829 艦影図についての疑問

海戦の映画などで敵艦の艦影図が貼られているのをたまに見かけます。
実際でもそうした図が使用されたと思いますが、
なぜ敵国の艦影図が入手できたのでしょうか?
やはりスパイ活動の成果なのでしょうか?

素朴な疑問ですが、よろしくお願いいたします。
耕一

  1. 諜報活動、情報収集活動に拠るものもありましょうが、ジェーン海軍年鑑には各国艦艇の諸元情報と共に写真、シルエット図などが掲載されていますので、これを元に作成された識別図も少なくないと思います。
    ジェーンにどの程度の艦艇まで掲載されているかは、恥ずかしながら浅学にして存じておりませんが、就役前のものを含む未掲載艦艇については、やはり諜報活動によって作成するしか無いでしょう。

    余談となりますが、日本語版Wikipediaで「ジェーン海軍年鑑」の項を見ますと、参考画像として掲載されている1906-1907年版の三笠のページにある写真は、後檣トップ檣が無く、これは日本海海戦で被弾折損した直後の艦影でしょう。
    ここは後日復旧しておりますので、ある版のジェーンに掲載されている姿が必ずしも正規状態・現状ではない、という事になります。
    大瀬千早

  2. 大瀬千早様
    早速のご回答ありがとうございます。
    ジェーン海軍年鑑ですか!
    そう言えば聞いたことがあります。
    それでも更新されなければ、最後はスパイ活動ということなのですね。
    おかげ様で納得することができました。
    耕一

  3.  平間洋一・編『戦艦大和』講談社に「大和をめぐる米海軍の情報活動」という題で、要目などを探る様子が書かれていますので一読されてみてはいかがでしょうか。
    バツ

  4. バツ様
    本の紹介ありがとうございます。
    何となく日本人がスパイになって情報を渡したというイメージを持ちました。
    見つけて詠んでみたいです。
    耕一

  5. 1.軍艦の場合には、秘密にしておく方が難しいのではないでしょうか。たとえ、秘密に建造しても、戦争中はともかく、建造後何年も艦形や存在を秘密には出来ないと思います。また、戦争が始まってから多数の大型艦をいく種もかつ多数建造できるわけがなく、戦前からの情報集でも充分役立つと思います。
    2.太平洋戦争中は、雑誌「海と空」で有名は深谷氏が海軍に協力した旨の記事を、40年以上昔に世界の艦船で読んだ記憶があります。
    3.各国とも平時から情報収集をしていると思います。ソ連のヘリ空母がダーダネルス、ボスポラス海峡を通過時に、西側の情報機関が正確に長さを測定したという記事を読んだこともあります。ジェーン海軍年鑑は、多分英国の情報機関から差し障りのない情報を得て記載しているのだと思います。一雑誌が世界中の軍艦の艦影等をフォロするのは、困難と思われます。但し、かっての日本等にとっては充分役立ったと思われます。

    UK

  6. 蛇足ながら、現在では情報収集の内容は多岐にわたるようです。例えば、使用する電波の波長や内容、レーダにおけるS/N比改善の処理の内容、自分のレーダにどのように写るか、発生する音波の特徴等です。但し、これらは全て小生の推測です。
    UK

  7. 直接交戦していなければ情報の入手方法は色々有るのでは無いでしょうか。
    観戦武官とか観艦式とか。記念の絵葉書類とか。

    後、自分にはあまり分かりませんが、ワシントン条約の時に各国でせめぎ合いをしたかと思いますが、その時のベースとなる資料で有ったり締結後の履行の確認とかどうだったのでしょうか。

    後は諜報活動なんでしょうね。
    暇人

  8. もうご回答は無いかと思い離れてしまいました。
    UK様、暇人様、ご回答ありがとうございます。

    お二方とも、詳しい説明でよく分かりました。
    やはり、最終的にはスパイ活動なのでしょうね。
    これが白人同士であれば分かりにくいのでしょうけれど
    相手が日本となると難しいでしょうね。
    となると、日本人側にスパイがいると考えるのが自然でしょうね。
    耕一


Back