777 DB603についてです。
このエンジンを積んでまともに大量生産された機体がないのは、なにかエンジンに問題があったんでしょうか?戦後He219に乗ったアメリカ人がアンダーパワーだと言ってますし。
wittmann

  1. He219の出力不足は装備の増加による重量増加のためだったと思います。プロペラ直径も重量の割にやや小さいような気がします。
    He219についての解説の中でDB603が信頼性不足という評価がよくあるのですが、同じエンジンのMe410・Do217Nなどにそのような評価は見られません。
    どうもDB603A以外は信頼性不足で、それゆえにGやLなどの発展型はなかなか生産数が伸びなかったようです。ベアリング生産能力の不足もあったかもしれません。He219の生産数が少ないのはエンジン不足もひとつの原因なのです。
    ライバルに当たるJumo213に、この点で劣っていたのでしょう。
    信頼性不足の原因は、私の知識不足でよくわからないですが、DB社だけで他に幾十もの形式にのぼるエンジンの開発のせいでDB603の開発が散漫になっていた可能性もあります。
    超音速

  2.  DB603の量産されたモデルはどれもB4燃料を前提とした型で、最大ブースト圧が低く、またその割に全開高度も低いものです。ブースト圧が低いので馬力が出ない、全開高度が低いので濃い大気の中でしか飛べず高高度で高速を出すことが出来ないのです。
     オクタン価の高い燃料を使い、より大きな過給器で全開高度とブースト圧を高めれば、潜在的にはより優れた性能を発揮できたかもしれませんが、DB603の巨大すぎるボア径は高ブーストに適するとはいえませんので、高出力化に苦労してるうちに時間切れになったのではないかと。
    SUDO

  3. ありがとうございました。A型だけは安定していたんですね。

    wittmann


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