697 もし隼鷹がほとんど損傷をうけず終戦を迎えられていたら、改装され戦後は当初の目的どおり民間船として生き残る可能性はあったでしょうか?
ヒャッハー

  1.  改装にかかるコスト、改装後に出来上がった隼鷹が商業輸送に従事して稼げる収益と維持費、耐用年数をセットで考えることになります。このへんはWikipedia「橿原丸級貨客船」にも載っておりますが、「仮にすんなり橿原丸として就役しても赤字になる」と日本郵船が懸念していました。軍艦並みのスピードで走る巨大商船など燃費が悪いのです。もちろんこれらはあくまで経済的問題ですから、巨額な赤字を誰かが負担して運行をさせるのは技術的問題としては可能でしょうが。
    マイソフ

  2. 陸軍の熊野丸が航空艤装が問題とされて解体処分になったという情報を見ますね。隼鷹が無事だったとしても他の残存空母同様に復員船として使われて解体処分だったのではないでしょうか?

    仮に客船として復帰した場合、この巨体を活かす場所が有ったでしょうか?当初の海外航路とかが頭に浮かびますが、戦後暫くは海外渡航禁止で出来ません。
    暇人

  3.  可能性があるとするならば、賠償船としての引渡しでしょう。戦時中に拿捕され失われた船の弁償を求められた場合、代替船として出すというケースです。もっとも、艦艇以外には連合国側には船舶は引渡されていないと思うのですが、ただ、フランスだけは事情が異なります。というのは、接収に近い形でありますが、日本に徴用された船舶が少なからずあるからです。そういう中で、沈没状態ではありましたが、帝立丸となったLeconte de lisleという客船の返還にあたって、随分と細かい指示があり、浮揚、再艤装が大変だったという記録があります。同国への戦後補償については、実はよく存じないのですが、もし、喪失船舶の代替船を求めてきたとすれば、その前提条件でいくと、有力な候補になりえたのではないかと愚考致しております。
     

    hush

  4. 復員輸送も大事な仕事なのだから、外洋航行が可能な程度には修理すべきだと思うのですが、何故せず解体したのでしょうか。
    処で、
    フランスに賠償船として引き渡された隼鷹が空母、或はその他の艦種として印度支那戦線等に投入される可能性はありますか?
    にも。

  5. 隼鷹はタービン2基2軸ですが右舷機械室は被雷で満水しましたのでタービンもとうぜん塩漬けになりました
    同艦のタービンは35s/cu・410℃の高温高圧蒸気を使用する高中中低圧4胴2段減速式という特殊仕様(客船仕様)ですので終戦直後の状況下では直すのが困難と判断されたためではないでしょうか
    駄レス国務長官

  6. 左舷機関室・左舷タービンも駄目になっていたのでしょうか。左舷の機関が生きているのなら外洋航行出来ると思うのですが(航空機ではなく水に浮いているのだから)。
    にも。

  7. >6
     それは、骨折している人にマラソンに出よというようなものですね。
     
    hush

  8. >6
    被雷後も自力で佐世保まで航行して帰ってきたのですから、「外洋で浮いて動ける」という意味では外洋航行は不可能ではないと思います。
    ただし、「問題なく復員船の任務を果たせるのか?」というのは別のお話です。

    Ranchan

  9. >6.
    高温高圧機関は高性能の半面、劣化が早く運用・保守・修繕が難しくなります
    終戦直後でこれらのレベルが著しく低下していたことは考慮すべきでしょう
    まして隼鷹の主缶・主機は同型が存在せず駆逐艦用主機を流用した葛城などとは訳が違います
    駄レス国務長官

  10. フランスが隼鷹を賠償船(艦)として要求していれば、終戦早々に解体される事はなかったのでしょうか>各位。

    しかし当時、客船仕様の高温高圧機関を修繕出来る造船所、太平洋では日本以外にあるのでしょうか。
    北米西海岸やハワイ迄回航するのなら、南回り乃至パナマでヨーロッパや北米東海岸に回航するのと余り変わらないのではとすら思えます。
    にも。

  11. >10
     そもそもの質問に「ほとんど損傷をうけず」とあり、その前提条件の上で、可能性があるとすればということで回答させて戴いたのが3です。そして、その場合、連合国側が黙っていたとは思えませんし、よしんばフランスが入手したとしても、1で
    マイソフ様が御回答されておりますように、商業的に採算の取れるものではないでしょうから、機関を換装するというのが通常の選択でありましょう。
     帝立丸が浮揚されたのが戦後3年目の1948年、ルコント・ド・リールとして復活したのが50年です。しかし、航空機の発達により、客船の需要が減ってきたというのが大きな要因だと思いますが、その5年後には解撤されています。このことを考えますと、隼鷹(橿原丸)が客船として復活しても、他国に渡った場合、どの程度活動できたかと思っております。
     歴史にifを重ねるのは御自由ですが、私自身はそのようなことにあまり意義を感じませんので、これ以上の回答は遠慮させて戴きます。
     
    hush

  12. にも。さん

    賠償艦は米英中ソで分け合っていますが、大型艦は有りません。
    この例外は、すんなりと認められるものでしょうか?

    また、代艦として相応しい船は全然無かったでしょうか?

    2万5千トン越えの空母が、代艦に選定される理由が頭に浮かびません。
    暇人

  13. 11.>機関を換装出来るのですか。死んだ右舷主機を当時の状況で保守しやすいものに換えれば、隼鷹を復員船として外洋航海させられるでしょうか。

    12.>フランスには「航空母艦」或は「航空機輸送艦」がベアルンしか無いので、普通に考えれば米英のお下がりですがそれが入手できない場合にと思ったのです。自由フランス海軍の段階でもう入手してますか?
    にも。

  14. 繰繰鱈、アベンジャー級護衛空母のバイターがディーゼル機関をイギリス海軍の工廠で修理不能な為に艦名をディズミュド(Dixmude)と改めて自由フランス海軍に移管とゐきぺにありました。空母が余り出すのはVEdayVJday以降か
    にも。

  15. 1946年にコロッサス級のアロマンシュを導入、ベアルン・ディズミュドと併せ空母三隻。50年代に入りインディペンデンス級ボアベロー・ラファイエットが加わり五隻。
    にも。

  16. >13.
    修繕よか換装のほうが大工事でしょう
    同じ物が無いので取付関係や配管関係がイチからやり直しです
    男は諦めが肝心
    駄レス国務長官

  17. >13
    私が米英中ソと書いたのは、フランスが賠償艦分配の枠組みにも入っていなかったでしょう?と言いたかったのです。

    沈んだ船を引き上げて修理までしたのは、この辺の事情も有るのではないでしょうか?
    暇人


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