86 ミッドウェー海戦で主力4空母を失った日本海軍は
大和級と金剛級戦艦を除く1万トン以上の水上艦を
空母に改装する計画を検討していたそうですが
1,機動部隊の護衛艦はどうするつもりだったのでしょうか?
いくら秋月級が優れた防空能力を有し又,速力からいって大和はちょっと無理
かもしれませんがするほかの駆逐艦や軽巡洋艦を改装するとは言っても限度があると思うのですが
2,やるとしてどういう順番でいつごろの完成をめどにしていたのでしょうか?
3,そもそもそんな資材があるなら普通に2〜3隻新造したほうが早いと思うのですがそういう意見は出なかったのでしょうか?

霧番

  1. 金剛型も検討されてますよ
    妙高型・高雄型・最上型・利根型 第1艦改装予想期間9ヵ月以内
    金剛型・扶桑型・伊勢型・長門型 第1艦改装予想期間1.5年以内
    Q1.
    秋月型はミ海戦前のD計画の16隻より後の改D計画の23隻に7隻増加してます
    Q2.
    伊勢型以外の戦艦改造は工事量が大で工事期間が長くなり過ぎるため却下されましたので順番を決めるまでに至ってません
    Q3.
    新造もD計画と改D計画では雲龍型が2隻より4隻、雲龍改型が0隻から9隻に増加してますケド、竣工がS19/M以降(つまり工期2年)となるので改装のほうが実戦投入が早まると見込まれてました
    駄レス国務長官

  2. ちょっと補足

    1への回答
    空母への改装が検討されたのは、大和型以外の戦艦、すべての重巡洋艦、5500t型巡洋艦です。当然ながらこれらの艦艇すべてが改装の対象となったのではありません。
    上記の艦艇に対して
    改装後の空母としての能力、工数、期間を検討→条件の良い艦艇だけ改装決定
    です。検討の結果、条件の悪い艦艇は却下されています。
    例えば5500t型や古鷹型、青葉型は幅が狭すぎて却下、金剛型はその高速ゆえに他の使い道が多いことから却下されています。
    ですから仮に資材、ドックに余裕があっても「大和型と秋月型以外は全部空母」にはなりません。

    2への回答
    最終的に「条件が良い」とされたのが伊勢型と扶桑型ですが「日向」が事故を起こし5番砲塔を撤去していたので、工事に都合が良く伊勢型が最初に改装されることになりました。
    扶桑型も改装の予定でしたが機会を得られず、改装されなかったといわれております。
    出沼ひさし

  3. 空母対空母の海戦は、結局、彼我両軍の空母を相殺し合う結果になる、いうことは戦前からも述べられており、また珊瑚海、ミッドウェーを通じて再認識されたことでもあります。
    ミッドウェー後に空母大量増勢が必要と考えられた理由のひとつとして、このように敵味方の空母が潰し合ったのち、なお後方に控置する空母を持っておれば有利、という目論見があったように思います。
    この場合、敵航空兵力は使用不能、またはかなり減勢されていることが考えられます。このような考え方に立脚するならば、対空護衛兵力以上に空母を抱えていてもなんら構わない、ということになりそうですね。


  4. まず、ミッドウェー海戦後の大型艦空母改造試案は航空本部内での研究に留まっています。海軍の総意ではありません。ここは重要な点です。

    また航空本部からは簡易な空母の新規建造案も提出されていますが、艦政本部の反対によって流れています。新造案の方がよりオフィシャルだった訳です。

    護衛艦については、
    当時の艦隊防空の主力は戦闘機で、随伴する護衛艦の対空火器は充実しているに越したことはありませんが、それで空母を守りきるという発想はありません。高空からの爆撃に対抗できる火力は重要ですし、低空攻撃を仕掛ける敵機に対して輪形陣外郭の護衛艦の存在も効果的ですが、それが防空の主役ではなく、随伴する艦艇の最も重要な役割は搭載機が活躍できない夜間と荒天時の空母防衛にあります。この点では日米海軍ともほぼ同じ考え方をしています。
    BUN

  5. 皆さん返事が遅れて申し訳ありません
    回答ありがとうございました
    霧番


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