1084 高度40,000ftにおける大気の最低温度を知りたいのですが、ご教示願えますか。
地表温度(季節)と緯度から概略の40,000ftでの温度がわかればいいなあと考えています。

Wikipediaで「対流圏界面」について調べると、 対流圏は平均して両極では6km、赤道では17kmほどの高さまでとなっています。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AF%BE%E6%B5%81%E5%9C%8F%E7%95%8C%E9%9D%A2
つまり、高度40,000ftは両極では「成層圏」だろうし(未確認)、赤道では「対流圏」になる訳です。

「対流圏」では1km上昇する毎に6.5℃気温が下がるとされています。「成層圏下層」では高度によらず気温はほぼ一定だと解説にあります。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%88%90%E5%B1%A4%E5%9C%8F

これらを元に計算しました。(40,000ft≒12km)
・赤道 : 25℃(=最低気温)- (12km x 6.5℃/km) = -53℃
・中緯度: 0℃(=最低気温)- (11km x 6.5℃/km) = -71.5℃
・極地 :-15℃(=最低気温)- ( 6km x 6.5℃/km) = -54℃

※中緯度での計算にある11kmは、極地6kmと赤道17kmの平均で出した「対流圏界面」の高さです。つまり中緯度とは緯度45を想定しています。
※それぞれの緯度での最低気温は、標高0での月平均気温の最低値を適当に調べていれています。放射冷却の影響は排除せねばならないかもしれませんが、その処理はしていません。

ここまでザクッと計算しましたが、解らないのが「対流圏界面」の季節および緯度に対する変化です。添付ファイルのオゾン量から冬場の方が北半球では「対流圏界面」が下がる傾向にあるように見えますが、どの程度さがるのか?
http://www.data.jma.go.jp/gmd/env/ozonehp/report2013/part1chap1.pdf
ほかにも寒気の影響なども気になりますが、まずはベースとなる気温を抑えるという意味で、本質問になりました。

申し遅れましたが、本質問の背景には国産誘導弾のSSM-1およびASM-1Cではジェットエンジンオイルはそれぞれどの程度の流動点のものを使っているのかへの興味があります。以下のように空力加熱もあるようですが、まずは最低温度を見積もろうと考えました。
http://www.meti.go.jp/committee/materials2/downloadfiles/g100325b05j04.pdf
ハープーンなどの艦載型・航空機搭載型にもいえることですが、航空機搭載改修で潤滑油および潤滑油系統にどのような違いがあるのか/ないのかを最終的に知るための準備動作だとお考えください。

長くなりましたが、よろしくお願いします。

太助

  1. 質問者です。
    わざわざ質問にあげた最大の動機は、「中緯度だけ突出して気温が低いのはおかしいんじゃないか?」と感じたからです。「標高0の気温がおかしい」「対流圏界面の高さがおかしい」等の指摘でも結構です、何かおかしいと思われる点のご指摘をお願いします。

    太助

  2. 質問の主旨ではなく、ご興味の方に対する回答になりますが・・・。
    SSM-1もASM-1Cも共にTJM-1を使用しており、エンジンに関しては航空機搭載改修はされてません。
    ミサイルの巡航高度が共に海面高度であることと、空力加熱がありますので、そこまで影響がでないようです。

    taka

  3. 回答ありがとうございます。
    確かにSSM-1もASM-1Cも同じTJM2を採用していますね。

    >>ミサイルの巡航高度が共に…
    言葉足らずで申し訳ありません。発射に成功した後の潤滑油の挙動は問題ないと思います。トラブルが発生するとすれば、潤滑油が熱をもたない発射前なのではないかと考えていました。そこでWikipediaで調べたP-1哨戒機の実用上昇限度の少し下の高度40,000ftにおける大気温度が気になったのです。(P-1がASM-1C、ハープーンを搭載するのかどうかは知りませんが、搭載を仮定してみました。固体燃料ロケットのマーベリックは試験をしたみたいですね。)

    p.s.北緯45度の対流圏界面の高さですが、真冬(2月)のオゾン濃度から推測すると、極地と赤道の平均値ではなく、かなり極地に近い高さになっている可能性が高いですね。

    太助

  4. 高空の大気条件は、ラジオゾンデを飛ばして観測するのが一般的です。

    日本では、気象庁のほか、航空自衛隊と海上自衛隊が定期的に観測しています。

    オゾン層を持ち出す理由は、特にないと思います。

    じゃま

  5. 大気の三次元的構造、季節変化等は気象学の解説本に必ず載ってますので
    それ等を参照したほうが早いでしょう。気温減率は標準大気から計算したそのものです。圏界面が極で低いのを直感的に理解するのに冬の南極を想像してみてください、
    地表から上空までほぼ同じ気温です、つまり成層圏が接地してる!このあたりも解説本の大気構造の南北断面図を見ればよくわかります
    かんじんの4000ft(概ね200hPa)での最低気温ですがつくばの観測極値は
    マイナス70度チョットです、実際はコレに空力加熱と日射が、プラスに働きます。

    tune

  6. >>5 tuneさん
    回答ありがとうございます。情報に感謝します。
    ところで、冬季南極の気象について想像するのが難しいので、インターネットで調べてみました。

    http://www.metsoc.jp/tenki/pdf/2003/2003_08_0619.pdf
    添付HPの第1図、ならびに以下本文をご覧ください。
    「極域対流圏界面,特に冬季圏界面は他の緯度帯に比べ,上下の安定度の差が小さいため,ゆるい物質境界面となっている可能性がある.冬季オゾン加熱がないので,成層圏での正の温度勾配が小さいためである.中緯度の温度構造を意識した世界気象機関(WMO)による対流圏界面の定義を当てはめると二十数kmというとんでもない高度になることがある.」

    以上のように、極地(冬季)で地表から上空までほぼ同じ気温ということはないように思うのですがいかがでしょうか。

    小生も質問文中の略計算を書き直さねばなりません。ここでいう極地とは北極を想定しています。まあ温度勾配6.5℃という値が微妙なところですが。
    ・極地 :-15℃(=最低気温)- ( 12km x 6.5℃/km) = -93℃

    小生の勘違いの可能性もあると思いますので、解説本の推薦を頂けるとありがたいです。

    太助

  7. >発射に成功した後の潤滑油の挙動は問題ないと思います。トラブルが発生するとすれば、潤滑油が熱をもたない発射前

    発射前にトラブルが発生しているなら、発射できないのではないでしょうか。


    じゃま


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