699 九七式重爆撃機について二つ質問します。
@よく九七式重爆撃機は、「爆弾搭載量が少ない」と批判すると「九七式重爆撃機も1トンの爆弾搭載が可能」という反論がきます。
しかしハードポイントを増やせば九七式艦上攻撃機、天山や流星でも1トンの爆弾の搭載が可能だと思います。
そこで質問ですが九七式艦上攻撃機、天山や流星に1トンの爆弾を搭載させることはハードポイントを増やしても不可能なのでしょうか?

A九七式重爆撃機は、「航続距離が短い」という批判も見られますが実際の運用に支障はきたしたんでしょうか?
ちなみに二式単座戦闘機を配備されたかわせみ部隊は、航続距離の問題から加藤隼隊ほどの戦果をあげることができませんでした。
shadow

  1.  天山や流星に対応している四式空雷の軽い方が980kgぐらいなんで、魚雷懸吊装置に適合できる1t級の爆弾があるなら、この2機種は問題なく搭載可能でしょう。97艦攻と四式空雷の関係は定かではないのですが、もしかしたら可能かもしれません。
     ただし魚雷懸吊装置はいうならば一等地にあるので重心的にも問題のない場所ですが、ハードポイントを増設してとなると重心バランスや主翼強度等次第では難しいかもしれません(天山も流星も翼下増槽の装備は無さそうですし)
    SUDO

  2. かわせみ部隊、独飛47中隊の二単配備数はわずか3か4機であり、
    定数が20機以上の1個戦隊と戦果を比較するのは如何なものでしょうか。

    97重爆の航続距離ですが、正直困っているようには見えません。
    ニューギニア等飛行場が不足がちな場所ですら航続距離が枷になっている場面は見受けられないのです。
    また後継機である100式重爆も同程度の航続力ですので、陸軍的には困ってないと見てもいいと思われます。
    P-kun

  3. @についてですが、小生には「1tの爆弾」と「ハードポイント」の関係が解りません。1tの爆弾が、いわゆる1個の1トン爆弾であれば、流星では爆弾倉と爆弾の寸法によると思われます。合計で1tの爆弾を、(改造や設計変更により)懸架装置の数を増やして搭載するのであれば、不可能ではないと思われます。しかしながら、いずれにしても、重量が増加するため、離陸はともかく発艦に必要な滑走距離が増加し、運動性はもとよりスピードも大幅に低下するものと思われます。その分、搭載する燃料を減らせば、航続距離が短くなります。特に、ハードポイントを増やした場合のスピードの低下は大きいと思われます。従って、現実的には困難と思われます。
    UK

  4. 九七艦攻は元々「二五番」×2とか「六番×7」といった懸吊をやってますから、速度の低下は考えなくて良いと思いますよ。
    流星の場合も、雷装では爆弾倉外に懸吊しますから、爆弾倉のサイズとの関係も考えなくて大丈夫と思います。

    爆弾増載分に相当する燃料を減らせば運用可能、というのはその通りと思います。


  5. >2
    ありがとうございます。
    航続距離は、問題なかったんですね。

    >4
    やっぱりハードポイントを増やして爆弾増載分に相当する燃料を減らせば九七式艦上攻撃機、天山や流星も航続距離の低下などの弊害に目をつぶれば爆弾搭載量を合計1トンにできるんですね。
    そうなると九七式重爆撃機の強みって防弾装備以外にあるのでしょうか?
    shadow

  6. ちょっと待ってください。
    何故陸軍機である97重爆が海軍の単発機とが比べられるのでしょう?
    shadowさんのおっしゃりようは、何となく判る話ですが、
    この場合比べるのなら1式陸攻の存在意義でしょう。

    取り敢えず97重爆に話を戻しますが、97重爆等の多発多座機の利点は速度は単発機である99式襲撃機、あえて指摘の天山・97艦攻に比べても劣るものではないにもかかわらず、
    それらより搭載量が多く、かつ機銃手も多く乗せれるので防御力も高く、かつ大人数により索敵力も単発機より勝ります。
    こうしたことより、本来なら事情が許せば融通の効かない単発機よりも多発多座機の方を多く装備したがるのが実情です。

    ですが、現実には8人のせなきゃならないし、エンジンも2つ必要になるなど金がかかるので、単発機も多く製作されました。
    特に海軍の場合は、できれば全部一式陸攻でいきたいのですけど残念ながら一式陸攻は空母にのりません。

    あと、根本的な問題として単発機の場合、ハードポイントを増やして陸攻や重爆に匹敵する爆弾を積んだところで速度と航続力は低下してしまいます。
    この時点でもう陸攻や重爆に劣ってしまうのです。
    P-kun

  7. >6
    一式陸上攻撃機は、2トン超えの桜花を搭載可能に改造された実績があります。
    これは、搭載可能量にそれだけの性能があったからだと思いましたので一式陸上攻撃機とは勝負させていません。
    いくらなんでも単発機に2トンを爆弾搭載は、不可能でしょう。

    単発機に総重量1トンの爆弾を搭載させた場合作戦に支障が出るほど航続距離は、低下してしまうのでしょうか?
    shadow

  8.  まずはそれぞれの回答を良く読んでください。

    > 単発機に総重量1トンの爆弾を搭載させた場合作戦に支障が出るほど航続距離は、低下してしまうのでしょうか?
     1.や3.にあるとおり、1t級爆弾1発であれば、魚雷を搭載した時とあまり変わらないと考えられます。
     但し、500s級爆弾2発または250s級爆弾4発はたまた250s級爆弾2発+60s級爆弾8発といった複数爆弾搭載の場合は、1t級爆弾1発搭載より空気抵抗が増える分、速度や航続距離に影響が出るかもしれない(> 3.や> 6.)が、九七式艦攻では複数爆弾の搭載を普通に行っているので、極端な性能低下はないだろう(> 4.)と考えられます(勿論、爆弾懸吊架の増設や新たな爆弾懸吊器の開発は必須ですし、ひょっとしたら機体の強化も必要になるかもしれません)。
     尤も、スペース的に50s級爆弾20発(九七式重爆は特に改造しなくても可能です)まで爆弾懸吊架を増やすのは難しいでしょう。

    > 九七式重爆撃機の強みって防弾装備以外にあるのでしょうか?
     艦攻との比較ですよね?
     カタログスペックを見れば分かることですが、概ね一式に当たるII型で三式に当たる天山に匹敵する最高速度、基本的に後上方機銃のみで前方や真後ろ等に死角のある艦攻とは異なり前方・左右側方・後上方・後下方・尾部とほぼ死角のない防御火網、多発機故の単発機より高い生残性、そして乗員数の差による艦攻の倍以上の見張り能力、大型機故の機体容積の余裕から来る電探等の追加装備が機体容積に余裕のない単発機より容易等が少し考えれば出てくると思いますが。
    T216

  9. >5
    急降下爆撃の件と同じく、「それは何をするためのものだったのか」という目で見ることが大事です。

    陸軍の重爆は、航空撃滅戦用の機材として、襲撃機、軽爆では航続力的に届かない敵地深々部にある航空基地を攻撃するための機材です。従って、航続力、速力、そして防御力は重要な要素です。航続力の足らない味方戦闘機の援護がないまま、まだ生きている敵飛行場上空へ侵入しなければならないかもしれないからです。

    海軍の場合は、こうした任務は艦爆が負います。まず艦爆が敵空母の発着能力を潰し、艦攻は敵戦闘機の防御のない状況を選んで攻撃を仕掛けることが想定されていた時期があったわけです。

    そうした用途を想定して作られた九七艦攻は、九七重爆が本来担うべきはずの任務には「勝負にならない」わけです。


  10. >8
    ありがとうございます。
    shadow


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