104 SeaRAMについて確認したいことがあります。
太助

  1. 質問者です。
    標記のSeaRAMですが、元となったRAM(Rolling Airflame Missile)の誘導方式は
    ・初期誘導はパッシブRF
    ・終末誘導はIIR
    だと記憶しています。

    ここで確認したいのは、ミサイル搭載RFセンサの感知できる帯域です。
    a)対艦誘導弾のアクティブレーダ波をとらえる
    b)SeaRAMの背負っているレドームから発せられるレーダ波の脅威対象からの反射波をとらえる

    a)とb)のどちらの帯域をとらえるものなんでしょうか。
    もしわかるようでしたら、対艦誘導弾に使われる代表的な帯域と、SeaRAMの背負っているレドームから放たれるレーダ波の帯域もあわせてご教授ねがいます。
    太助

  2. 太助さん、久し振りの書き込みですね。

    ご質問の件ですが、RIM-116 RAMのパッシブRFシーカーは、対艦ミサイル(SSM)のアクティブレーダーシーカーの送信波を捉えるものでしょう。
    長と短の2本のロッドアンテナを組合せて比較的広帯域受信を狙っているようです。
    本来なら4本のアンテナでモノパルス測角を行うところでしょうが、弾体の回転を利用して2本で済ませているようです(モノパルス方式ではないですが、相手が対艦ミサイルなのでECMの心配はあまりないのでしょう)。

    SSMのシーカーの周波数帯は、Kuバンドあたりが多いかと思いますが、Xバンド〜Kuバンド(一般的に8GHz〜18GHz)を捕捉できれば大抵対応できるでしょう。
    この周波数帯は逆探のESMでも重要なバンドとなっています。
    将来的にはKバンド(24GHz帯)にも対応できればベターでしょう。

    SeaRAMのランチャーの上に載っているのは、CIWSのPhalanx Mk-15 Block 1Bの捜索と追尾レーダーですね。
    両レーダーは送信機を共用していますが、Kuバンド(10数GHz帯)の高PRFのパルスドップラーレーダーで、捜索レーダーは毎分90回転位とデータレートが高いようです。
    このレーダーからの目標への反射波を利用したりすることは、ちょっと考えられないですね。それだとセミアクティブレーダー誘導になってしまいますよ。
    イルミネーション機能もないし...。

    ところでRIM-116 RAMの最新型のIRシーカーは、IIR(イメージ赤外線)になっているのですか?
    だとしたら段々と高級化(高価格化)していますね。
    MK@2004-

  3. ご無沙汰してます。
    19500t級護衛艦につられてノコノコ出てきてしまいました。

    >セミアクティブ
    確かにこう言われると困ってしまうんですが、送信機も受信機もKuバンドだと、何か利用してるんじゃないかなと(大ざっぱな間欠中間誘導とか、、、)邪推してしまいました。
    何かせっかくの情報がもったいない気がするんですよね。

    >IIR
    最新式かどうかはわかりませんが、直列80素子のシーカを振り回して!?、画像情報を生成するようです。(←1999年の情報ですから10年前のハナシです。)
    しかし80素子なら、AIM-9X初期型の128×128素子のような本格的なFPAに比べれば安価にすむんだろうなとは考えています。
    詳細は以下をご覧ください。

    http://handle.dtic.mil/100.2/ADA390349

    よろしくお願いします。
    太助

  4. 追記します。
    上記のリンク先は以下のタイトルになっています。

    Free Gyro Imaging IR Sensor in Rolling Airframe Missile Application

    以上
    太助

  5. 太助さんご紹介の記事は、RIM-116B RAM BlockIの運用試験終了頃のものですね。
    なかなか参考になる資料です。
    リニアアレイでメカニカルスキャンを併用するとは言え、赤外線イメージャーになっていますね。
    苦節20年を経てRAMもここまで辿り着いて、2000年代に入ってからは本格的に装備が進んでいると言えるでしょう。

    RAMは発射後は自律誘導ですから、艦側のレーダーやセンサーの支援やデータを受け取るのは発射直前までですね。
    RIM-116Bの2本のパッシブRFアンテナは、前方用と後方用の組になっていて、リア・アンテナの主用途は発射艦側のレーダー波をキャンセルするためのものですから、Ku帯のレーダー波はむしろ邪魔になっているとも言えますね。

    現在は、より新型のRAM BlockIIが開発・試験中のようですが、ミサイルは動翼のカナードが2枚から4枚に増やされて翼面積も4割程増えているようです。
    ロケットモーターの外径も5in(12.7cm)から5.75in(14.6cm)に拡大されていますね。IRシーカーもFPAになっているかもしれません。
    運用試験が順調に行っていれば2011年頃から装備化が始まるようです。
    この改良モデルでも弾体を回転させるんでしょうかね。
    MK@2004-

  6. RAMの名を冠する以上、回転させるでしょう。
    毎秒15回転ぐらいだったかな?(記憶モードですいません、間違ってたら後で訂正します。)

    動翼の追加は運動性向上の為だと思いますよ。
    太助


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