111 お世話になります。
実はM3グリースガンのことです。かなり前にたまたま書店で見た戦争の写真集に米兵が街中のビルの角から銃身だけを出して撃っている写真があって、何と銃身が途中で90度直角に曲がっているのです!?
つまり、自分の姿を敵に全く見られることなく銃身だけを覘かせてパンパン(当然、フルオートで)撃っているのですね。

使用弾は勿論、45ACPですよね?こんな大きくて強力な弾丸が銃身内を直角に曲がって進むことなど出来るのでしょうか?
20世紀中年

  1. ドイツでは、MP43用の曲射銃身(ボーザツラウフ)が作られましたから、45ACP用を作ることも困難ではないでしょう。
    ttp://earth.endless.ne.jp/users/mac0115/vorsatz.html
    キリン

  2. http://www.gettyimages.com/detail/3270485?esource=life_license&language=ja&location=OTR-JPN
    では、たしかに「90度直角」のようにも見えますね。
    http://en.wikipedia.org/wiki/M3_submachine_gunのページで、一番下の「External links」から「Springfield Armory Museum: M3 fitted with experimental curved barrel」をクリックすると、スプリングフィールド・アーモリー博物館へいけて、もっと詳しいことがわかります。試作銃だった曲銃身のM3グリースガンは、2つの使用目的をもって開発され、作動はボーザッツ・ラウフのようなガス・オペレーテッドではなくブローバック、反動の方向は通常と異なっていたそうですが、直角の銃身なんて実用になったのでしょうかね。
    Jウォ〜ク

  3. >キリン様

    曲射銃身(ボーザツラウフ)と言うのですね。有難うございました。

    >Jウォ〜ク様

    URLとても参考になりました。有難うございました。

    私が見た写真はもっとカクッという感じで本当に直角に曲がっていたように記憶していますが・・・でも、実際はこの写真のような感じだったのかも知れませんね。(何せ見たのが30年位前だったので定かではありません。しかし「え〜?ウソー!?」という感じでかなり衝撃を受けたのを覚えています・笑)

    市街戦で建物の端っこから銃身だけがニョキと伸びてこちらめがけて連射してくるなんて、たまったものではありませんよね。今更ながら発想の転換というか思いもかけないシロモノを発明・使用するのは戦争の凄さというかこわさでもあります。

    そうそう、このM3は確かフルオートのみの機能でしたよね?何でも熟練した?兵士は素早くトリガーから指を離し、「人間ディスコネクター」(笑)によってセミオート射撃もお手の物だったとか・・・まさに職人芸といえますね。
    20世紀中年

  4. 『世界の兵器 ミリタリー・サイエンス』(光人社)では「カーブ角度が異なるものが二、三種類作られた。
    また、通常のM3銃身先につける曲銃身アクセサリーも作られた」とありますね。
    あとうろ覚えですが、ロシアも車両の死角をなくすための曲射銃身付きRPK?を開発してたはず。

    ところで隠れたまま銃を撃つことに興味がありましたら、潜射銃やコーナーショットについて調べてみるのもおもしろいですよ。
    ttp://homepage3.nifty.com/gun45/scharfschutzensonderausstattung.htm
    ttp://www.f5.dion.ne.jp/~mirage/message11/cs.html
    通りすがry

  5.  もうほとんど蛇足ですが・・・

     ドイツの曲射銃身(ボーザッツラウフ)は元々Kar98kおよびMG34向けに計画されましたが、使用する弾丸(7.92mmX57)が銃身内で変形しやすく命中精度の悪さや作動不良等で使い物にならないためお蔵入りになりかけ、その後弾丸の短い7.92mmX33弾を使用するMP43/44が登場したためそちらに振り向けられたという経緯があります。
     この時計画された曲射銃身は角度30°のJ型(歩兵用)と角度90°のP型(戦車兵用)でした。

     戦後に米軍がテストしたM3グリースガン用の曲射銃身はドイツの研究を参考にしたといわれ、自衛隊でも同じくM3を使って曲射銃身の研究を行ったという話です。
    ブラック・タロン


Back