612 ふと思ったのですが海空では誘導兵器が主力なのに陸では何故戦車砲なのでしょうか? 愚察ではありますが近接戦闘を前提にしているからなのか?などと考える次第です この愚考でよろしいのでしょうか? 他になにか大きな理由があるのでしょうか? ご教授して頂ければ幸いです
東方

  1. ・現在の軍備、という事でしょうが明記されていないので超時代的にどうこうと云っているように見えます。何時の時代から何時の時代までと特定すべきでは。
    ・「海空では誘導兵器が主力」は未だしも「陸では戦車砲が主力」は本当ですか?
    ・「陸では近接戦闘を前提」とはどういう事か説明出来ますか?海空では近接戦闘は起こらないのですか?それぞれの場合で「近接戦闘」とはどのような状況を指しますか?
    にも。

  2. 先ず、現在使われている戦車は基本的に第二次世界大戦中から冷戦中後期にかけて開発されたものを改良して使ってます。改良点は防御力の向上と照準から他や上との連絡指揮管制までのエレクトロニクス系。
    戦車砲の任務は敵の火点を潰す事です。この敵の「火点」の中に敵の戦車が含まれてしまった、それを撃破する為に戦車砲は大重量低抵抗の砲弾を高初速で低伸弾道を描いて撃たなければいけなくなりました。しかしその性能を必要とする敵火点は全体の割合では一部です。

    詳しくはBUN氏の「いろいろクドい話」を読んで
    にも。

  3. 1についてでございますが「現在の軍備」です 言葉足らずで申し訳ございません それと当方は初心者でありまして質問に対して質問で回答されましても返答に困ってしまう次第であります 何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます 学んでいこうとい気概ですのでご容赦ください
    東方

  4. 2についてでございますが現代の戦車がWW2中の戦車を改良して使用しているとは思いもしませんでした 新規開発とばかり認識していたもので・・お恥ずかしいかぎりです 戦車砲につきましても任務目的等レクチャーして戴き感謝申し上げます 大変勉強になりました
    東方

  5. 横から失礼します。
    どうも、にも様の回答意図が質問者様に正しく伝わっていないようですので…。

    現在、主要国で使用されている戦車は、もちろん戦後に新規開発されたものです。
    艦艇や航空機がミサイル化によって新たな運用思想の下に整備されているのに対して、戦車については2次大戦時の運用思想をベースに各種改良を重ねてきた、というニュアンスかと愚考します。
    陸にも対戦車ミサイルという誘導兵器があり、戦車以外のユニット(歩兵や車両)が戦車に対抗するための主力兵器となっています。
    >「陸では戦車砲が主力」は本当ですか?
    という意図は、戦車砲と対戦車ミサイルのどちらが優位かは、搭載するビークルや使用する状況によって一概に判断できないということだと思います。
    >「陸では近接戦闘を前提」とはどういう事か説明出来ますか?
    についても、海空は見通し距離が長く、艦砲や機銃の射程外から一方的にミサイル攻撃できるのに対し、陸戦では遮蔽物が多く必ずしもミサイルで戦車砲をアウトレンジできるわけではないことが言えます。
    もし戦車砲の射程外から攻撃できる場合は対戦車ミサイルが使用されますが、それは戦車の仕事ではなく、攻撃ヘリや軽装甲車両、歩兵戦闘車が行います。
    YK

  6. YK様 懇切丁寧な解説感謝の極みでございます 最近こちらの分野に興味を持つようになりまして自分なりに勉強しているのですが諸先輩方の博識ぶりに恥じ入るばかりです 正直に申しますとほぼ理解出来ていないのかもしれません 先輩方に追い付きたい一心です
    東方

  7. >5.
    御免、一寸いやかなり違う。
    我々が軍事に興味を持った冷戦後期、最新鋭の主力戦車はこの当時の最近新規設計されたものでしたが
    まだまだ通用するそのひと世代前の主力戦車は大戦中に開発され戦勝までにギリギリ投入された或はされなかった戦車を基に改良したものです。
    ガルパン劇場版で島田流の選抜チームが使ってた様な戦車です。
    その両方を指して「第二次世界大戦中から冷戦中後期にかけて開発された」と云っているのです。
    現在主要国の戦車が冷戦以降に新規開発されたもので統一されているならそれは冷戦終結で戦車が余っているからです。

    そして「陸では戦車砲が主力」は本当ですか?と問うたのはビヒクルに載せる兵器がどうこうといった話ではありません。
    陸の主力兵器は「砲兵」かも知れないよ、という意味です。「砲兵」と括弧付きなのは近接航空支援初め前線部隊の外からの火力支援全般を指すからです。
    米軍は此等「砲兵」に前線部隊が必要とする火力を全面的に委ねて兵站への負荷が大きい主力戦車を廃する事を模索しています。
    しかし不正規戦で在っても身を守る為には主力戦車の重装甲が必要だ、主力戦車の大重量なら戦車砲の反動を受け止められる。
    戦車砲は、同じ主力戦車の様な高価だが高性能な火点でも、蛸壺に篭った歩兵の様な安いが厄介な火点にも、柔軟に対応できます。
    廉く信頼性の増した誘導兵器は対火点という戦車砲の仕事の競争相手ですが、前線部隊に配備されるもの以上に「砲兵」が運用するそれが重要です。
    にも。

  8. にも。様
    解答の意図を汲み取れず、お恥ずかしい限りです。
    質問者様は初心者ということで、おそらく軍全体のドクトリンに関わるような話ではなく、なぜ現在も戦車に戦車砲が搭載されているのか? という質問ではないかと考えた次第です。

    YK

  9. 東方さま
    ロシアの9M119
    イスラエルのLAHAT
    これらは、戦車から発射する事ができる対戦車ミサイルです。
    戦車砲弾と比較すると、とても高価です。

    ご参考いただけましたら幸いです。
    たーぼふぁん

  10. 対戦車弾には、高初速で撃ち出した運動エネルギーによって目標の装甲を貫こうとするものと、爆発のエネルギーによって目標の装甲を貫こうとする成形炸薬弾のようなものとがあります。
    後者はミサイルででも運用可能です。しかし、成形炸薬弾のモンロー/ノイマン効果の噴流に対しては一定の対策も存在しています。
    そこで運動エネルギー弾は大きな価値が残されるのであり、ミサイルの飛翔速度よりもはるかに高速で砲弾を撃ち出すことが出来る戦車砲が重要となります。


  11. http://www.geocities.jp/bbhusou/anti_tank.jpg
    http://stanza-citta.com/bun/2010/09/08/773
    前線部隊が持つ対火点攻撃兵器の起源の一つとして下の.611で質問されているブトー砲など機関銃破壊砲があります。1930年代に大重量化を忍んで高初速化し対戦車砲となりましたが戦時下での更なる戦車の重装甲化には追随出来ず。
    現在に至る戦車砲の起源は実際には野砲や高射砲の転用である重対戦車砲ですが、
    中戦車以上の装甲目標に対してはドアノッカーの軽対戦車砲は成形炸薬や粘着榴弾などの高初速に頼らない貫徹原理を前提に、仕切り直されます。
    此等の対火点能力、狙撃砲が目標とした壕に篭って機関銃を撃ってくる敵射手といった安いが厄介な火点への攻撃能力を評価すると
    無誘導のロケット弾は榴弾威力は及第点だが、命中精度が軽機関銃を撃つ敵射手すら当てられず、故にアウトレンジ出来ない。
    同じく無誘導の無反動砲は威力及第、命中精度についても敵機関銃と同等距離で及第点が出せるものと出せないものがあり、狙撃砲が務まるが十分とはいえない。
    そして対戦車ミサイルは冷戦下の頃は未だ不具合が多かった。命中まで誘導してやらなければならない、最小射程が結構長く近付かれたら当てられない、そして高価で安い火点にはもったいないという心理が働く。

    にも。

  12. それでも、反動が無く(その代わり後方に噴射)、軽いものは肩撃ち、重いものでも機関銃程度の砲架に架装するだけでよくブトー砲などよりもずっと搬送しやすい携行型対戦車(対火点)攻撃兵器は前線部隊にとり欠かせないニッチになります。そのニッチは戦車の戦車砲と対比した所にあるのだから、歩兵が担いて運ぶ、精々がジープの様なソフトスキンで運ぶ、或はヘリコプターの様な航空機で運ぶという所にニッチはあるので、軽装甲車であっても装甲車両、特に装軌のそれであるなら反動のある「本物の砲」が積めるのに、となります。戦車は未だしも、安い火点を潰すには威力射程命中精度が十分ある「本物の砲」に如くはないからです。
    にも。

  13. ここの回答は10の片さんの回答だけで十分でしょう。
    付け加えるなら、戦車の相手は戦車だけではなく、むしろ対人攻撃の方が多いくらいですので、それに誘導兵器は必要ないといった所でしょうか?

    >にも。氏
    質問者が初心者であることを忘れておりませんか?
    そして、この質問において、そんな長い文章は必要なのでしょうか?
    ここはあなたの自慰行為を行うところではありませんよ。
    P-kun

  14. もし互いに射程距離内で撃ち合えば、ミサイルより砲の方が有利だからじゃないでしょうか?
    砲の方が
    ・圧倒的に弾速が速い。
    ・撃った後に誘導しなくて良い。
    ・発射薬の量が少なくて済む(確か1/10ぐらいだっけ?)分大量に弾を搭載できる
    ・桁違いに安い
    ・APFSDSの方がHEATより装甲貫通力が大きい
    といったところではないかと。

    似非ハンター

  15. これはあくまでも私の想像なので、できれば質問者様に補足いただきたいのですが、

    質問者様の意図するところは

    ・現代の軍艦に搭載されている兵器のうち、主力は艦砲ではなくミサイルである
    ・現代の軍用機に搭載されている兵器のうち、主力は機銃ではなくミサイルである

    ・翻って現代の陸軍で軍艦や軍用機に相当する戦闘機械というとやっぱり戦車!
     でも戦車にはミサイルは積んでない、大砲だけ。
     じゃあ、陸の主力は戦車砲かな?
     なんで海空と違ってミサイルじゃないんだろう?
     あ、戦闘距離が戦車の方が短い(近接戦闘)からかな?

    という、初心者の素朴な疑問なのではないかと愚考いたしますが。

    間違っておりましたら申し訳ございません。
    Jack

  16. 回答をよせて戴いた諸先輩方 貴重な時間を裂いていただき申し訳ございません 曖昧な質問だったと反省してます Jack様YK様のご指摘通りなのです 素朴な疑問でしたが諸先輩方の回答になかなか理解が追い付かず自分の知識の皆無さに情けない思いです 皆様がよせてくれました
    東方

  17. 続き 貴重な回答はとても嬉しく感謝しています 皆様と対等というのはおこがましいですが...せめて話についていけるよう知識を深めたい所存です レスを参考にさせていただきます ありがとうございます
    東方

  18. なるほど。
    じゃあ、この辺のところからではいかがでしょうか。https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AC%E3%83%B3%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%BC


  19. さらに、そこからリンクして行けるここなども。
    https://ja.wikipedia.org/wiki/MGM-51_(%E3%83%9F%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%83%AB)


  20. 昨年のニュースですが、参考になると思われます。
    http://jp.reuters.com/article/mideast-crisis-usa-arms-idJPKBN0TQ0B920151207
    この記事の中に「ヘルファイアミサイルの生産数が月間500発から650発に引き上げられる。価格は比較的安価で1発6〜10万ドル。」
    と書いてあります。
    つまりヘルファイアですら、フル生産しても月間で650発しか生産できません。
    こんな数ですので、ミサイルは地上戦では重要な目標相手にしか使えません。
    敵が籠る塹壕を、大量のミサイルで片っ端から破壊していくなんて使い方は不可能です。

    似非ハンター

  21. 片様

    失礼ながら、18と19は「初心者が読むと誤解を招く恐れが高い」回答ではありませんでしょうか。

    1) 戦車の中には、戦車砲からミサイルを発射できるものもある。
    2) そのための専用のミサイルが開発されたものもあるし、戦車砲の口径よりも細いミサイルを流用(応用?)するものもある。
    3) しかし、砲からミサイルを発射できる戦車は限られたごく一部で、大部分の戦車は砲弾のみを発射する。

    という話で、3)が誤解されやしないかと不安です。

    それとも、私の認識が間違っており、現代の戦車のほぼ全てが、砲身からミサイルを発射できる機能を持っているのでしょうか?
    Jack

  22. ガン・ランチャー等の例外はありますが、ほぼ全ての戦車砲は腔内からのミサイル発射を考慮せず開発されました。
    後から、その発射を考慮されていない戦車砲腔内から発射できる様に開発されたミサイルが複数ありますが、
    対空用、及び地上の遠距離目標に初弾で確実に当てる為のニッチです。
    重装甲などで、重量を支えられ反動を受け止められる大質量のプラットホームであるなら、
    重量があり反動を伴うことが短所の「本物の砲」を積み、高初速・大質量・低抵抗の徹甲弾を、発射しない理由は無いのです。
    そして裏を返すと、「戦車の主兵装は砲かミサイルか」といった様な事は、瑣末で非本質的な問題なのです。
    陸の主力兵器は「砲兵」かも知れないよ。「砲兵」の側から見れば、今迄ワイワイ云っていた事が全て覆るかもしれない。
    にも。

  23. ガン・ランチャー等の例外はありますが、ほぼ全ての戦車砲は腔内からのミサイル発射を考慮せず開発されました。
    後から、その発射を考慮されていない戦車砲腔内から発射できる様に開発されたミサイルが複数ありますが、
    対空用、及び地上の遠距離目標に初弾で確実に当てる為のニッチです。
    重装甲に伴い、重量を支えられ反動を受け止められる構造となる様なプラットホームであるなら、
    高初速・大重量・低抵抗の質量徹甲弾を発射できるが、重量があり反動を伴うことが短所の「本物の砲」を搭載しない理由は無いのです。
    そして裏を返すと、「戦車の主兵装は砲かミサイルか」といった様な事は、瑣末で非本質的な問題なのです。
    陸の主力兵器は「砲兵」かも知れないよ。「砲兵」の側から見れば、今迄ワイワイ云っていた事が全て覆るかもしれない。

    にも。

  24. 東方様、そういう考え方もありますよ。
    我が国で言うところだと、79式対船艇対戦車誘導弾です。まあ、これを積む89式装甲戦闘車がどんな運命を辿ったかは想像がつくでしょう。この類の兵器は第三世代の正面装甲に歯が立ちません。単純に威力が無いのです。難しい話は避けるとして、紛争動画とかでへんな箱をごちゃごちゃ付けている戦車とかあるでしょう?この弁当箱みたいなのがあるともうお手上げ。そうでなくとも、実は小手先の改造でもこの類の低弾速兵器ってのは防げたりします。

    という事で、この類の兵器は
    @単純に威力不足
    Aその割りに高い
    B防ぐ術は幾らでも存在する
    です。

    パンジャンドラム

  25. ああ失礼、質問を良く読んでいませんでした。

    質問の前提に誤りがあります。陸での主兵器は戦車砲じゃ無いんですよ実は。
    榴弾砲といった、砲兵戦力です。155mm砲とか203mm砲とかありますが、こういったやつが主力です。北朝鮮からソウルを砲撃出来るぐらい凄いものです。陸は近接戦闘、とばかり決め付けてはいけません。近接戦闘でも、近接戦闘に適した迫撃砲が重宝される事もあります。主力は何かというのは、一つに絞るのは難しいですよ。

    そこで本題に入りますが、要はカチューシャみたいなのに誘導つけた様なものは主力たり得ないのはなぜか、ということでしたら、今はそれよりマシな値段でGPS誘導なんて出来たりします。砲弾が届く範囲ではやはり総合的にはミサイルは勝てないという事です。交戦距離が砲弾・機銃で撃ち合う次元から上の次元に行ってしまった海空との差ですね。

    もっと大きなスケールで見ると、陸はミサイルが主力ですがね。陸(空軍地上部隊やミサイル軍の管轄のパターンも多いかもしれませんが、陸戦力とみなせば陸軍)同士の撃ち合いの果てには、長距離巡行ミサイルや、大陸間弾道弾ミサイルに行き着くのです。つまり、その距離でやっとミサイルが主力たり得ると。そういうことです。
    パンジャンドラム

  26. うおお、ツッコミどころ発見。自分で、主力兵器は一つに結論づけるのは難しいと言っておきながらあっさりと砲兵戦力だといっちゃってました。まあ、取り敢えず戦車砲が主力では無いのは確かです。

    戦車対戦車の話だと、ガンランチャーという形で妥協する手もあるので、ミサイルを完全に捨ててはいないので、今後のミサイルの発展次第というところでしょうかね。でも、一つ条件があります。戦車砲システム全体と、戦車用ミサイルシステム全体を比べて同じ様なサイズ・重量・価格・威力になってはじめて戦車砲を代替できるのです。ここに無い命中率という要素で上回りますので。でも、妨害を考えるとやっぱり厳しいかな…というところ。
    パンジャンドラム

  27. 他の方のやりとりを見ていると、どうやら戦車対戦車の話で合っていたようですね。

    これからの発展次第、というのは、個人的には将来、CKEMがどうなるかにかかっていると思いますよ。アメリカってのはいつも軍事におけるスタンダードを作りますからね。アメリカがそうすればみんなついていくんじゃないでしょうか。これはAPFSDSのミサイル番なので、今までのそれとはワケが違います。

    ということで、将来的には、戦車砲は対地向けになり、榴弾威力重視で、戦車対戦車における主力はミサイル、という極端化した戦車になる事もあり得るかもしれません。どのみち陣地攻撃まで安くこなせるミサイルの登場は待つ必要があるので、戦車に砲を載せる必要性自体は損なわれないでしょうね。
    パンジャンドラム

  28. >21
    「ガンランチャーなるものがあって、でも主流にはなれなかったようだ」というあたりを汲み取っていただければ、と思いました。



Back