487 質問484関連の質問です。モデルアートのスピットファイア増刊号の中に、シーファイアXV、XVIIが搭載したグリフォンVIエンジンの側面写真が載っています。シリンダーヘッドの前端あたりの位置に突き出たユニット(部品)が見えます。スピットファイアMkXIIでは機首中央のコブ(バルジ)がこのユニットをカバーしていると思うのですが、シーファイアXV、XVIIの写真にはこのコブ(バルジ)が見えません。エンジンの説明にはMkXIIが搭載したグリフォンIIIとシーファイアXV・XVIIが搭載したグリフォンVIとはほとんど同じだが離陸時ブーストを高めていたとあります。このユニットは位置変更が容易な物なのでしょうか。(増刊号の側面図イラストにはコブが描かれています。)
モデラー

  1. エンジンのスターターやキャビンブロワーだったりと用途が違ったり、
    接続するギア部分がなかったりとバリエーション色々なので容易と言えば容易かな。

    KZ

  2. このユニットは何なのでしょう。グリフォン69の斜め前方からの写真があるのですが、左右シリンダーヘッドの前端中央あたりにあり左右にパイプが伸びて下の方に曲がり、更にエンジン側面に曲がって排気口の下に分岐して取り付けてあります。マーリンの場合は後方から同じような位置に繋がっていますが、マーリンIII内部艤装図によるとスパークプラグと小さく書かれているので、電気系配線かもしれません。このユニットがMkXIIがシーファイアMkXVに発展する際に高さが低く改良されてコブが無くなったのかもしれません。
    モデラー

  3. BRITISH PISTON AERO-ENGINES AND THEIR AIRCRAFT P.220 では DUPLEX MAGNETO となっています。写真を見るに、VI ではユニットの背が高いのか、シリンダーヘッド上端より突出していて、
    "The magneto at the front end of the engine (just appearing above the cylinder blocks)accounts for the slight bubble on the upper cowling of the Spitfire XII"
    "Spitfire XII, MB82, a low-level clipped-wing version, of 41 Squadron, powered by a Griffon VI. The magneto bubble on the cowling behind the propeller identifies it.Other Griffon Spitfires lacked this feature"
    と書かれています。コブはスピではXIIだけにある、と。シーについては触れていません。
    対して、57/58 60 101 の写真ではシリンダーヘッド上端とツライチに見えます。
    なお、同書によれば、
    VIがシーXV, XVII, XVIII スピXII 1944-45 860 built at Derby
    中間でマグネトー高さが不明な26がシーXV
    61がシー45,46,47 スピVIII(CONVERTED), XIV,21,22,23,24 1942-45 434 at Derby, 700 at Crewe
    62がシー46 スピ21
    64がシー46 スピ21,22 1945 200 at Crewe
    65がスピVIII(converted), XIV,XVIII,XIX 1943-1948 525 at Derby , 950 at Crewe66がスピXIV,PR XIX(pressure cabin) 1944-45 260 at Derby, 100 at Crewe
    67がスピXIV,XVIII 1945 150 at Crewe
    83がスピVIII converted to XIV 
    85がシー46 スピXIV,21 1044-45 100 at Derby
    87がシー46,47 スピXIV ,21 1945 74 at Crewe
    88がシー47 スピXIV,21
    90がシー47
    101がスピXIV(at Hucknall)
    101,105,121がスピ21
    122がシー46 スピ21
    とのことです。
    グリフォンVIは860台がDerbyで1944-45に作られたとのことですが、シー向けだけマグネトーが改良されていたのかは同書では確認できませんでした。42年にDerbyで背の低いマグネトー装備のグリフォン61が作られている可能性はあり、グリフォンVIにもそのマグネトーが間に合った可能性はあるかと思います。
    ただその場合、スピXIIにおいてもそうしなかったことが謎になってしまいますが・・・


  4. エンジンの側面写真ってあるからVバンクの間のマグネトーと側面の補器と勘違いしちゃったな。
    KZ

  5. ご回答ありがとうございます。スピットファイアMkXIIは少数生産されただけのマイナーなモデルですが、鮮明な写真が残っておりあの特異なコブのせいか妙に気になる存在でした。
    モデラー

  6. すみません肝心なところの転記し忘れ。
    Griffon IIB スピ IV, XX 1939
    III スピ XII 1942-44 101at Derby
    IV スピ XII 1942-43 25 at Derby

    スピXIIのデコに下には必ず大きなマグネトーがあったのか、じつは無駄に膨らんでいた機体もあったのか、興味が湧いてきます。


  7. 世界の傑作機のスピットファイアの57ページにDP845機が載っていますが、IIB搭載で標準翼の時はコブがあり、1942年の9月テスト飛行中の写真にはIII搭載、大型スピナー、コブなしで切断翼です。次のページのMB882機はMk.XII最終機のようですから大型マグネトーでない可能性があるわけですね。
    モデラー


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