180 第二次世界大戦時のフランス戦艦(戦列艦?)ストラスブールの竣工日(何月何日か)について教えてください。ウィキペディアや、他のサイトなども調べてみたのですが、12月竣工としか書かれておりません。無礼な質問かもしれませんが、どうかAns,Qの賢人の皆様、お知恵をお貸しください。
ハイン

  1.  同艦が完工したのは1938年6月30日で、就役したのは同年の9月15日です。公試終了後に、艦隊へと編入されたのは1939年4月29日でした。

     1938年12月竣工と言われるのは、初期公試実施後の就役日当日にドックに入渠して整備に入り、12月に出渠して15日から公試を再開したことによる誤伝のようです。
    大塚好古

  2. なるほど、誤伝だったのですね、ご回答で今まで感じていた悩みが吹き飛びました! まさかあの尊敬する大塚さんにご回答していただけるなんて、タイプする指が震えてます。本当にありがとうございました!
    ハイン

  3. 「竣工」の解釈によりますケド、通常は戦備完成して建造所より海軍に領収された日を竣工日と見なします
    小職手元の“Cent ans de cuirasses francais”には“Date de I'armement 12/1938”とあるので、ご指摘のウィキ他はこれに拠ってるモノと思われます
    なお、同書では建造所サン・ナゼールよりブレストへの出航が1938年6月15日、艦隊(第一戦艦戦隊)への編入が1939年4月24日となってるコトより、1938年6月〜12月に残工事および諸公試をブレスト海軍工廠で実施したモノと思われます
    駄レス国務長官

  4. >3

     こちらの資料だと、海軍領収(就役)日が1938年9月15日で、その後9月〜12月の入渠整備で機関の最終整備をしたことになっています(7〜9月に実施された初期の公試における不具合修正かも?)。

     その後12月15日以降の後期の公試で主砲公試をやってますので、「I'armement」はこれを指している可能性もありますね。
    大塚好古

  5. >4.
    >こちらの資料だと、

    そちらの文献名は何でしょうか?

    >「I'armement」はこれを指している可能性もありますね。

    同じ本のダンケルクの項では
    “Date de I'armement 01/05/1937”
    “1er mai 1937: Il est mis en service.”
    ・・・となってますので、就役日と思われますケド
    駄レス国務長官

  6. 資料名:

     French Battleships 1922-1956(NIP:2009年発行)であります。

    就役日:

     同書によれば、ダンケルクは1936年12月31日に海軍が領収(就役)しています。この時期同艦は初期公試実施後の入渠整備中で、1937年2月以降公試を再開、1937年4月26日には就役公試に入り、5月15日にデヴィン中将の将旗を揚げたことになっています。
     但しこの後も残工事や機械の調整は続き、残工事が終了したのは1938年6月、公式に艦隊へと配備されたのは1938年9月1日です。ストラスブールの場合だと、残工事が終了したのは艦隊配備直前の1939年4月とされています。

    >1>3

     資料を見返したら、ストラスブールの艦隊配備は長官殿の言われるとおり1939年4月24日でした。訂正の上お詫び申し上げる次第です。
    大塚好古

  7. なるほど〜
    どうも両艦の「領収」が日本艦などと若干ニュアンスが違うのかなという気もしますケド、お国柄なのか時代背景によるモノなのか、先生のご意見はいかがでしょうか
    駄レス国務長官

  8.  海軍が領収した後、公試と並行して残工事を継続、というのは英米独の艦でも見られますから、フランス特有とも言い難いような気がします。

     ただダンケルクの機関公試開始からから艦隊就役までに約二年五ヶ月を要しているのは、新型の一番艦というのを考慮しても妙に長いので、ここらはお国柄なのかな、とは思います。ストラスブールの領収から艦隊配備までに至る期間が、他国の艦と比べても同程度かむしろ短い程度なのは、「欧州情勢緊迫化に伴い」就役を急いだ結果だそうですので。
    大塚好古


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