739  第2次大戦中の双発機で、プロペラ回転面が機首前方より前にある機体(例:ウェストランド・ホワールウィンド、Me210/410、XF5F等)がありますが、この配置で問題なく成功したのはデ・ハビランド/ホーネット位しかない様な気がします。

 このエンジン配置の利点と問題点、そしてそれぞれの機体に対して最適解はあったのでしょうか?

 大変大雑把な質問ですが、ご教授願えれば幸いです。
ヴェトミン

  1. ボーファイターを忘れていませんか?
    超音速

  2.  超音速様、早速の御回答ありがとう御座います。ボーファイターは盲点でした。

     その上で、ボーファィターやホーネット。百歩譲ってほぼ同様のプロペラ配置となったモスキトーらが空力的に成功し、ウェストランド・ホワールウィンド、Me210/410、XF5F/F7F等が失敗作の烙印を押された理由が知りたいのです。
     
     ご存じでしたら、各機の問題点を教えていただけると幸いです。
    ヴェトミン

  3. ホワールウィンドに取り立てた空力的失敗があったとは思えません。部隊配備後に紆余曲折あったのは空力とは関係ない問題です。
    Me210はその改良型であるMe410で空力的問題は改善されています。大きな改良点は主翼平面形状の変更なので、Me210はそこが問題点だったのでしょう。因みに410は210よりも更にプロペラ回転面が前方へ移動しています。
    XF5Fは2000馬力級艦上戦闘機の実用化で開発続行意義が失われたのが主たる要因だと思います。
    F7Fは質問者様の形状括りに合致しませんし、失敗作との認識も持っておりませんので、説明しかねます。
    DDかず

  4. モスキートとF7Fが入るなら月光とかも入ってしまう気が。

    単純に見て、双発ながら機体を小型軽量にまとめる手法のひとつだったと思っています。軽量に仕上がれば出力重量比で単発に対し優位に立てます。
    質問者様が大戦には間に合わなかったDHホーネットを特に成功とした理由はわかりませんが、小型の機体のおかげか同時期のF7Fより高性能に仕上がってますね。期待が小型なら被弾面積も少なくて済みます。

    力学的に見れば、機首がプロペラ回転面より下がっているので左右のエンジンを接近させることができ、質量分布を中央に集中することで横転性能を良好にし、また片肺時の推力偏向も少なくできるでしょう。重心より前の機体側面積も少ないのでテイルブームを短く、もしくは垂直尾翼も小さくて済みそうです。
    欠点は、機内の容積が少なくなりますし視界も悪くなることでしょう。
    Me210は安定性不良に悩まされましたが、この機体構成特有の欠点というわけでもなく問題は改修されたあとは夜戦や戦闘爆撃機として活動しています。ホワールウィンドはエンジンの不良によるものですしXF5Fは視界不良で空母に着艦できないと判定されました。

    ボーファイターは低性能がかえって幸いし早い時期に夜戦に切り替えられたことが正解と出ました。その後も多用途作戦機として対応するキャパシティを持っていたことも成功の要因ですね。
    結局は配備されていた時期の戦況・環境で活躍できる場があったかどうかで成功失敗が分かれてしまったのだと思います。

    超音速


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