!なんて話もありますから、瞬発のほうが交差弾とかでも効果が出やすいとかあるかもしれませんね。
    その場合の瞬発信管弾の威力ですが、これが弾がどの程度のものか知りませんが、少なくとも人馬殺傷用とは思えません。弾殻厚だってそれなりでしょうし、あるいは徹甲弾の信管調整弾ってことも?? だとすれば、艦のバイタルパートは撃ち抜けないなりに艦橋を破壊するくらいの貫通力はありそうですね、衝撃波も相当でしょう。
    ノルマンディの戦訓だと、ロドネイ(だったかな)の40センチ砲弾は教導師団の戦車に対して、全損破壊は少なかったものの故障やらひっくりかえすやら乗員は戦死やら、いろいろ起こしてます。
    間に低密度で圧縮する空気みたいなものがあれば威力激減ですが、衝撃波の威力はすごいもののようです。粘着榴弾的効果もあるでしょう。

    それが圧縮性のない水中で炸裂した場合の威力のすごさは皆さんお書きのとおりです。
    これを数値化したものの例として、歩兵用のマニュアルで擁壁爆破に必要な爆薬物量を表で見ると、壁の脇に積み上げた場合と壁のある水郷内で密着させた場合だと200倍くらい違います。
    特に艦底爆発のすごさは、オーストラリア海軍の実験(ネットで見れます)を見るとびっくりで、逃げ道を失った圧力のすさまじさを痛感します。
    さあ、細かいデータは自分で調べてみよう^^
    えりっひ


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