458 ミサイルの排気ガスの成分について質問です。

酸化剤が少なければCOが多くなり、逆に酸化剤が多ければCO2が多くなりますよね。ここのところのバランスについて教えて下さい。つまり酸化剤は完全燃焼を狙った量以上に搭載しているのか、不完全燃焼+αの量だけ搭載しているのかです。
対象とするのはAAM/SAM等の戦術ミサイル、推進剤の燃焼に大気中の酸素は用いないタイプとします。

(本来はミサイル排気ガスの分子量が知りたかったのですが、回答がつきにくいかと思い本質問になりました。なので推進剤の組成と反応式を示して頂ければベストです。)

よろしくお願いします。

太助

  1. 自己レスです。

    添付の論文『液体ロケットおよび固体ロケット排出物がオゾン層に及ぼす影響に関する研究』中に、固体ロケットの排気成分についての記述がありました。

    http://mech.eng.shizuoka.ac.jp/yamagiwalab/research/m_thesis/h19_mthesis_ishimaki.pdf

    主要成分だけ書き出すと、モル分率で、
    CO :23%
    CO2 : 1%
    HCl :14%
    H2 :35%
    H2O : 8%
    N2 :10%
    Al2O3 :10%

    といったところで、一般に固体ロケットの推進薬は燃料過剰な状態で混合されるようです。

    では戦術ミサイルはどうなのか。
    調べて分かったのは、AIM-120のロケットモータもHTPB系のコンポジット推進薬を用いているということでした。

    http://www.atk.com/wp-content/uploads/2012/09/MP-AMRAAM-Propulsion.pdf

    これ以上はわかりません。
    戦術ミサイルもロケットと同様に燃料過剰だと考えられる理由は確かにあります。排気成分の平均分子量は完全燃焼する場合に比べて小さくなると思いますし、酸化剤の量も少なくてすみます。HTPBは結合剤の働きも担っているはずですから、酸化剤の量を増やす=HTPBの比率が減ることは、推進薬の成形を難しくするかもしれません。

    いろいろ考えることはできますが、真実にたどり着くのはなかなか難しいですね。

    太助

  2. 自己解決しました。
    対空ミサイルもやはり燃料過剰のようですね。

    http://www.crrel.usace.army.mil/library/technicalreports/ERDC-TR-07-1.pdf

    AIM-7が見事に二次炎を引いている写真がありました。CTPB系コンポジット推進薬のようですが。
    また>>1のリンク先のAIM-120は希煙性とありますから、Alを添加しないHTPB系コンポジット推進薬なんでしょう。

    ちなみに地対地ミサイルなどは無煙性を優先してダブルベース推進薬を使うことが多いようです。

    太助


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