503 連投質問失礼します。第二次大戦時のドイツ空軍双発機のうち、主脚を下ろした時、ナセルのギアの部分は当然収納ドアが開いてますが、タイヤ収納部のドアが閉まった形状になっているのがあります(Ju88とかFw189とか)。タイヤを上げ下ろしするために小まめに開け閉めすることになると思うのですが、あれはどうしてああなっているのでしょう?少なくとも日本の双発機のナセルには見られないものだと思うのですが…。
識者の皆様、毎度くだらない質問をとお思いでしょうが、どうかこの理由を教えてください。
備後ピート

  1. 訂正。×Fw189→○Ta154。ああ、恥かしい。
    備後ピート

  2. 知らないので、考えてみました。雪氷対策か、空力対策くらいしか思いつききませんねェ。
    現代でも雪氷運用が厳しいのは同じ、防除氷液の使用要領とか離陸前のフラップ下げのタイミングとか着陸後のフラップ上げの制限とか、どの機体でも神経を使います。雪詰まり軽減のために、パーシャルカバーとなっている、というのは合理的だと思います。でも、油圧1000psi 程度の時代、一般には複雑な機構の故障を恐れた、とも思うのですが、敢えてそのように設計しなければならないほど北方運用が多かったのでしょうか。
    空力対策というのは、理由が薄いように思われます。
    脚下げ時の速度が高くないこと、脚カバーが有ろうが無かろうが、さほど形状抵抗の変化が無いことが理由。短距離運航が前提のボーイング737など、はなっからブレーキ冷却を目的として、主脚カバーを持ちません。
    ともあれ日独の機体には、液冷ユモの先っちょにドーナツ状のラジエータがあったり、彗星艦爆のフラップ作動機構が精密複雑であったり、突飛なものが散見されるので、もっとアホくさい理由だと楽しいのですが。
    前立腺隊じっちゃマン

  3. せっかくなので・・・

    まず、地上や艦上で、脚扉が開いているか閉まっているか、その利害得失を考えてみてください。

    防塵、防錆(艦上機の場合)を考えれば、閉まっている方が良いと思いませんか? 現に、設計年次の古いF4U等は、脚出し時に主脚扉は閉じますね。

    あとは、機構と重量、設計簡素化の問題でしょう。単純にスプリング等で閉状態にしていて、脚下げ時に脚柱の外枠で押し開くような設計の場合、ダウンロック時にわざわざ閉じる必要があるかどうか(双発機の場合)。

    Ju88の場合は、車輪を90度捻って車輪を水平に格納しているとか、更に言えば、前方引き込み(=脚出し時に空力的に安全)とか、後方引き込み(引き込み時に空力的に有利)とか。脚扉の開閉が動力的・能動的に行われるのか、パネ等で閉状態が常態なのか、とか。
    (例としては近代になりますが、戦略爆撃機B−52等は、緊急「脚上げ」の予備動力機構を持っています。普通、ダウン側にあってもアップ側には無いものですが、核アラートの緊急発進時には、とにかく強引に脚を引っ込めて突撃し、運よく帰ってこれたら胴体着陸すればいい、という運用思想です)

    個別の機体毎に、運用上の必然や設計思想、具体的な機構、想定戦場の環境や整備性(格納ナセル内に大したデリケートな機器類の有無)等を調べてみられることをお勧めします。モデラーでもあられるようなので、ナセル内のデティールや塗粧も同時に判ると思いますし。

    TOSHI!!

  4. 自己レスです。
    趣意は変わりませんが、F4Uの主輪部の扉は開いてますね。
    主脚を下げてダイブブレーキ代わりに使った、というエピソードから勘違いしていました。
    お詫びして訂正いたします。
    TOSHI!!

  5. 3の方の言ってるように、個別の機体毎に、運用上の必然や設計思想に拠って異なると思いますが、基本的には空力的な理由、離陸時には加速を少しでもでも良くするため、着陸時は気流の乱れを最小限にしてフラップ等の利きを良くするためではないでしょうか?
    現代の物でもF-15などは常時脚扉を閉じています。航空祭などでは脚収納のデモンストレーションをやっていますが、その時何故扉は通常閉じているのですか?と質問したら、加速を良くするためと言われました。
    抵抗自身は扉の厚みだけで大したことなさそうですが、収納部のへこみはかなりの抵抗を生みそうですね。
    エンジンが回って油圧が生きている状態では扉がしまってる機種は他にも結構あります。P-51などは有名ですね。これなどは脚扉が丁度ラジエターインテーク前なので、離陸時出力は必要だが、速度が出ない状態では少しでも
    冷却風を妨げないと言うのもあるのかもしれません。P-51や同社のF-86などはエンジンを切って油圧が無くなると扉は下がって、エンジンかけてしばらくして油圧が上がると、バタンと閉まるので防塵の為とは考え憎いです。
    もっともその後のF-1や前記のF-15はロック機構があって整備時以外は下がらないので、防塵というのもあるのかもしれません。
    防雪というのは、北方で運用していたBf-109やFw190が雪が挟まると支障を来たす理由で脚カバーを外していた事からすると考え難いのではないのでしょうか?
    Rocks


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