1022 WW2期の日米英の艦上機を見ると
日本が彗星、イギリスがフルマーやバラクーダなど
空冷機と比べて少ないながらも水冷発動機を使った機体がありますが
アメリカ海軍では戦闘機、爆撃機、雷撃機全て空冷機で
XFLのような水冷発動機を使った艦上機は採用されていません

これには何か理由があるのでしょうか?
V-1710やパッカードマーリンなど良い水冷発動機があるので
空冷に拘る必要はなく彗星のように流麗な高速機を作れそうなものですが
陸軍に取られて海軍に水冷発動機が回ってこない、あるいは
現場で水冷発動機の整備や故障への不安が根強かったなどでしょうか?
カタカナ提督

  1.  XF2JやXFLのように試験にこぎつけた液冷機は存在しますし、XF14Cなんてのも存在しますので、単純に出来が海軍の望みに達しなかっただけではないかと。
    SUDO

  2. 横から失礼。
    XF2JってBerlinerJoyceの機体ですか?
    あれは戦間期の機体ですし、エンジンはR-1510ですので空冷です。(日本語版WikipediaにはP-16(液冷)のバリエーションのごとく記述されていますが)
    他にXF2Jがあれば教えてください。

    けい

  3. 米海軍航空局が、重量が嵩み機構が複雑脆弱になる水冷発動機に対して公式に興味を示したのは1937年11月のメモランダムからで、空冷星型発動機装備機で達成できる速度に限界があるとの予想から水冷発動機装備機の研究が開始されています。
    その結果がXFLの競争試作への参画で、さらにバッファローへのV-1710搭載案などの検討を経て、史実の通りの制式機の顔ぶれが生まれます。
    1938年の競争試作の結果、V-1710搭載案が落ちてしまったこと、そしてその後
    空冷発動機の出力向上が著しかったことが戦時中の米海軍機に水冷機が無い主な理由と言えます。
    1937年末から1938年までのこの状況だけが米海軍に水冷発動機が導入される唯一のチャンスだったということです。
    BUN

  4. レスありがとうございます
    R-2600とR-2800が出来る前に一度試した水冷機が振るわず
    その2つが出来てからは馬力が伸びないで新型発動機も上手くいかない水冷より
    大馬力空冷を使ったほうが高速高性能になる状況になってしまったということですか?
    空冷より水冷の方が速く出来た日英とは違ったんですね

    初めてXFLのスペックを見ましたが最高速度が464km/hとはひどいですね
    WikipediaによるとV-1710の過給機が悪いようですが
    カタカナ提督

  5. これは全くの余談ですが、米海軍は1944年にP-51D-5-NA(44-14017/Bu.No.57987)に着艦フック装着等の改造を施して、艦上機としての適正を試験した事があります。
    「世界の傑作機No.79 P-51ムスタング,D型以降」(文林堂/刊、1999年)38頁には1944年11月15日に空母シャングリラ(CV-38)へ着艦する同機の写真も掲載されています。
    同書によると、このP-51Dに乗って着艦試験を担当したロバート・M・エルダー大尉は150回以上の模擬着艦を経験してから実際の着艦試験に成功した事で、P-51の艦戦化を企図した海軍に対して空母運用に問題が無い事を実証したものの、既に当時、海兵隊のF4Uが空母へ搭載される準備が進んでいた事や海軍が被弾に弱い液冷エンジンを好まない傾向があった事から、結局P-51の艦戦化を見送ったと解説しています。

    以上、参考までに。
    瀬戸の住人

  6. >2
     ああ原型から空冷に換装してたのですね、失礼しました

    SUDO


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