681 先日、実写映画『シンデレラ』を見ていて、ふと思いました。

ナポレオン戦争時代の戦争画や肖像画を見ると、君主や将軍たちは映画の王子様のようなピチピチの白いズボンを履いています。
あんなピチピチのズボンで馬に乗るのは困難だと思いますが、伸縮素材で作られていたのでしょうか?
PIAT

  1. >君主や将軍たちは映画の王子様のようなピチピチの白いズボンを履いています。

     あのズボンは「キュロット」と言います。
     半ズボンで、膝の下ぐらいまでしかありません。
     伸縮素材じゃなくて布でできていますが、上衣とのコーディネートでどんな素材のキュロットにするか選んだのだそうです。
     太腿にピッタリ密着して脚の形をハッキリ主張するのがエレガントだとされていました。タイツみたいで今の間隔からするとキモイ感じがしますが、当時の貴族たちの間ではあれが”男らしさ”の象徴だったのです。

     フランス革命の頃、キュロットは貴族の象徴的な存在としてとらえられ、革命側は貴族を否定する立場からキュロットを拒絶するようになります。当時「サン・キュロット」という言葉が生まれますが、これは「キュロットを履かない人」という意味で、革命家の象徴的スタイルとなりました。(キュロットの代わりに革命家たちが履いたズボンは長ズボンで「パンタロン」と言います。革命以前は船乗りか囚人の履くものでした。)
    おうる

  2. おうる様 回答いただき、ありがとうございます。

    サン・キュロットについては、絵は世界史の教科書に載っていたのを覚えています。
    ただ、キュロットについては、王侯貴族の肖像画でよく見るブルマのような半ズボンのことだと思っていました(『リボンの騎士』でナイロン卿がはいているやつです)。
    ナポレオン戦争当時は軍服も兵隊の華やかだったので、将軍達は実用性よりも見栄えを重視したのでしょうか。

    PIAT

  3. >>2
     思わず「リボンの騎士 ナイロン卿」でググりました(しかもズバリな画像が出てこない・・・orz)

     ブルマのような半ズボンというのは、オー・ド・ショース(フランス語で haut-de-chausses)ですね。
     16世紀後半の貴族の衣装で、当初はキュロットと同じような細身の半ズボンでしたが徐々に派手に膨らませるようになっていったようです(元々はキュロットに詰め物をして膨らませたのが始まりらしい?)。この膨張したオー・ド・ショースは別名パンプキン・ブリーチズとも呼ばれました。

    https://www.google.co.jp/search?q=haut-de-chausses&client=firefox-b&tbm=isch&tbo=u&source=univ&sa=X&ved=0ahUKEwi0hq-E1d3TAhXIErwKHfc7C9EQsAQIRA&biw=1536&bih=725

     ちなみにオー・ド・ショースはそれ単体で履くことはなく、下にパ・ド・ショースと呼ばれるストッキング(脚の付け根まで覆う)を履いてその上からオー・ド・ショースを履きました。

     似たような脚衣でランブラーブ(Rhingrave)というのがあります。有名なルイ14世の肖像画でルイ14世が履いてる奴(太ももとマントの間からわずかに覗いている部分)です。ラングラーブにはスカート型、キュロットスカート型、短いスカート型と種類があり、こちらはキュロットを履いた上からキュロットを覆い隠すように履きました(短いスカート型だけはキュロットの裾をわずかに覗かせていた)。
    おうる

  4. 絵には理想化、美化もありますね。
    乗馬時の古い写真では、膝前方に近い側面から腿と尻の中間の下のほうに皺がほぼ必ず出来ています。
    絵画ではしばしばここが美化されます。

    乗馬用のキュロットは足首上まであり、長靴の中でふくらはぎ下部を紐または後にはベルクロで止めるものです。
    日本では昭和50年頃に伸縮性素材が普及しましたが、それ以前は伸縮性のない布でした。この場合、膝伸縮に足りるだけ、腿前面が長くなっていました。
    ただしその程度はさまざまで、カボチャパンツ的なものから、立っている時にも腿をスッキリ見せようとするものまで多様でした。

    さらにナポレオン時代の騎乗法は騎座が深い「割り箸乗り」でしたから、乗馬時の膝の曲がりが少なく、よりスッキリに近づけることができたはずです。布がツルのは乗馬下馬動作時のみで、一端またがってしまえば平気といった感じで。(例のナポレオンの絵の足の位置や角度は画家のイメージにより、実態を反映してはいませんことにご留意ください。その他大勢については割り箸乗りに描かれていることが多いはずです)

    また、スボンが長靴の中に入らず、靴下が介在する場合は、さらに腿をすっきりさせることが可能になります。絵画等では黒い靴下だと長靴と混同しがちですが、膝まで黒い場合は、長靴はそんなに曲がりませんから、靴下と見なしてよいでしょう。
    また、長スボンの中に短長靴を履く、今でいうジョッパースタイルでも、腿をスッキリさせることが比較的容易です。

    要は、「スボンを長靴に入れる(ので膝下で布が固定される)場合には、膝の伸縮に必要な数センチのゆとりが腿前面に欲しい」です。
    布を膝下で固定しない、数センチのゆとりを得つつスッキリ見せる裁断にする、絵ではさらに美化、と考えられます。



  5. まず、質問者のズボンはショースと言われるものでありキュロットではありません。

    衣類の伸縮性は生地ではなく、編みや織の方法によって確保されることが大半です。

    古代ギリシャ・ローマ時代以前より伸縮性のある編み方は開発され実用化されています。

    これは世界各地でみられるものです。やはり、衣類の伸縮性はみなさん気になって知恵を絞って解決に努力したのでしょうね。

    回答者は見当違いの方向に進んでいますね。

    と言うことで、正解は編み方や織り方で解決したです。
    Django

  6. >>5
     単に「ショース」と言った場合、ズボンを意味しませんよ?
     ショースはつま先から太腿まである靴下(ストッキング)のことです。
    おうる

  7. 回答者の皆様へ

    私の『王子様ようなズボン』への質問に、貴重な情報を多くいただき、厚く御礼申し上げます。
    今後は提供いただいた情報をもとに私なりに調べていきたいと思います。

    誠にありがとうございました。


    PIAT


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