制式にあげる、という意味では採用はありません（本省名義の仕様書にあるとおりメーカが作成して審査を受けて納品するという意味）。

ただし、業務用雑品としては幅広く購入・使用されています。

「官用車」「官品」などと書かれた札を下げたママチャリは駐屯地内の移動用や警備用によく使われていますし、その延長線上として演習場などで雑務につかうための折りたたみ自転車、果ては伝令・生地（演習場外の民間区域）訓練での警戒用のＭＴＢなどを総務費で購入して持っている部隊もあります。

　これと同様のものではリヤカーが有名です。部隊によっては車両同様の部隊記号を書かせているところもあります（□普−○など）。
　あんまり使い勝手がいいもので、折りたたみリヤカーなどを演習場に持ち込んで使っているうちに本当に制式で折りたたみリヤカーができてしまった（災害救助セットの中に入ってます）ということも。

　ただし、本当にフィールドで使うための自転車はそこらの市販のＭＴＢなどとは比較にならないくらい出来がいいです。下手に買おうとすると市販価格で二十万三十万と吹っかけられますので、部隊の総務費程度で何とかなる代物ではなりません。
　かといって、わざわざ自転車を装備予算で調達するくらいならエンジンのついたもっとまともなものを買うでしょう。
　空挺投下も可能な移動用の車両ならＬＡＶやパジェロや高機動車がありますし、軽便な偵察・伝令用ならオートバイを投下すれば済むことです。何より隊員が楽、すなわち部隊の戦闘力を高く維持できます。
居眠り将軍

　ごく少数ですが、正規装備らしき自転車がAFV等に搭載されていることがあります、確かヨーロッパでの演習等でそう言う例があったかな。（オランダ軍だったと記憶）
　空挺と言うより偵察部隊や特殊部隊等が隠密性等に着目して使用していることがあるようです、その辺はWikiで言うところの自転車部隊辺りの記述が特質も含めて詳しいかな。
　バイクよりは疲れますが歩くよりはマシ、程度の感覚だと思えばいいかと、どちらにしろ正規の歩兵部隊が大々的に使うようなものではないようです。
きるろい

スイス軍の軍用自転車は新型が存在します、部隊としてどうだかは存じません。
フィンランド軍にも存在します、１０年程前に旧型の軍用自転車が大量に放出され自分も７台買いました。（自転車自体はオランダ製。）DVD「戦略特殊部隊」映像として確認できます。
第二次大戦中の英空挺部隊用に折りたたみ式の自転車が存在しましたが現物を見たことはありません。
アナベル・加トー少佐