553 いつもご教授頂きまして有難うございます。

(1)多くの米航空母艦(「レキシントン」(CV-16)や「フォレスタル」(CVA-59)など)はその晩年、練習空母(CVT)や発着艦訓練艦(AVT)に艦種変更されていますが、その際どのような改装工事を受けているのでしょうか?
それとも単に艦の運用が変更されるのみで、必要時は人員・資材を補充しさえすればすぐ航空母艦に戻れるのでしょうか?

(2)「フォレスタル」(AVT-59)が退いた現在、かつての「発着艦練習艦」(AVT)が果たしていた訓練任務はどのように行われているのでしょうか?
(現役空母で従来と同様に行われているのでしょうか?)

以上2点、宜しくお願い致します。
Ranchan

  1. 1)AVTは基本的には航空艤装のみをのこして、中はかなり簡素化(指令部機能がないとか、搭乗員が泊まれないとか)されていますが、最後の練習空母USS John F. Kennedy (CV-67)は、いつでも現役復帰できるように整備されていました。艦種変更もされていません。

    2)USS John F. Kennedy (CV-67)なき今は、T-45 Goshawkは米国内の空母を使用して、発着艦訓練をおこなっています。いろいろな空母での練習風景はこちら:
    http://www.navair.navy.mil/index.cfm?fuseaction=home.PhotoGalleryDetail&gallery_id=31
    豪腕少年タイフーン

  2. 指令部→司令部
    豪腕少年タイフーン

  3. どなたからもご追加がないようですが、質問者がもしモデラーでしたら、外観で一番変更されているのは、対空能力の完全撤去でしょうか?冷戦期にAVTに艦種変更することによる経費の節約でしたら、CVBGの旗艦としての司令部機能に加えて、ASW能力の撤去も大きいはずですが、モデラーにはあまり関係ありませんかね。ともかく、当時の空母に求められたのは、半分以上「自衛艦」でしたので、航空艤装や限定的メンテナンス能力などは、あまり大したことはなかったようです。それだけでも、すごい能力なのですがね。
    豪腕少年タイフーン

  4. 大変遅くなり申し訳ありませんが、ご回答有難うございました。

    何か本当に「浮かんで走れる飛行場」というだけで、「正規航空母艦」としての能力はほとんど失ってしまうのですね。
    昔の「ヴォルヴァリン」(IX-64)「セイブル」(IX-81)の超巨大バージョン・・・という気もいたします。
    Ranchan

  5. 謹慎期間はとけたのでしょうか?

    Ranchanさま

    『昔の「ヴォルヴァリン」(IX-64)「セイブル」(IX-81)の超巨大バージョン』とは少し異なり、AVTの航空艤装は、正規空母と同じでしたので、この2隻が抱えていた問題:

    1)エレベーターもハンガーも無いため、着艦して定められた飛行甲板上の駐機場に固定されたら最後、シカゴの港に帰るまでは、訓練生はその日はなにもすることがなくなってしまう。

    2)速度が遅いため、風の弱いときには護衛空母で運用されていたTBMすら、着艦することができず、良い天候が続いてしまうと、SNJで訓練させられました。

    ことは全くありません。AVTには立派なカタパルトやエレバーターやハンガーがあり、T2V(実際に訓練で運用されたかどうかは存じません)やT-2バックアイで自由に離着艦訓練ができていました。また、練習機だけでなく、制式化された戦闘機や攻撃機がAVTで運用されている写真が多く残っていますので、もしかしたら、AVTで実戦機のCarrier Qualificationまで行われていたかもしれません。つまり単なる浮かんで動くAirstripではなく、「正規航空母艦」にひけをとらない航空艤装を維持していたわけです。

    豪腕少年タイフーン

  6. ご回答有難うございます。
    前大戦末期の日本空母「鳳翔」のように「実戦的な訓練の出来る艦」として有効に使用されていたようですね。

    この手の訓練専門艦が存在しない現在は、米海軍の以前と比較しての余裕のなさを示しているようにも思えます。
    Ranchan


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