854 ペンサコーラ級や金剛代艦平賀案などの船は、連装砲2基と3連装砲2基の計4基の砲塔を持っていますが、これらの船はなぜ3連装3基として設計しなかったのでしょうか?

砲塔が多いほうが砲の残存性が上がるからという理由も考えられたのですが、主砲を1門多くするために砲塔が一基増えるというのは割に合うものなのでしょうか?
ナマケモノ

  1. ペンサコラ型重巡は当初8インチ砲×12門艦として計画開始されていますが、設計途中でそれでは充分な防御力が確保できないことが明確になり搭載砲数を減らしています。
    また、連装・三連装混載としたのは、高速力発揮を狙い船体を細くした結果、1番・4番三連装砲塔だと幅に入りきらなくなったためです。

    以上より、ペンサコラ型重巡洋艦の場合は「主砲を1門増やしたかった」のではなく、逆に「主砲数を減らさざるを得なかった」のであの主砲塔配置になったのだと思います。

    ただし、この配置はトップヘビーの一因となり復元性能・航洋性能ともに悪影響をもたらし、また船体を細くしたので艦の動揺が大きく主砲散布界が劣悪であるなど不評でした。

    その改善として、次のノサンプトン型重巡は三連装砲塔×3の配置となりました。
    Ranchan

  2.  金剛代艦平賀案については、長門型を除く八八艦隊時期の戦艦・巡洋戦艦同様に、距離20q以遠の砲戦を有効に実施する場合、射撃速度を考慮して砲5門かそれ以上での交互射撃実施が必要、という砲術側の意向を汲んでの10門搭載と推察されます。

    大塚好古

  3. 回答ありがとうございます

    なるほど、ペンサコーラ級の場合、元は3連装4基で、1番・4番砲塔を縮小した結果あのような形になったわけですか。

    平賀案は加賀・赤城型よりも少ない砲塔数で主砲を10門確保しようとすれば、あのような形になるのも納得です。
    ナマケモノ


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