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少々尾籠な部分も含む質問ですが、ご容赦ください。 艦艇は、飲料水は造水装置で作るとして、各種の生活用水のかなりの部分(浴槽のお湯等)を 艦外から取り入れた海水で賄い、排水はトイレの落とし水も含めて(魚類と同様)未処理のまま 海中に垂れ流される、と聞きました(最新の客船などは一定の処理をするようですが)。 そしてその取水口は右舷側、排水口は左舷側にあるとも読みましたが、そうなると、 上陸作戦や観艦式など「海を埋め尽くす」ほどの艦艇が集結した場合、艦艇相互の間隔が 狭すぎると他艦の汚水を取水してしまう(最悪ウ○コが取水口のスノコに引っ掛かるとか) 危険があると思うのですが、その場合どのような対策が取られているのでしょうか? また、衝突回避などの目的での各艦の間隔は規定されていると思いますが、上記のような 衛生面での基準による間隔は規定されているのでしょうか? 2012.12.30.20:50記 NG151/20 |
- どなたから、あるいはどこからお聞きになったのか判りませんし、何時の時代の話しなのかもはっきりしまませんが・・・・少なくとも40年前からでは、貴殿のお聞きになったことは全て“ウソ”といえますので、心配ご無用です。(40年前までのことをあれこれお話ししてもしかたがないでしょうから省きます。)
即ち、
1.造水装置で作った水は低圧での蒸留水ですので、殺菌などが十分でなく、飲料・調理などには不適で使えません。
2.生活用水には取り入れた海水など使いません。 真水タンクの分を使うか、足りなければそれこそ造水装置で作ったものです。(当然、タンクは飲用のものとは分けます。)
3.汚水をそのまま艦外に排出するなどはもう40年以上も前までのことです。それどころか、普通ゴミの投棄は勿論のこと、調理屑でさえ簡単には排出できません。
もし貴殿がこの問題についてキチンとした知識を得たいのであれば、まず、汚水処理を含み、どういうものが艦船から海洋に投棄できるのか、出来ないのかについては『海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律』及び『同 施行令』、『同 施行規則』、そしてその大本となる国際条約をお読み下さい。 自衛艦といえどもすべてこれらの適用を受けます。
そして更に、艦船について興味がおありでしたら、艦内における真水及び海水の使用については、まず船というものがどういう様に作られているものなのかを、例えば『艦艇工学入門』(海人社、岡田幸和)などでお調べになられることから始められたらいかがでしょうか。
艦船ファン
- >1.艦船ファン様
さっそくのご回答ありがとうございます。
>40年前までのことをあれこれお話ししてもしかたがないでしょうから省きます。
時期を明示しなかった当方のミスですが、主に知りたかったのは、まさにその第二次世界大戦当時の上陸作戦(ノルマンディーや、サイパン〜沖縄迄の島嶼の攻防)での状況でした。
「上陸作戦」や「海を埋め尽くす」の文言でご高察いただきたかったのですが…。
>どなたから、あるいはどこからお聞きになったのか判りませんし、
拙問に当たり、AnsQの表紙の
>質問の前に検索で調べるのはネット時代の常識です。
に則って、過去ログを「造水装置」で検索していました。
17件出た内で該当するのが以下の2件、読み込んだものを抜粋すると
B0002975.html
http://ansqn.warbirds.jp/logs-prev/B001/B0002975.html
>大きな船では現在は普通に造水機を搭載しています。
>(中略)今では以前の電熱式がまた増えているようです。
>私が乗ったことのある商船では風呂は真水でした。(贅沢ですねぇ・・・)
>漁船はほぼ例外無く海水風呂です。
>(ペルシャ湾地域では、水はガソリンより高価なので)
>ならば、作っちまえばいい、という事で、1ヶ3KWの電熱ヒーターを造水機に4個も増設して、
>日量3tちょっとの水を作った事がありました
ちなみにこの掘削リグではシャワー真水、手洗い水真水、トイレの水だけが海水でした。
>elebras様
>>商船では風呂は真水
>うらやましいです。護衛艦は出港したら海水風呂です。
>Cz75様
B2002170.html
http://www.warbirds.jp/ansq/22/B2002170.html
>現在の海上自衛隊艦艇でも、浴槽内は海水です。(幹部浴室・科員浴室とも)
>上がり湯としてのシャワーのみが真水となっております。
>現在でも造水装置で作った真水は衛生面では問題ないのでしょうけれど、
>とても臭いが強く、飲むのは抵抗がありますね。(塩辛くない海水を飲んでいるような感じです。)
>元むらくも乗員様
など、艦船ファン様の回答と矛盾する記述が多々あります。拙問で「浴槽の湯は海水」と言及しているのもこれらを読んだ上でのもので
>生活用水には取り入れた海水など使いません。
のご見解には同意できません。
また「海軍めしたき物語」で戦艦金剛勤務の著者は
・残飯や(米を優先に食べがちで)余った麦を舷側の廃棄孔から海へデッコする。
・トイレは海水による水洗。
・お風呂の湯船は海水で、士官など偉い人だけが中に入れて、著者ら下級兵は外で体を洗うだけ。
真水の湯は別の湯船(こちらには偉い人も入らない)から洗面器に一杯のみもらう。
などの記述を立ち読みで暗記していました。
>3.汚水をそのまま艦外に排出するなどはもう40年以上も前までのことです。
>それどころか、普通ゴミの投棄は勿論のこと、調理屑でさえ簡単には排出できません。
以前大藪春彦の小説(まさに40年以上前の作品ですが)で、米原潜が残飯をディスポーザーで処理して海中に排出しているとありました。
このような悪弊が断たれているのであれば、いいのですが…。
NG151/20
- 主に最近の話ではありますが…
生活用水の大部分は真水のようですね。
http://www.mod.go.jp/pco/miyagi/kaiji/satokiti7.html
風呂に関しては海水のこともあるので覚悟しておいて欲しいといったところでしょう。蒸気タービン艦ならば造水能力やドレンの量も豊富で、真水風呂の割合も高かったのかなと想像しますが。
排水については余計な心配はなさらずに、艦船ファンさんのおっしゃる通り、法令をお読みになるのが確実でしょう。
太助
- >太助様
サイトのご紹介ありがとうございます。
遡って目次を見ると面白そうな話しが満載ですが、拙問の関連項目もありました。
ビルジ
http://www.mod.go.jp/pco/miyagi/kaiji/kaiji25/kaiji25.html
>そのタンクも限界になったら・・・最後は海に捨てられます。
(中略)
>海に排出される水ですが、法律で基準が設けられておりまして、その基準値(15ppm)に
>達しないと機械に取り付けられているセンサーが弁を開けず、排出されない仕組み
納得しました。生活廃水も同じ要領だということですね。
これで安心して休めます(やっと今日から正月休み♪)。
>艦船ファン様
『艦艇工学入門』余裕ができたら講読します。ご紹介ありがとうございます。
それでは皆様、良いお年を!
2012.12.31.大晦日9:50記
NG151/20
- 追記です。
太助様ご紹介のサト吉氏のサイトを読破しました。
〜サト吉のつぶやき空間〜
http://www.mod.go.jp/pco/miyagi/kaiji/satokiti0.html
拙問に関して
31.識別帯
http://www.mod.go.jp/pco/miyagi/kaiji/kaiji30/kaiji30.html
>雑用海水(トイレの流す水、冷却用海水等)なら「青赤青」、
35.役員(係)
http://www.mod.go.jp/pco/miyagi/kaiji/kaiji34/satokiti34.html
>ディスポーザ(生ゴミ処理器)
>スイッチを入れると海水が流れ込み、中心でブレードが回転して生ゴミを砕き、
>海にそのまま廃棄できる機器。航海中しか使用できない。
>停泊中は使用せず(出来ない)、残飯は生ゴミとして陸上へ。
とあり、航海中は残飯(多分トイレも)はそのまま海中に投棄です。
拙問の上陸作戦での集結時は、停泊中と同等になると思われるので
艦内保管になり、懸念していた事態は避けられそうです。
NG151/20
- いやいや、そう簡単じゃないようですよ。
そのHPの内容もよく読まないと…
http://www.mhi.co.jp/technology/review/pdf/443/443024.pdf
汚水は消毒処理が必要だし、食物ごみも"細かく砕いて"と書いてあるでしょう。(ちょっと忘れましたが、25mmの網目に引っかからないように細かく砕く必要ありだったかな?)
廃棄できる海域も一般海域と特別海域で違いますし…
汚水も一気に排出してもよかったかどうか…排出レートに規制があったかもしれませんよ。
P.S.
廃棄できる海域は海岸から何マイル以上離れていたらO.K.というものだったはずですから、確かに沿岸では安全ですね(笑)
太助
- >2.
結局、貴殿が何を仰りたいのか、何を知りたいのかサッパリ判りません。
貴殿の最初の包括的なご質問に対して、当方は>1.で一般的な艦艇(自衛艦)についての40年前からということを前提とし、その回答は既述のとおりです。
特別(40年前当時でも古かった、など)や特殊な艦艇についての個々の話しではなく、もちろん漁船や商船、戦艦などについてではありません。
>「上陸作戦」や「海を埋め尽くす」の文言で
時期を特定できるわけはありません。 上陸作戦ということがお判りでしょうか? 別に40年前以前に限られることではありませんが。 そしてその40年以上前でも汚水は単にそのまま直通の垂れ流しとお考えでしょうか?
また生活用水については、例えば、ディーゼル艦であった「くも」型は40年前当時でも他の艦に比べれば海水風呂の頻度は高かったと言えます。 補助ボイラ及び造水装置の能力は極めて限定的であり、真水タンクの容量も少なかったからです。 しかしそれでも衛生上の水質の問題からその使用は限られた条件・状態・状況の時で、当時においても何時でもどこでもという日常的な話しではありません。
もちろん、風呂でも洗濯水でも、現在でも海水を使おうと思えば必要に応じて何時でも簡単に使えます。 その様な管系の艤装になっているからです。 しかし、これと日常的な常用の生活用水の話しとは別なことです。 そもそも海水風呂の海水はどの海水管系を使っているかご存じでしょうか? そして海水風呂の効用についてはお判りでしょうか?
>1.でご紹介した法令や条約をキチンとお読みになり(出来れば当初の1971年施行時からの変遷も)、そして水上艦艇の構造・艤装、特にその管系(と40年前から装備されるようになった汚物処理装置など)についてキチンとお調べになることをお薦めします。 中途半端な納得と理解にならないように。 (もちろんその程度でよろしいのでしたら別で、当方は遠慮させていただきますが。)
老婆心ながら、何をお尋ねになりたいのか、例えば造水装置なのか汚物処理装置などなのか、あるいは艦内の真水・海水の使い方のことなのか、時代は何時なのか、艦艇なのか民間船なのか、水上艦艇なのか潜水艦なのか、頭の中を整理して、明確にご質問されることをお薦めします。 回答する側として、後からその話ではなかった、などと言われるのは不本意ですから。
そして、質問される方が事前にネット検索されたり過去のAnsQをチェックされるのは当然ですが、回答側にはそれらを確認・参照する責任も、その正誤についての責任も一切ありませんので、もしネット記事やAnsQの過去記事の内容に疑問がおありでしたら、その旨の質問とされるべきでしょうね。
艦船ファン
- >7.艦船ファン様
ご叱責承りました。中途半端な質問をして申し訳ありません。
>何を知りたいのかサッパリ判りません。
最初に知りたかったのは、2.で挙げた通り艦船が密集した時、他艦の汚水を吸い込む危険はないか? でした。それに対しては
>(少なくとも日本の自衛艦は)停泊時及び沿岸を航行中は汚水の放出を停止している。
>第二次世界大戦当時でもそれに準じた規制をしているようだ
>故に拙問で危惧したような事態が起こる可能性は低い。
と理解しました。
>>「上陸作戦」や「海を埋め尽くす」の文言で
>時期を特定できるわけはありません。
大規模な上陸戦は、朝鮮戦争時の仁川が最後でもう半世紀起きていません。米海兵隊は単なる「精強な第二陸軍」と化してイラク、アフガンで損耗し、強襲揚陸艦も作戦機会がなく予算削減の脅威下にあると聞きます(少し前に読んだ「軍事研究」より)。
これに基づけば質問者が主に知りたいのは、直近の、また上陸作戦をしていない海上自衛隊の状況ではない、とご理解いただけると思ったのですが。
>40年前から装備されるようになった汚物処理装置
艦船ファン様のお怒りが
>自衛艦はとっくの昔にトイレ汚物の垂れ流しなどしとらんぞ
にあるのなら、法令順守の上でキチンと処理されていることは、太助様の支援も得て正しく理解しました。蒙を開けていただいたことに感謝します。どうかお収めください。
ただし過去ログを読む限り、民間の船舶、特に船腹に余裕のない漁船、環境への意識の低い外国船では、その限りではないだろうと思いますし、旧海軍がそうではなかったことは、引き揚げ船に改装された葛城の写真からでも明らかです。
また、調理屑、残飯のディスポーザー処理に関しては、陸上の一般家庭での導入に対して河川の汚染や下水処理場に負担をかけるとして環境保護団体だけでなく、自治体からも強い反対や禁止がなされてきた経緯があります。
ディスポーザー
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%87%E3%82%A3%E3%82%B9%E3%83%9D%E3%83%BC%E3%82%B6%E3%83%BC
他の皆様とは感覚が異なるかもしれませんが、家(母親から)でも、職場でも
>三角コーナーにネットを張って生ゴミは流さないように
などとやかましく言われてきた身としては、細かく砕いたとしても残飯の海中投棄は垂れ流しと変わらない、というのが私の感覚です。海自でもその認識があるので、停泊中や沿岸3海里以内では使用しないわけです。
一方で、海洋では鯨他の哺乳類や大型魚類の排泄物も垂れ流しであり、沿岸域と違って遠洋域は地上の砂漠に等しい貧栄養域であり、排泄物や残飯由来の有機物は、域内の動物にとっては貴重な栄養源となり得るので、ビルジ等の化学汚染物質の廃棄ほどには目くじらを立てなくてもいいという考え方もあるようです。
>キチンとお調べになることをお薦めします。中途半端な納得と理解にならないように。
私自身も深く正しく知りたいとの知識欲が湧いたからこそ「艦艇工学入門」を講読しますとご返答した次第です。但し、出費がかさむこの時期に3800円の負担は無理なので「余裕ができたら」と条件をつけたのです。決して「可及的速やかに」式の逃げ口上ではありません。
>頭の中を整理して、明確にご質問されることをお薦めします。
ご指摘の通りです。衝動的な質問は慎みます。
>回答側にはそれら(過去ログ)を確認・参照する責任も、
>その正誤についての責任も一切ありません
これは諒解できません。私が回答側になる場合も過去ログは必ず参照して裏付けを取ろうとしますし、他の多くの回答者も「過去ログを参照ください」式の回答をしています。
今回でいえば
>生活用水には取り入れた海水など使いません。
との安易な怪答をなされたので、「素人なのでなめられている」と腹が立ち、過去ログを逐一列挙して
>ご見解には同意できません。
とトゲのある言葉を返したのです(海自の規定上海水風呂が生活用水に分類されないのであれば、話は別です-当方の知識不足なのでご容赦ください)。
以上、年の瀬の晩に板汚しの長文失礼しました。
改めて皆様、良いお年を。
NG151/20
- >11.
結局何を仰りたいのかサッパリ理解できないままでした。
私がお相手する必要はないようですので、これで終わりとし失礼します。
艦船ファン