454 オランダのヴァン・ガレン級(Admiralen級)駆逐艦は、なぜ航空兵装を持っていたのですか?
インドネシア諸島防衛の東洋艦隊に配属されたことと関係があるのでしょうか?
U-TARO

  1.  Wikipediaからの引用からで申し訳ないのですが、オランダ語版のAdmiralenklasseの項目に東インド諸島での長距離哨戒用に航空機を搭載したという記述があります。したがって、御推察の通りかと思われますが、2万近くもの島を持つインドネシアでは、どこにでも船を隠すことができ、上空からの偵察が重視されたのではないかと思われます。また、波静かな多島海であるため、水上機の運用が比較的楽であるという点も考慮されたのではないかとも思われます。
     もっとも、スウェーデンのゴトランド等に先んじて、航空機を搭載した先見性は認められるものの、やはり、船型が過小に過ぎたようです。バード型掃海艇のように非常に小型の艦艇に搭載したケースもありますが、水上機搭載艦に改造されたアメリカの水兵甲板型駆逐艦の場合は、兵装やボイラーをかなり撤去しているからです。また、ずっと大型のフレッチャー級駆逐艦を改造した(DD477)プリングル等では、駆逐艦としては、初めて射出機が搭載されましたが、取り回しに苦労して撤去されているからです。これが、開戦時には撤去している艦が多く、次級では探照灯台に変更された理由だと思われます。
     
    hush

  2.  hush様、ありがとうございました。
     やはりインドネシアの地勢に合わせた装備でしたか。
     第一次大戦でも有効だった「島影に隠れる」戦術に水偵で対応しようとしたのは、良いアイデアに思えます。特に波穏やかな多島海ではカタパルト無しで運用できる機会も多そうですし。
     建造時期が戦間期、大型艦をそろえる予算がないオランダの国力、水上機に適したインドネシアでの運用。これらの条件が合わさった結果生まれた珍種に思えました。
    U-TARO


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