517 大破・着底した艦船の復旧について質問します。
米海軍は真珠湾で大破・着底した戦艦の内、弾薬庫が誘爆したアリゾナ、横転したオクラホマ以外は、復旧・改装のうえ戦線復帰させています。
同様に、呉空襲にて大破・着底した榛名・伊勢・日向を復旧させることは、戦局などは無視したとして、物理的には可能なのでしょうか?
戦局や費用対効果などを無視して、物理的損傷のみを元に艦船の復旧を議論しても無意味なのは承知していますが……。
きっど

  1. それが出来るように、沈められたとしてもほとんどが水面上に出たままで済む浅瀬を選んで繋留してあったわけです。

    青葉などはそれ以前18年4月にメウエパセージでいちど、呉でよりも水深のあるところで半ばまで沈められて、浮揚修理されていたりもします。




  2. 実例としては、駆逐艦梨があります。
    梨は20年7月28日空襲で沈没、9年後に浮揚させ、修理の上、海上自衛隊で使われています。


  3. 弾薬庫やっちゃった三笠も復帰してますね・・・どんぐらい派手に吹っ飛ばすと再起不能になるんだろう?
    Alphabette

  4. 回答ありがとうございます。
    末期の帝国海軍戦艦は、予備艦に指定されて“船”として使用することが諦められていたため、復旧しやすいように浅瀬に係留されているのか、着底しても砲台として使用できるように浅瀬に係留されているのか、判断しがたいところですが、物理的には復旧可能ということですね。
    駆逐艦梨の例は知っていますが、いくら船体の状態が良かったらしいとはいえ無理矢理すぎる気が……。もっとも、費用対効果を無視した場合、10年近く転覆・水没していた船体・機関ですら復旧可能という実例な訳ですが。
    弾薬庫が誘爆したアリゾナはともかく、オクラホマの場合は1年以上放置された後に浮揚・復旧が検討されるも損傷が激しく断念されたようですが、竜骨でも歪んでいたのでしょうか?
    きっど

  5. 一応、伊勢日向などは戦後に浮揚解体されているので、可能だと思います
    にわかミリオタ

  6. 淡水だと条件はぐっとよくなるでしょうね。T-34とか半世紀池にはまってても水抜いて整備すりゃ動きそうですもん
    alphabette

  7. 伊勢、青葉などは、出版物では「浮揚のうえ解体」と書かれることがありますが、実際には現地で着底したまま解体が進められています。
    浮揚させて船渠まで曳航され、そこで解体されたのは、着底した摂津、転覆した大淀などです。

    ところで、昭和18年4月の青葉は、被弾による浸水後、浅瀬に艦首を乗り上げて停止。浅瀬の上にある艦橋から前方のみが水上にあり、前後方向に30度傾斜して艦中央部以降は完全に水没してしまっています。
    しかし、1か月後に全浮揚し、トラックで損傷応急工事の上、呉へ自力帰投することが出来ています。そして、18年末には完全復旧して戦線復帰しています。
    当時、駆逐艦などで艦首切断、艦尾切断の例が多数発生しながらも、船渠までたどり着ければ、切断箇所を再装着して戦線復帰に持ち込めています。


  8. なるほど、実は現地でそのまま解体されていたのですか。それは知りませんでした。

    ただ、ソースは忘れたのですが、「一旦浮揚したものの、その夜に忍び込んだ金属目的の泥棒がうっかりキングストン弁(だったと思います。とにかく、何かのバルブだったはず)を壊してしまい、再び着底してしまった」というようなエピソードがあったと思うのですが・・・。(ソースが分からない以上、このエピソードの信頼性は微妙なのですけど)
    にわかミリオタ

  9. 伊勢は現地での解体の模様がかなり写真に撮られて残っているのですが、昭和21年10月1日の解体着手時期にはそれ以前と全く同じ様子で擱座してます。


  10. 伊勢などの実際の解体の仕方などはそれこそ費用対効果の部分なのですが、一般論としては、一定期間水没していたからといって、そのことだけで復旧不能になるわけではない、ということです。



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