807 末期型、零戦62型と63型の違いはなんですか?52型丙とはどのように違うのでしょうか?資料によって違うので困ってます。
marasai12

  1. 六二型と六三型は機体は同じですが、発動機が六二型は栄三一甲型、六三型は栄三一型です。五二丙型は、六二型と殆ど同じですが、降下制限速度400ノットに対応する尾部の補強がまだ行われていない型式です。
    BUN

  2. 初めまして。以前、SAの「拾遣集?」で栄三一型はモノにならず、栄三一甲型を搭載したがあくまで帳簿上で分けていた(お役人的に)、と言うのを、読んだ様な記憶が・・・。違ってたらゴメンなさい。関係無いけど、一二型って他では見ないけどどうなったんだろう?
    出たきりのモデラー

  3. 60型と50型は、機体が違います。62型と63型は、エンジンが違います。
    Bunさんの書いた通りなのですが、本当にそれだけです。
    一歩踏み込むとすると、52型丙は52型のバリエーションという意味合いの型式ではなく、63型への最初の一歩となるものです。
    ケンジ

  4. 末期の零戦はA6M6(五三型として計画されながら、最終的に六三型となる)、A6M7(六二型)、A6M8(五四型、後に六四型)という機体が同一で発動機だけ違う三つの型式が並行して量産に入るところでした。
    これは図面でも確認することができます。

    一二型存在説は海軍の電報文にどうにも誤記とは考え難い「一二型」が見られる、というのが唯一の根拠でしたが、この説にインスパイアされた別の方による、それを補強する推論が雑誌に発表されたことから始まっています。
    外翼の翼内増槽を取り払い、翼端折畳を廃した省略型の二二型であるという定義です。

    しかし、そのような型式が存在せず、「一二型」とされた機体番号も二二型であることが証明されたため終息しています。

    推論の方も、根拠となった昭和18年の増産提案書が実行案ではなく、いくつか存在する各社からの提案の一つであって、翼内増槽省略などは赤で×印をつけられている事などが判明しています。
    BUN

  5. 横からしゃしゃり出て来たのに、丁寧な解説有難う御座います。真実一路の更新も楽しみに待ってます。
    質問主様、お邪魔しました。
    出たきりのモデラー

  6. BUNさまの解説を聞いていて是非回答して頂きたい事が出て来てしまいました。
    何故未だにヤマトミュージアム展示零戦を、62型ではなく52丙と言い切る方々がいらっしゃるのでしょうか?
    下志津

  7. ↑その方々は前は63型と言っていたような記憶もあります。
    その変化も含め主張の違いに大変気になっております。

    BUNさまならばその点含めた解説が出来る方とお見受けしていますのでご回答下されば幸いです。
    下志津

  8. 大和ミュージアムの機体は製造番号が確認できており、さらにその番号の前後の製造番号をもつ機体が「六二型」であったことは昭和20年当時の記録で確認可能です。


  9. 呉の零戦は機体番号が明確で、それよりも若い番号が既に六二型であることが確認できるから六二型だと判断されるのですが、五二丙型だという筋道の立った理由はありません。

    A6M7が六三型というのは昭和19年10月の取扱説明書にそう書かれているからで、しかも遠い昔からタミヤで1/50の「六三型」のプラモデルが発売されていたこともあり、模型ファンに馴染みがあるからですが、出版物上での六二型の紹介も実は模型以前から行われています。
    模型の印象も強く、取扱説明書から設計者の著作にまで六三型と書かれているものを「それはある時点での計画であって、現実にはこのようになっている」といくら根拠を示されても、素直に納得しない方がいらっしゃるのは当然のことと思います。
    BUN

  10. 片さま、BUNさまありがとうございました。

    私は理解できましたがもう一点だけ教えて下さい。

    主張している方の掲示板「つれづれ・・」で最近の投稿でも、呉の機体の引き上げ時の機体番号が明確に解る写真と共に52丙と明確に主張されています。
    この方々の根拠を推測するとどのように予想されますでしょうか?
    下志津

  11. 六二型の開始製造番号は未だによくわかっていません。
    それから、呉の機体より前の製造番号で六二型がある、ということも当時の文書をきちんと見てないと気づかないことでして、みんながみんな同じ知識を共有できている段階ではいまだにないわけです。


  12. ひとつの先入観として末期の生産型である六二型がそんなに多数造られているはずがない、というものがあります。実際の配備記録や改造の訓令などの記録文書を調べて行けば納得できるものですが、そうでない場合もあるということでしょう。
    BUN

  13. 昔、水平尾翼胴体側結合金具を見る機会がありまして、アルミから鉄に変更されていることを確認していました。(他尾脚取付部補強等々も)
    その変更点は取説に明確にA6M7として書かれていたので63型と62型の論争は理解できましたが、52丙を主張される方々の根拠を理解出来ていませんでした。
    今回のご回答でおおよそ理解できました。

    片さま、BUNさま、ありがとうございました。
    下志津


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