646 初投稿失礼します
ZB26系統の銃について質問なのですが、ブレンガンを含むこの系統の銃は偶に
「命中精度が高すぎて制圧射撃に使えない」
といわれることがあったとのことですが、日華事変で本銃を鹵獲した旧軍は準制式にする際の審査で
「命中精度不良なるも機能概ね良好なる」
https://www.jacar.archives.go.jp/aj/meta/image_C01001850200?IS_KIND=detail&IS_STYLE=default&IS_TAG_S1=InD&IS_KEY_S1=%E3%83%81%E5%BC%8F%E3%80%80%E6%A9%9F%E9%96%A2%E9%8A%83&
という結論を下しています。これは品質が安定していなかったとの証言がある中国生産分だけではなく、
鹵獲されたものの中に一定数含まれていたはずであるチェコ本国で生産された分も日本軍基準だと命中精度はよくないということなんでしょうかね?
また、そもそも日本軍の基準で弾の散布界がどの程度だったら「命中精度不良」となるのでしょう?九六式・九九式軽機はその基準を満たしていたんでしょうかね?
グリグラ

  1. 小生あいにくチェコ機銃及び96式99式軽機の公算躱避(こうさんだひ)データーは持ち合わせておりませんので、
    以下は当時のチェコ機銃に対する評価補足です。

    御紹介のアジ歴資料に記載 陸軍技術研究本部が鹵獲品チェコ機銃の試験をした昭和14年7月以前にも、
    軍属として中国戦線を見て回った萱場四郎(萱場資郎:現KYB社創業者)がその前年よりしたためて
    昭和14年1月発行した著作本「支那軍はどんな兵器を使っているか」にて
    チェコ機銃・・当時別称 プラガ機銃を下記の通り記述・絶賛しております。

    [文体は現代表記に改めました]
    ”特にチェコ及び支那製プラガ軽機関銃は数に於いても性能に於いても断然他を圧し、
    最も多く我が皇軍を衂したる兵器(血塗らされたの意)であり、中略 チェコ製のものもあるが支那漢陽兵工廠製
    及び太沽造船所製が多数を占めている様である。 中略 此の銃の特徴は一言にして言えば無故障兵器である。
    自動様式はガス圧利用式で実に簡単で大抵の事では故障など起り得ない、重量も軽いから一人で最前線まで携行出来、
    又そのまま対空射撃も出来る、そして約1000発までは連続発射に耐える、それ以上は水をかけるか自然冷却を待つか、
    替銃身が手元にあれば凡そ5秒間で何等の道具も用いずに取替得る。
    実に簡単な事この上なしで全く消耗品的観念のする兵器である。
    なまじ命中精度のみを競って故障百出るものより本銃の如く命中精度は多少劣るが何時も無故障で信頼出来る点が
    何よりの強みと思う。簡単な機構程より深い理論的内容を持つものであろう。
    製造単価も全軽機中最も安く特に分解用具は何も要らず、細部分解にも一本の釘又は実包があれば出来る状況にある。”


    小生同好仲間内にても元陸軍造兵廠関係者より同様な口伝がされております。
     (左右シンメトリーではない機構上、弾着が右にずれる癖があるが、無故障機銃である等)
    但し、”約1000発までは連続発射に耐える” は誇張であり現実は話半分以下のものと考察します。 

    軌跡の発動機?誉

  2. わざわざ現代語訳までしていただき本当にありがとうございます!
    それを読んだ感じだと無故障であるとともに命中精度が悪いということは結構知られてたんですね。西欧の本銃の評判と比べるとものすごく不思議な感じです。
    もしかして銃身の精度や機関部の設計といった問題ではなく小柄なアジア人には8oマウザー弾を使う本銃は反動が強すぎたってことなんでしょうかね?
    九九式軽機の開発の際、重機との弾薬の共用を目指して九七式実包を使ってみたら命中精度が悪く新実包が開発されることになった(佐山氏)とあるので
    重量が九九式より軽く九七式より弾薬の威力も強いZB26は6.5mm弾を使ったり7.7mm減装弾を使う日本製機関銃よりもブレが大きくなるってことなんでしょうかね?
    グラグリ


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