60 アフガニスタンでは扇状地などで多数の地下水路・カレーズが掘られていると聞きます。ソ連侵攻時代には多くが地下通路として利用されるためか、破壊されたと聞きますが、熱心な方が修復されているようです。住民、長老組織の反発を買いますから破壊はできないのでしょう。地下ソナーのような地下通路を探策するような装置は有るのでしょうか。
蛇足ですが、地下水路の水利権で縛られ、住民は古来より長老・部族支配を受けて抜け出せないようです。国民国家成立を阻むものでもあるようです。
アフガン君

  1. >地下ソナーのような地下通路を探策するような装置は有るのでしょうか。
    どういうものを探していらっしゃるか分かりませんが、地下の空洞を探知する装置・手段はさまざまな物があります。

    質問文の他の部分が何を言いたいのか?あるいは何を訊きたいのか?が分かりません。
    質問する際は質問の内容とは直接関係ない余計な文章を書き込まないようにしたほうが良いと思います。
    おうる

  2. 余計な事を書いて済みません。
    状況を書いた方が、目的がはっきりすると思ったからです。
    人間の探知ですから赤外線センサーとかとか、生命反応探知とかあると思うのですが、軍用ですと民生用と違って人の有無だけでなくて、三次元的な位置関係や人数とかの感知も可能かとか詳しい内容をお教えいただきたいわけです。宜しくお願いいたします。
    空洞探知は民生用では色々有るようです。
    軍用は段違いの性能でしょうか。
    (民生用)
    地中レーダー
    http://www.kge.co.jp/Gijyutsu/rador/rador.htm
    地中レーダー探査
    http://www.geo-tech.co.jp/butsuritansa/rader/rader1.htm
    アフガン君

  3. カナートの場所なら出口から辿っていけばわかるかと。っていうかメンテナンスフリーの施設とは思えないですから定期的に見回りとかしてるでしょうから場所がわからない!ってことはまずないかと(崩れてたら直すの面倒でしょうが)
    というかカナートってことはトンネルってことですから監視カメラでも置いておけばいいんじゃないでしょうか?通路として使わせないだけなら鉄格子でも嵌めておくかしとくだけでもいいでしょうし。ところどころ撒き菱でも巻いておけばマヌケが引っかかるかもしれません。
    Alphabette

  4.  軍が必要としており、かつ民生で優れたものがあるなら軍はその民生品を調達するのが普通ですし、必要が無いなら研究開発も調達もしません。軍が必要としているものであるかぎり、民生品より軍需品が優れている傾向があるのは当然です。
     しかし、民間で需要が無い分野、あるいは法制上の制約等で民間での需要が限られている分野でない限り、センサー類は基本的に研究用の物が常に先行するため、軍需品のセンサーが民生品を隔絶した高性能を持っている等ということは無いと考えてよいと思います。
     センサーというよりはセンサーによって得た情報を処理するシステムに関して言えば、どのくらいの精度のどういう情報をどれくらいの頻度で必要とするかという需要の強度・特殊性がものをいうため、「軍需品は民生品には無い性能を持っている」という状況は成立します(例えば潜水艦の音響システム等・・・民間では魚群探知機以上の能力はほぼ必要ない)。逆に、軍では必要ない分野では軍需品なんか役に立たないという状況も生じえます。

     >3.で指摘されているとおり、出入り口が限定されている地下道の監視には既存の警備システムの流用で十分であり、わざわざ高価な機材と運用コストをかけて離れた場所から出入り口と出入り口の間の状況まで監視する必要性があるとは考えにくいものがあります。
     本来、ただの農業用地下水路でしかない以上、内部は迷路のように複雑に入り組んでいるわけではありません。三次元的な位置関係などの情報が必要になるでしょうか?
    おうる

  5. 皆様のおっしゃる通りと思います。
    しかし、ゲリラは地下トンネルは得意です。これらと村の外から伸びるカナートを多数結ぶと多方向から村へ侵入できるネットワークが出来てしまうのではと考えるわけです。途中に隠れ家や倉庫を造ることも可能です。
    考えすぎと言えば其れまでですが。
    アフガン君

  6.  誰にも知られないように地下道を掘削する事は非常に困難です。
     カナートはアフガニスタンの農村にとって必要不可欠な水路であり、カナートによって得られる水は生活を支えるための必要最低限度未満の量でしかありません。
     既存のカナートを掘削して蟻の巣のように拡張すればほぼ間違いなく下流の農村に異変が起こるでしょうし、掘削した多量の土砂を誰にも知られないように廃棄することも困難です。
     ましてやネットワークを構築するほどの規模ともなれば、必要となる人員も資材も廃棄土砂も膨大なものになります。

     インフラが十分に整った国が国家事業として他の公共工事にまぎれるように計画的に行うのであれば、他国に秘匿して地下ネットワークを整備することは可能でしょうが、貧困と戦災被害から武力へ走った武装難民とでも呼ぶべき人たちの集団でしかない現地ゲリラに、そのような真似ができると考えるほうに無理があると思います。
    おうる

  7.  本題ではなくその前提のはなしになってしまいますが、カナードの位置は地元住民は知っているでしょうが、自分たちの農業や生活に不可欠の水源を破壊しようとする外来者にその位置を教える住民はあまりいないでしょう

     加えて、カナードは常時メンテナンスをおこなう必要があり、また地下水位が低下すると改修が困難で放棄せざるをえなくなります。そのため自然的原因やポンプ式深井戸の増加(これは地下水位低下の原因でもあります)により放棄されたカナードや、戦乱によりメンテナンスがおこなわれず放棄されたカナードも数多く存在します。

     したがって放棄されたカナードを通路として使用可能なように修復し、本来の出水口とは違う位置に秘密の出入り口をつくった場合などを想定すると、地元住民にもよくわからないという場合も十分考えられます。
    カンタニャック

  8. > 7
    カナード× カナート○
    カレーズかカナートかで迷ってるうちにカナードになってしまいました。カナードじゃ鴨ですね。お恥ずかしい。
    カンタニャック

  9. ネットで少し検索してみればわかることですが、カレーズ(カナート)は取水及び維持管理用の竪穴が10〜20m位の間隔で掘られており、竪穴の周囲には掘ったときの残土がそのままになっていて塚状になっています。トルファンなどの地域で盆地から山の方に向かって塚の列が形成されていれば、そこがカレーズだと地元住民でなくても凡そ察しがつくというようなものです。
    なお、アフガンの場合、畑の中を通るカレーズをゲリラが塹壕として用いたため破壊されてしまった、水路としての用をなさなくなったというような報告がされています。
    アリエフ

  10. >9
     ごもっとも。
     NHKの紀行番組で見た、岩場の中にある目立たない蓋つきの竪穴からカナートに入っていく映像に幻惑されていました。メンテナンスされているカナートの竪穴の周りには土盛りが出来るでしょうから、隠すのは困難ですね。

     ただ、ネット情報によれば、4人組のカナート掘りは1日に40メートルの横穴を掘ることが出来るとありますので、既存のカナートや放棄されたカナートをうまく活用すれば、>5で質問者の方がおっしゃったような戦術も可能でしょう。
    カンタニャック

  11. いろいろお教えいただきありがとうございました。
    アフガニスタンでの戦闘の映像をよく見ますが、簡単に村の中に入り込んでかなりの接近戦をしているように見えましたので何か侵入する通路があるのかと考えたわけです。カレーズはかなり古くから掘られていたとしますと廃棄されたものも可なりあり、秘密の抜け道として整備利用されているのかと考えたわけです。意外ですが、国外に出稼ぎに行かれる方が多くカレーズ堀も中東各地でいろんな名前のトンネルを掘っておられるようです。イランなどのカナートの大半がアフガニスタン人により掘られ・整備されているとも聞きます。カレーズを作る名人が多いのでしょうか。他にも傭兵として海外(イラクもあり?)各所で活躍されたりした方も多いようで一筋ならでは行かないとも聞きます。報道では難民となっていますが、国内が危険な時は出稼ぎに国外各地に出ているのかもしれません。意外と視野も広く経験も豊富な人たちと思われます。国内に戻って名人のカナート堀と傭兵経験者を組み合わせるとかなりの難敵が登場することになるのではと考えるわけです。過去に侵入者を追っ払ったのもこの辺と関係あるかも知れません。と言うわけで、トンネルの探知技術をご指導いただけたらと考えたわけです。
    アフガニスタン人て、技術を持って結構自立している人たちなんですね。
    長老・部族支配が残念ですが。
    アフガン君

  12. 11>
    長老・部族支配ですが、中央アジア一帯ではあそこまであこぎではありませんが、地縁・血縁関係として残っており一般的です。
    特にカザフでは、「自分は〜の部族の〜だ」と言えるほどまだ一般の人々の間に残っています。
    旧タジク内戦は旧共産党系vs部族連中の構造ですが、
    そんなこといっても旧共産党系が部族的な考え方が無いかと言われればそんなことはありません。(旧共産党系もドゥシャンベ閥ですし)

    というか、現在中央アジア諸国(カザフ・キルギス・ウズベク)の大統領の周辺は地縁・血縁関係に縛られてます。
    唯一無縁だったのが今は亡きトルクメのニヤゾフさんだったのですが、やったことは金日成の如くの個人崇拝です。
    P-kun

  13. 先に「トンネルに鉄格子などという対策の提案がありました。」がこれを実施する計画書が載っていました。軍事基地の下を通るカレーズの対策工事ですが。出口で見ますとトンネルの大きさも大きいのが有るんですね。
    KAREZESの分析(pdfファイルで英文で済みません。)
    http://gfipps.tamu.edu/PRT-Support/Karezes/Analysis%20of%20the%20Gardez%20FOB%20Karezs.pdf
    アフガン君

  14. 『Studies in Military Geography and Geology』という本の、
    http://www.springerlink.com/content/m25482/?p=7b4d6bb449a54a0f9e3318bc381f640f&pi=0
    第三章『Military Use of Underground Terrain』に、この問題についての記述があるようです。
    http://www.springerlink.com/content/jw76m687k7q02m85/
    カンタニャック

  15. アフガニスタンの水利統計の州別の資料がありました。
    カレーズは6741との数字が載っています。
    他の資料によりますと20世紀の中ごろでおおよそ20,000と有りますからかなり数が減っているようです。潅漑流域面積はかなりの面積で有るようです。北部に多いですが、タリバンに関係のある南部州にもかなり有るようです。カズニ州は1516と多いようです。
    CAWATERーINFOWeb
    http://www.cawater-info.net/afghanistan/afg8_e.htm
    アフガン君

  16. こんなネタが出てきましたよ。

    http://www.kojii.net/news/news090501.html

    Curtiss-Wright Corp. は、米陸軍から地表貫通レーダー (GPR : Ground Penetration Radar) を受注したと発表した。Embedded Computing facility (Trondheim, Norway) から所要の機材を調達して、Motion Control 部門が来年からデリバリーを実施する。海外作戦の際に、地中に隠れている不発弾 (UXO : unexploded ordnance) を発見するのが目的。Motion Control は組み込みコンピュータ関連製品を手掛けている部門だが、地表貫通レーダーの分野でも GeoScope なる GPR プロセッサを手掛けている。マイクロ波パルスを地表に向けて照射して、地中の状況に関する 3 次元映像を生成できる。また、地下のストラクチャーがどうなっているかを調べることもできる。さらに、GeoScope で処理したデータをリアルタイムで映像化して見られるようにする技術もある。(Curtiss-Wright via Defense-Aerospace.com 2009/4/29)
    通りすがり

  17. 書き込み有難う御座います。
    やっと本題に戻れそうです。
    日本などの地中レーダーの高性能なやつですね。
    目的はUXOの探査などのようですが、地中の高度探査もできるようです。
    地下構造物の探査も考えているのでしょう。
    関連するWebが有りました。
    GeoScope  GPR : Ground Penetration Radar (地表貫通レーダー)
    Technical Specifications (pdf):
    http://www.ellipticlabs.com/confluence/download/attachments/1608/3d-radar_spec_geoscope.pdf?version=1
    http://www.ellipticlabs.com/confluence/download/attachments/1608/2006-GeoScope+Technical+Note.pdf?version=1
    http://www.ellipticlabs.com/confluence/display/3d/3d-Radar+GeoScope+GPR
    Raytheon も高性能な地中探査機を開発しているようです。
    Raytheon Web (報道発表)
    http://investor.raytheon.com/phoenix.zhtml?c=84193&p=irol-newsArticle&ID=1278746&highlight=
    Raytheon Web (radar and ladar (laser radar) -allow)
    http://www.raytheon.com/technology_today/archive/2008_issue1.pdf
    Webの紹介ばかりで申し訳ありません。
    新兵器が登場するとゲリラトンネルも安泰ではないかもしれません。
    アフガン君


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