516 水上機母艦千歳・千代田のあの高い甲板は何のために作られたのでしょうか。次に作られた日進・瑞穂にはあの高い甲板はありません。
空母に改造するための甲板を一部つくっておいたにしては、後に実際に空母に改造された時の飛行甲板は水上機母艦時代よりは低いです。
着艦専用甲板としてもさすがに短いでしょう。
甲標的の積載口を隠すため?

アッシュ

  1. 千歳型の船体中央部にあるテーブル上の甲板については「機銃付甲板」「整備甲板」などと呼ばれていたそうです。
    で話を戻しますが、元海軍造船官の福井静夫氏の著作には「テーブル状構造物の天蓋をなす甲板は、所要の際、短期間に空母に改造するための飛行甲板の構造強度の実験用で、この部分は応力が高くなり、その決定のためである。」と書かれています。
    瑞穂と日進に天蓋が備えられていないのは千歳型で構造強度のデータが取れたからではないでしょうか。
    拙い回答ですが少しでも参考になれば幸いです。

    クッキー

  2. あれは確か帰着甲板と称して艦上機を着陸させることを目的としたもの、実効性は無く、したがって機銃甲板になったと記憶しています。

    Tomin

  3. Tominさん、補足説明ありがとうございます。
    クッキー

  4. 「海軍造船技術概要」第四分冊の記述は福井氏記事と趣旨を若干異にしてまして、要約すると
    1.他艦より進発の艦上機を着艦させるため幅20m×長100mの着艦板が要求された
    2.構造と復原性の2点が問題とされた
    3.2.の研究のため艦の中央部に一部を実際に作ってみることとし、平素は機銃甲板とした
    4.当該甲板下は甲標的積込ハッチがあり、甲板高さが相応に高くなりGMが不足するため、本来はバルジ装着すべきところ、一部装着時は固定バラスト搭載にて対応した
    ・・・とあります

    >短期間に空母に改造するための飛行甲板の構造強度の実験用

    見てのとおり四隅を支脚で支持してますので、船体の変形はこの部分で吸収されて上の甲板には伝わらず、上記実験の目的には適さないんじゃないでしょうか
    駄レス国務長官

  5. 駄レス国務長官さま、ご指摘ありがとうございます。
    クッキー

  6. 質問者です。みなさま回答ありがとうございます。クッキーさんの言う福井氏の著作は読みましたが、意味が良くわからなくて質問にいたった次第です。実験用といっても2隻も作る必要があるのかという気がしますしね。Tominさんの言うとおり一番の目的は帰着専用甲板であったのだろうと。ただし航空機の性能向上もあって結局帰着甲板としては使えなかった。さらに駄レス国務長官さんの回答でかなり理解が進みました。あの甲板の下に(千歳型の本命の建造目的である)甲標的積込ハッチがあるため、あの甲板は高くせざるを得ず。高すぎるるがために、空母への改造の時に飛行甲板といしては利用できなかった、という理解でよろしいですかね。
    アッシュ


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