564 旧日本海軍潜水艦装備の13号電探(昇降格納式)について、質問させて頂きます。

「アナタノ知ラナイ兵器3」(こが しゅうと著/大日本絵画)という本の91ページに、この13号電探(昇降格納式)について、「一輻射で前後方向を探知出来る。」という記述があります。
恥ずかしながら、私は今まで、この電探に関して、このような話を知りませんでした。
何処かに出典となるような物があると思われますが、残念ながら、件の書籍には、その様な情報が書かれていません。
もし、この、「一輻射で前後方向を探知出来る。」という情報を他の書籍、資料、ウェブ、口述等で見聞きした方が此方にいらっしゃいましたら、どのような情報元であったか、お教えいただけると幸いです。

ところで、その「アナタノ知ラナイ兵器3」の91ページに描いてある13号電探の絵ですが、輻射器(給電導体)に対して、寄生素子(無給電導体)の大きさ(長さ)が同じに描かれています。
これでは、寄生素子は反射器となって、電波は前にも後ろにも上手く出て行かないと思うのですが・・・。
有名なイ402の写真を含む何点かの実物写真を見てみましたが、導体素子の長さは皆、導波器<輻射器<反射器となっており、指向性は一方向で、二方向ではないと思われますが・・・。
Luna

  1. パラボラアンテナでない限り前だけでなく後ろにも感度はあります(前より感度は劣る)からそれではないかと思いますよ。
    マルヤ

  2. マルヤさん、ありがとうございます。

    なるほど、確かに、VHFのテレビアンテナでも、逆からでも幾らかの感度はありますね。
    そういう所からの話で、特に特別な機能という事では無いのかもしれませんね・・・。
    Luna

  3. >Lunaさん
    旧日本海軍の潜水艦用の13号電探は、VHF帯(波長150p級)で折り畳みができる回転式の2段の八木-宇田アンテナを使用したものではないかと思いますが、上記の説明図に記載のアンテナは2素子でしょうか、3素子でしょうか。
    もし2素子の八木-宇田アンテナで前後の素子の長さが同じとすれば、もう1本の無給電のアンテナ素子は反射素子ではないかと思いました。
    例えば放射(励振)素子(1/2波長)+反射素子(1/2波長)の1/4波長間隔の2素子のアンテナでは後方の利得(バックローブ)は非常に小さいので、前後両方向への同じような感度は無いはずです。
    「一輻射で前後方向を探知出来る。」と言うのはどうやっているのだろうと私も不思議に思いました。
    もっとも前後両方向に同様な感度があれば、探知目標が前後方向のどちらにあるかそのままでは分からないですね。これは潜水艦等が曳航する通常のTASSケーブルが左右両方向に同じような感度があり、潜水艦が旋回するかV字(レ)形展開の特殊なTASSケーブルを使うかなどしないと探知目標の方位が決め難いのと似ていると思いました。
    MK@2004-

  4. 13号電探だと通常2列4段で反射器付き、潜水艦には3列2段3素子タイプが装備されてるようです。
    2の回答のようにVHFの八木ー宇田アンテナですから、いずれも後方の感度はかなり劣りますがゼロではないので回転して方位を探ったはずです。
    マルヤ

  5. MK@2004-さん、マルヤさん、ありがとうございます。

    もう一度詳しく、件の本(アナタノ知ラナイ兵器3)の内容を記しますと・・・。

    イラストに描かれているのは、3素子(導波器1+輻射(放射)器1+反射器1)の八木・宇田アンテナが2段になったタイプの13号電探アンテナです。
    給電線は真ん中の素子(輻射(放射)器)にのみ、繫がっています。
    ただし、そのイラストでは、1段毎の3素子(導波器、輻射(放射)器、反射器)全ての導体棒の長さが同じ長さに描かれています。
    そして、注釈にには、「一輻射で前後方向を探知出来る。」と書かれ、導波器と反射器(長さが全く同じなので、どちらが導波器でどちらが反射器なのか分からない)双方の側から電波が放射される様子が視覚的に描かれています。

    以上です。
    私は専門に勉強した訳ではありませんが、一応、独学で下記の事を学びました。
    同じ長さの導体棒(アンテナ素子)を並べ、一方には給電し、もう一方には給電しないと、給電しない側が反射器となる事(ドイツのJ.ツェネックが1900年にスクリーニング効果として報告)。
    無給電導体(寄生素子)が導波器になるか反射器になるかは、(輻射(放射)器に対する)その長さによって決まる事。
    ・・・しかし、件の本の13号電探アンテナは一体どうなっているのか??・・・私には理解できない点が多すぎます。

    >MK@2004-さん
    >もっとも前後両方向に同様な感度があれば、探知目標が前後方向のどちらにあるかそのままでは分からないですね。
    仰る通りです。
    私も、その点がとても不可思議に思う点です。
    しかし、本の中には何の説明も有りません・・・。

    Luna

  6. すみません、一部、文字化けしました。

    給電線は真ん中の素子(輻射(放射)器)にのみ、つながっています。

    です。
    失礼しました。
    Luna

  7. 例えばテレビ受信用のアンテナでFM 放送を受信すると感度が前後で逆になったりします。目で見てわかるほど各エレメントの長さが違うと最もその波長と共振するエレメント側、つまり周波数によっては反射器側で電波を受信してしまうのです。
    単一周波数ですが図でわかるほど導波器と幅射器、反射器の長さに違いがないため反射器側の感度もそれなりにあったのかもしれません。
    マルヤ

  8. 海軍レーダー徒然草というHPに一部記述がありますね。曰く「また、潜水艦で13号に八木アンテナを採用したが緊急優先のためバックローブを許容した。」とのことです。
    http://www1.odn.ne.jp/~yaswara/

    ・裏ビーム
    ・金網反射器
    の項が該当するかと思います。

    太助


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