1153 いつもお世話になっております。

F-16は、F110エンジンに適合するために大口になりました。
エアインテークの開口面積や形状等とエンジンとの関係はシビアである、という事がいえるかと思います。(超音速機は特に)

一方で、エアインテークの改設計をせずにエンジンを替えた機体もありますよね。それらの機体は、後のエンジン換装を想定して予め余裕を持たせた設計をしておいた、という事なのでしょうか。

ご回答いただけましたら幸いです。
たーぼふぁん

  1. 具体的な機種名が挙げられてないので一般論になりますが、
    メインのインテイクは変えず、補助インテイクが拡大されたとか新設されたとかいう例はいくつもあります。
    超音速

  2. 軍用機に限らず、航空機の価格に占めるエンジンの価格は大変大きいです。このため、後からのエンジンの換装を予定して航空機を製造したり、購入したりすることはまず無いのではないでしょうか。現在ある航空機を想定して、そのエンジンより優れたエンジンを開発したり、売込んだりする場合でも、新しく航空機を採用する場合に装備されることがほとんどだと思います。この場合でも、現用機の改装は最小限とされる筈です。例えば、F104C型(含む、J型等)とF104S(CL1010)におけるJ79とその発展型。
    なお、エンジンの小改装はあり得ますが、この場合でも機体の変更は僅かだと思われます。
    UK

  3. 皆様、ご回答いただきどうもありがとうございます。
    超音速さまからのご指摘のとおり、アバウトな質問となってしまいましたので、要点を整理いたします。

    ・F-16は、エンジンの換装に伴い、インテークを改設計する必要があった。

    ・つまり、インテークとエンジンの関係はシビアである。

    ・しかし、インテークの改設計をする事なくエンジンの換装をした機体も存在する。インテークとエンジンの関係はシビアであるはずなのに、なぜインテークの改設計が不要だったのか?

    以上が要点でございます。
    具体的な機種をあげれば、一例としてはF-15が挙げられます。F-16と同じF110エンジンですが、F-15はインテークそのままですよね。

    >超音速さま
    >メインのインテイクは変えず、補助インテイクが拡大されたとか新設されたとかいう例はいくつもあります。
    なるほど合点いたしました。やはり、エンジンのパワーアップに伴い流入量を増やしたわけですね。


    >UKさま
    >現用機の改装は最小限とされる筈です。
    >機体の変更は僅かだと思われます。
    これは、エンジンと機体とを最適化するためにインテークの改造が行われた場合のお話でしょうか。


    >にも。さま
    >超音速機の場合推力の過半がエアインテークからの吸入で発生している事に気が付きもしないのでしょう。
    すみませんが、このおっしゃっている意味がよく分かりません。具体的にはどういう事でしょうか。
    >推力の過半がエアインテークからの吸入で発生
    ということは、残りの半分未満の推力は、何で発生しているのでしょうか?
    おっしゃるとおり私は見識を持ち合わせておりませんので、ぜひご教示ください。

    >そもそもエンジンの本来の性能は出せないと割り切ってるのかも。
    なるほどです。確かに最適化にコストがかかりますからね。
    たーぼふぁん

  4. 「超音速飛行の場合、推力の過半はエアインテークからの吸入から発生している」の間違いでした。超音速巡航はその通りですが、遷音速でのマニューバーは当然変動します。
    吸い込んだ物は出さなければいけないのでノズルから排気しますが、音速を超え速くなればなるほど排出側より吸入側の発生させる推力の割合が高くなります。
    にも。

  5. 4に対して
    軍用機の場合には特にそうですが、ジェットエンジンと機体は一体的に開発されます。このため、現在実用化されている機体の追加の製造に際して、現用のエンジンと別のエンジンを採用する場合には、現用機のインテークを含む各部の変更は極力避ける様になされます。
    UK

  6. >具体的な機種をあげれば、一例としてはF-15が挙げられます。F-16と同じ>F110エンジンですが、F-15はインテークそのままですよね。
    F-15や同じくエンジンを換装したF-14などは可変ランプを持っているので
    元々流入量が多いインテークを最適な量にコントロールして使っていたから
    高出力のエンジンにもインテーク形状を変えずに対応できたんです。
    F-16は可変ランプを持たぬ固定ランプなのでインテーク拡大が必要だったんですよ。
    ROCKS

  7. まあF-14がポッド形式の双胴型になった一因はF-111B開発中止による遅れを取り戻すために信頼性や出力不足に不満があるTF30を指定してはいたが将来的換装する構想が当初から盛り込まれていたためですね。
    ROCKS

  8. いつの間にF-15にF110が...と思ったらF-15Eの事ですね。元々の開発指示である米空軍のDRF ProgramでF100/F110両対応が要求されていたのです。F110がGE初の戦闘機用ターボファンだからでしょう。
    MD社はF-15改造を、GD社はF110一択のF-16XLを提案しました。結果、F-15改造(F-15E)が採用となりました。従ってF-15Eは輸出型含めて全機F110搭載可能です。けれど米空軍はF100-PW-229のみで運用しています。
    F-15Eの両エンジン対応技術とF-16XLの成果は F-16 Block30に採用されてF110を搭載しました。それがあの大口です。わが国のF-2もその系譜です。
    結論として、エンジン換装には本来インテークを含むエンジン周りの改造が不可欠であり、それなしで換装可能なのは理由が必ずあるという事です。
    少なくとも西側ジェット軍用機では、エンジン性能を発揮させるべく開発時も換装時もあらゆる改造を行ってきていると断言していいと思います。

    eastbind

  9. お礼が大変遅れまして申し訳ございません。
    ご回答いただきました皆様、どうもありがとうございました。
    たーぼふぁん


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