825 エリアルールのことで伺います。ボーイング747は胴体の機首部分を2階建てとし、若干盛り上がった形になっています。これが、機首部分の断面積と主翼部胴体の断面積との差を小さくし、断面積変化をなめらかにして抗力減少を実現しているそうです。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%AB#.E9.81.A9.E7.94.A8.E4.BE.8B
しかし、747は主翼と尾翼の間には断面形状に工夫はなく、これでは断面積が急激に低下してしまうのではないのでしょうか?
http://www.aerospaceweb.org/aircraft/jetliner/b747/b747_schem_01.jpg
主翼と尾翼の間にも客席数を増やすなり燃料スペースとするなりして胴体に膨らみを持たしてはどうかと思うのですが如何でしょう?
山崎正

  1. 音の壁にぶつかっていたコンベアYF-102はエリアルールを適用し、胴体を延長し中央部をくびれさせ後部を膨らませることで音速突破ができた、という経緯は有名ですが、これはYF-102はデルタ翼なので主翼後方で断面積が急減していたためです。
    後退翼のノースアメリカンF-100は胴体にエリアルール形状を持たずに音速突破しています。
    後退翼の旅客機に、ご質問のような措置は無用と思われます。
    747の例ですが、同機以外の例がないのでwikiに記述のような効果は疑問に感じます。2階建て部分を延長しても抵抗増加が少ない、といった程度の見方でいいのではと思います。
    超音速

  2. 回答いただき感謝いたします。
    エリアルールはデルタ翼の場合が最も効果があるようです。
    wikiの英語版にも747機のエリアルールの適用例が記述されています。
    でも、後退翼機にはそれほど影響はないのかもしれませんね。
    それでもFA18は垂直尾翼の位置を前方にずらしています…
    う〜ん、よくわからないです。^∀^
    山崎正

  3. 1970年代にボーイングで計画されていたB-7X7試案(B-727を大型化したような後退翼の3発機)は、胴体をくびれたエリアルール形状にして巡航抵抗を減らすことが目論まれていました。
    また実際に量産・運用されたコンベア社のCV990は主翼後方に流線型の突起物(スピードカプセル)を設けており、これもエリアルール(エンジンによる断面積の変化を緩やかに抑えて巡航抵抗を低下させる)目的と言われています。
    両機ともマッハ0.8を超える遷音速での巡航が計画、ないし実現されていました。この程度の速度であれば超音速でなくともエリアルールの効果は(ある程度)見込めるようです。
    しかし7X7は石油ショックによる燃料コスト急増によって廃案となり、悪く言えば平凡な中型旅客機767となって実現(そしてベストセラーになった)、一方のCV990は騒音や燃費が嫌われて短命に終わりました。エリアルールが効くような遷音速旅客機は、燃費や騒音や運用コストなど他の性能で亜音速旅客機と同等でないかぎり、多少の巡航速度向上も商品価値の向上にはつながらないようです。
    無記名

  4. F/A-18は尾翼付きデルタ翼ですのでこの場合デルタ翼として見てください。

    コンベアCV990の巡航速度はM0.91というキャッチフレーズでした。
    スピードカプセルが効果があったとすれば、アフトファンというエンジン形式のためエンジンポッドが太くなり断面積が増加していたためと思われますが、いずれにしろ実際の性能はカタログを下回る結果になったため、スピードカプセルは思ったより効果は無かったということですね。
    超音速

  5. 回答いただき感謝いたします。
    B-7X7試案やコンベアCV990のことは知りませんでした。コンベアの特色ある整流装置は興味深いものがあります。

    山崎正

  6. 回答いただき感謝いたします。
    断面積の変化を緩やかにしてやれば必ず抵抗がなくなるというものではないのですね。
    山崎正

  7. 門外漢より、少し発言させてください。的外れでしたらご容赦下さい。

    1)F/A-18(YF-17)をデルタ翼と表現されるのは、少しおかしいと思います。何と対比されておられるのかよくわかりませんが、F-15やYF-16はデルタ翼で、YF-17(F/A-18)はわずかに後退した直線翼とするべきだと思います。着陸時のAOAが少なく、視界がよいのも、海軍にYF-17(F/A-18)が採用された大きな理由の一つと言われております。

    2)ボーイングB-747SPのスピードが上がったのが、エリアルールの影響であるというのは、一種の都市伝説(特に日本で流行っている?)のようです。英文のサイトには、これを肯定したサイトは見つけることができませんでした。http://www.airliners.net/photo/347537/M/を見て、エリアルールの御利益があると主張されるのは、「The 747SP is probably one of the most identifiable examples of 'in your face' area ruling.」だそうです。


    豪腕少年タイフーン

  8. 豪腕少年タイフーンさん、返信が遅くなり大変失礼いたしました。
    747機のあの膨らみによるスピード効果はエリアルールなのか何らかの整流作用によるものか難しくて私には分かりません。特殊な事例に属することなのかもしれませんね。
    山崎

  9. >7-2)自己フォローで誠に申し訳ございません。よく読むと、全く逆の意味ですね。訂正して、取り消させていただきます。ごめんなさい。
    豪腕少年タイフーン


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