109 warbirdsの皆様こんばんわ。さて、この度自分は「烈風と烈風改」を読んでハ45を取り付けた翼面荷重150の翼の私案が27uから26u程度なので陣風二興味を持っていろいろと調べてみました。その中でなるべく正確な資料を得たくWikipediaの引用元である「丸1993年の7,8月号」を購入して見ましたが数字に納得できません。「質問」一体陣風は何リットル燃料を搭載する予定だったのですか?@自重が3500kg、「幻の戦闘機」では「搭載量」が873kgで全備4373kgとなっていますが、A7M1やN1K2J-aと比べてこの自重は重すぎる様な気がしますますし、A一部ネットで全備が4800kgの数字がありますがどちらが正しいのでしょうか?B「搭載量873kg」という数字はN1K2-Jaが1300kgもあるのにおかしいと思っています。陣風の航続要求は1250カイリで5時間なのでたぶん250ノットなのだろうと思うのでこの「搭載量873kg」が「燃料搭載量」だと思っています。自分で調べるとなるとあとは資料として松葉 稔氏の「精密図面を見る」を購入するべきでしょうか。何卒ご回答の程よろしくお願い申し上げます。
夜戦ヒロポン

  1. 全備重量「4373kg」と「4886kg」のどちらが正しいか、という問いには「どちらも正しい」というのが答えとなります。
    前者は正規全備、後者は過荷重全備の値なのです。


  2. 片様ご回答ありがとうございます。そうですか、紫電改は「正規」と「過荷重燃料満載」と「過荷重燃料満載+落下槽装備」と「過荷重燃料満載+60kg爆弾×2」と「過荷重燃料満載+落下槽装備+60kg爆弾×2」があるようですが、この陣風の「正規」は「機内燃料満載」過荷重は「機内燃料満載+落下槽装備」見てよいのでしょうか。A7M2の要目表によると正規が4690kg、第三過荷重が5290kgくらいなのでこの陣風の落下タンクは400から500リッターのものなのですかね。A7M2の自重に「固定装備品含む」とあるので、陣風の自重に機銃の弾のみの重量とメタノールと潤滑油を入れて計算すると燃料が少ないような木がするのですが困りました。
    夜戦ヒロポン

  3. A2002948.htmlを発見しました。事前に検索してから質問はするのですが「陣風」で検索しても出てこなかったので見逃してしまいました。申し訳ありません。紫電改取扱説明書での200ktで150gr/hp/hrぐらいで堀越技師の私設計案で
    250ktのときは200gr/hp/hrで計算されていて、A7M2のハ43のときは小福田氏が
    200から250で177gr/hp/hrと書いてあるからやっぱり増槽とあわせて1300から1500リッターくらいなんだろうなぁと思っておきます。失礼しました。
    夜戦ヒロポン

  4. >3
     どっかで計算がおかしいですよ?
     g/hp・hrは、馬力・時間あたりの消費量です。250ktで200g/hp・hrで5時間で1300〜1500L(約2000kg)ならば、250kt出すのに2000馬力も必要ということになっちゃいます。全力370kt前後を予定していた戦闘機にとっての200〜250ktは1/3前後の馬力で間に合う速度のはずで、500〜700馬力程度で間にあうはずです。
     500〜700馬力x150〜200gr/hp・hr(この消費率はエンジンが変わっても大幅な違いはありません)=1時間当たり75〜150kg、5時間なら375〜750kgで間に合うということになります。
     つまり「搭載量873kg」の殆どが燃料ならば、250kt(700馬力)x5時間を十分クリアできるだけの数字になります。
    SUDO

  5. > 自重が3500kg、「幻の戦闘機」では「搭載量」が873kgで全備4373kg
     「幻の戦闘機」が光人社NF文庫のものと仮定してお話しします。
     本文を読むと、「自重3,500s、全備4,373s」とは武装が九九式20o×4+三式13o×2だった昭和18年末頃に纏められた初期案のものの様で、その後武装が十八試20o×6+三式13o×2に変更された結果、236sの重量増加が起きたとあります。
     武装強化分の重量増加が概ね240sですので、仮に236sの重量が初期案の(正規)全備重量に対するものとすれば、正規全備重量は4,609sになります。

    > 松葉 稔氏の「精密図面を見る」
     「精密図面を読む」ですね。
     さて、Wikipediaで引用されている9巻ではなく4巻なのですが、「自重:2,940s、正規全備:4,373s、過荷重:4,886s、燃料:翼内830L+胴体600L(但し四号機以降は970L)、潤滑油:80L」という数値が出て来ます。
     但し、武装については最終案の十八試20o×6+三式13o×2となっており、「幻の戦闘機」の記述と矛盾があります。
     仮に「精密図面を読む」の自重及び燃料タンク容量と初期案の武装の数値を用いて機体燃料タンク+武装フル装備時の搭載量を試算すると、武装関係:約470s、燃料(潤滑油含む):1,150s、搭乗員及び電装関係:約180sと仮定すると、搭載量は合計約1,800sになります(「精密図面を読む」の要目表に出てこない水メタは、燃料タンク容量に120L程度含まれている、として片づけています)。
     この試算から推定される正規全備時の燃料搭載量は900L程度(初期案の1〜3号機では翼内タンクのみ、4号機以降だと胴体タンクも満載)で、4.のSUDOさんの推定値と近似しています。
    T216

  6. SUDOさま、T216さまご懇意に回答して下さって大変感謝いたします。
    「燃料搭載量教えてくれなきゃいやだ!」と駄々をこねた形になってしまい大変申し訳ありません。学研の本を読みとくには自身に航空知識がないと難しいということを実感してをります。無知な自分にご丁寧に教えてくださって本当にありがとうございました。f6fの31uには250us.gal,f4uの29uには897ℓですがf8fの22uには185u.sgalしか積めないので「燃料を積むのはでかい翼が必要」と思ってましたが、二〇試甲戦の川西案数字を見ると23.9uの翼でも外翼あたり増加タンクをつけて900ℓぐらい積んでいるので納得し「海軍機は紫電改で代行する」ので理解しました。重量の計算法など最低限の知識を一から勉強しないと話になりません。しつこいのでこれくらいに致します。

    夜戦ヒロポン


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