104 続けてごめんなさい。
Potez 452/453 、特に452ですが、どのような意図のもと、エンジンをあれほど前進させたのでしょうか?
はたの

  1.  そりゃ前を重くしたかったからでは?
     同時期の他の小型飛行艇は、大抵主翼の前にも座席があるわけですが、452は復座で、どちらも主翼後方に座るデザインですから、前に重量物を持っていく工夫が必要だったのではないかと。
    SUDO

  2. ありがとうございます。当初からあのレイアウトで良いと考えられていたのでしょうか、それとも、作るうちに前の重さが足りないと判って・・・なのでしょうか?

    はたの

  3.  453では短くしてるんですから、長くてよいと考えていたとは思いがたいでしょう。
    SUDO

  4. ありがとうございます。

    はたの

  5. 素人の憶測では有りますが、あそこまでエンジンを前進させたのには離水時に跳ね上げる水しぶきをプロペラに当てたくない意図が有ったのでは無いでしょうか?
    で、思い切って前に出してみたけど、安定悪いし(全開時に酷くピッチダウンしそうな配置ですよね)思ったほどプロペラにも水がかからないし…って事で後ろに下げちゃった、では無いかと。
    下駄スキー

  6. 当てずっぽうで書いてから不安になって調べてみたんですが、やはりPotez 452は頭下げが強くて離水が困難だったとの記事を発見。
    下駄スキー

  7. 下駄スキーさま、ありがとうございます。453「でも」(あるいは馬力増加分より強くスロットル開で頭下げ傾向はあったようでして。いろんな「ズレ」がどう認識されていたのかなぁと。
    はたの

  8. 1933年にフランス海軍から出た「1万t級巡洋艦のカタパルトで運用出来る単座水上戦闘機」の要求仕様に試作されたのが453ですが、その前身の452がどのような目的で作られたのかは浅学にして知りません。

    ただ小型飛行艇に大馬力エンジンを積む設計を考えた場合、どうしても海面とプロペラのクリアランスが小さくなり、離水時にプロペラを壊してしまう事になります。シュナイダー杯に出たマッキM33は非常にコンパクトですが、燃料、武器弾薬を満載して喫水が深くなり、更に多少荒れた海からでも離水せねばならない実用機としては成立しないでしょう。
    漫然と設計すればエンジン位置ををひたすら高くするしか有りませんが、前面投影面が増大し、重量もかさみ性能の低下は避けられません。

    そこで発想の転換をして、水しぶきがまだ低いフロート先端近くまでプロペラを前進させる事で前面投影面積を抑制することを考えたのがポテ452だと考えます。乗員配置もエンジンとのバランスから後ろに追いやられた感が有ります。あまりに後ろ過ぎて前下方視界が悪すぎ、わざわざ操縦席を嵩上げしたのでは無いかと思いますが、それで空気抵抗増えちゃって本末転倒な気がしないでもありませんが…

    ただ、小さな機体のあんな位置にエンジンを配置すれば、必然的に全開時には頭下げが起こります。推力線を上向きにすることで対応するしかありませんが、そうなると飛行姿勢が斜めになり空気抵抗の増大を招くと言うジレンマから逃れる事が出来ません。

    結局ポテ452/453は、戦闘飛行艇と言う形態自体が限界に達していた中で、ラジカルなチャレンジをして限界突破を目指したチャレンジャーではあったと思います。結果として限界を突破するどころか、離水時にちょいとスロットルを戻さないと浮き上がれないと言う珍妙な特性になり、実用機としてはまるでモノにならなかったのは仕方ない事かもしれませんね。
    下駄スキー

  9.  フロートは滑走艇ですから、プロペラと飛沫は問題になるほど接近しません。飛沫を問題とするならば、主翼後方に推進式プロペラを備えた機体の方がより圧倒的に深刻でしょう。つまり前に伸ばす必要は無いのです。
     また小型飛行艇の操縦席が高い位置に置かれるのは当たり前のことです。
     滑走艇は構造上、速度を上げていくと前が持ち上がります。つまりフロートとして用いるとピッチアップしちゃうわけで、離水滑走に於いては安定した姿勢が望ましいですから、推力軸線を上向きにすることでピッチダウンの傾向を与えることで、バランスを作ってるのです。これが上手くできないと二式大艇のようなポーポインジングを起こすわけです。
     Potez452/453は、現存する写真映像を見るに、フロートの浮力に余裕が少なく見栄。また出力の比較的大きい飛行艇のようですから、このフロートのピッチアップと、エンジンのピッチダウンのバランスが悪い、即ちフロート(艇体)が過度に小さい飛行艇であり、フロートは空中では邪魔ですから空中性能を狙いすぎた結果として水上性能に問題を抱えてしまったというだけのことでしょう。

    http://www.aviastar.org/air/russia/shavrov-2.php
     ほぼ同様のデザインの飛行艇はこのように他国にも存在しており、Potez452/453のデザインが特にラジカルであったり無茶があったとは言いがたいでしょう。
    SUDO

  10. <SUDOさん
    貴重なご意見有難う御座います。参考になります。
    人様のスレを借りてお願いするのも申し訳ありませんが、推力軸線を上向きにすることでピッチダウン傾向が強くなると言う点が自分の認識と180度違いましたので、少し詳しくご教授をお願い出来れば幸いです。
    自分は何か根本的な誤解をしているのかもかもしれませんので。
    下駄スキー

  11.  正確には主翼に対する気流の向き、つまり見かけ上の迎え角が小さくなるんです。
    SUDO


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