1198 以前は議論ボードでお世話になりました。
I-17以降のソ連空軍戦闘機は翼銃を持たない機体が多いですが
その理由を教えて下さい。
一説では技量未熟な搭乗員と性能不足な照準器を補う為モーターカノンと機首銃での安定した射撃を行う事に傾倒したという説もあるようですか。

キシー

  1. ソ連戦闘機は木製構造なので全金属製よりも重量的に条件が厳しく主翼機銃を装備できなかったのです。
    世傑「第二次大戦ミグ戦闘機」から抜粋します。

    「・・・生産機数が多かったのは標準武装に加え主翼に各1挺の12.7mm機銃UBKを付けた型で、装着するには外翼下面の外板を強化する必要があった。
    そこでMiG-3使用部隊にその強化外板を配布し、現地でUBKを追加できるようにもされた。しかし100kgほど重量が増加、それに空気抵抗が増加するので海面高度で35km/h、高度7000mで20km/hほど最大速度が低下し、運動性も悪化したので、せっかく追加されたUBKを外してしまう部隊が多かった。」
    超音速

  2. 回答ありがとうございます。
    重量的に翼銃を装備する余裕が無かったのですね。

    ところで翼内機関砲装備のI-16は問題なかったのでしょうか。
    機体規模的に深刻そうにも見えますが、モーターカノンの様に翼銃の代わりになるような物が装備出来ない、当時知見が無くそれ程問題と取られなかったのか。
    キシー

  3. 例によって世傑「ポリカルポフI-16」を参考に回答します。(お持ちでしたらすいません)
    タイプ別性能表によると20mm砲装備型は明らかに性能低下が見られます。
    機銃装備型は対戦闘機用、砲装備型は対地攻撃・爆撃機迎撃用として並行して生産したのだと思いますが、生産数表によると砲装備型の割合はあまり多くありません。
    お察しの通り性能は低下するが、必要上仕方なかったという面が大きいのでしょう。
    1941年頃から12.7mm機銃の生産が軌道に乗りますが、それまでは重い20mm砲と非力な7.62mm機銃しかなかったというのもあると思います。
    超音速

  4. 回答ありがとうございます。やはり性能低下してたのですか。
    量産されなかったYak-1の翼砲装備型のI-30も似たような問題点を抱えていたのかもしれませんね。
    キシー


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