1407 何度もすみません。またBf109-Gについてです。

過去ログ3399で、

「(Bf-109Gの)着陸は(事故が多かったと言われるが)、本当はコツをつかむと簡単であり………」【丸かっこは私が付けました】と6番のアンサーにありました。

この『コツ』とはどんなものなのでしょう? 雷電みたいに横を向いて地上との距離感をつかんだり、キャノピーに目安になるラインでも入れたりしたのでしょうか?

また、着陸とは逆に「離陸が危険だった」との見解も見ました。プロペラの回転トルク(?)にでも引っ張られて横転でもしたのでしょうか?

Bf109Gの離着陸についての真相、どうかお教えください。
まるき

  1. 離着陸が難しいのは、当時のドイツのパイロットがそう書いています。なかには、かなり悪く書いているものもあります。
    Bf109が他の戦闘機にくらべ、離着陸に関しては、かなり難しい飛行機であったことは、間違いないと思います。

    ケンジ

  2. 良い説明ではないですが。
    才能と経験から機体の癖に対処できる操縦が
    できるようになる事を(コツ)と言っているのでは無いでしょうか。

    Bf109G-12 は安全に経験を増やす為に作られたのですね。

    以下は、上が元サイト、下が機械翻訳です。
    (2)は元サイトの画像をまず見て下さい。

    (3)の元サイトは、IronPortable 以外は拒否されますが
    機械翻訳は受け付けてくれます。

    (1)------------------------------

    https://ww2aircraft.net/forum/threads/bf-109-landing-gear-geometry-issue.39747/

    https://translate.google.co.jp/translate?hl=ja&sl=en&u=https://ww2aircraft.net/forum/threads/bf-109-landing-gear-geometry-issue.39747/&prev=search
    (2)------------------------------------------------

    http://cs.finescale.com/fsm/modeling_subjects/f/2/t/145756.aspx

    https://translate.google.co.jp/translate?hl=ja&sl=en&u=http://cs.finescale.com/fsm/modeling_subjects/f/2/t/145756.aspx&prev=search
    (3)----------------------------------------------

    https://forum.axishistory.com/viewtopic.php?t=45824

    https://translate.google.co.jp/translate?hl=ja&sl=en&u=https://forum.axishistory.com/viewtopic.php%3Ft%3D45824&prev=search
    (4)--------------------------------------

    http://www.historynet.com/one-oh-nine-messerschmitts-killing-machine-may-99-aviation-history-feature.htm

    https://translate.google.co.jp/translate?hl=ja&sl=en&u=http://www.historynet.com/one-oh-nine-messerschmitts-killing-machine-may-99-aviation-history-feature.htm&prev=search

    車輪が前から見てハの字に成っているのと
    上から見ると前広がりに成っている為

    左右の車輪に同じくらいの重量が掛かっていれば直進しますが
    滑走中に横風を受けたり、着陸接地前に機体が傾いていると
    グランドループを起こし易くへたってしまう事があるようです。

    トーイン、トーアウト、キャンバの正負、の言葉は聞いた事が有りますが
    理解は充分出来ていませんが、そんなものかと思っています。

    (3)の下の方にあるリンク先ですが、興味深い記事があります。

    http://www.virtualpilots.fi/hist/109myths/

    https://translate.googleusercontent.com/translate_c?depth=1&hl=ja&prev=search&rurl=translate.google.co.jp&sl=en&sp=nmt4&u=http://www.virtualpilots.fi/feature/articles/109myths/&xid=17259,15700023,15700124,15700149,15700186,15700191,15700201,15700237&usg=ALkJrhiTu_9pl7RPW6ECumvjxF33oi5axw

    百九

  3. キャンバー角・トー角については自動車用タイヤの力学に関する知識が必要ですね。
    過去、1288番でも話題になりました。

    タイヤを傾けて転がすとキャンバースラストといって傾いた方向に旋回する作用があります。
    ネガティブキャンバーがついていると、片方のタイヤに荷重がかかったときキャンバースラストによって回頭しはじめ、横Gによって浮いたタイヤが接地せず、回頭が止まらないという性質になります。
    ネガティブキャンバーのときトーアウトにすると直進安定を得る効果があるので、上記のネガティブキャンバーの悪癖をやわらげます。
    このため3点姿勢では安定して走るのだと思います。
    しかし機体が水平姿勢になると脚柱の角度が変わることでトーアウトが消え、ネガティブキャンバーが強くなり回頭癖が顕著になるということでしょう。
    百九さまのリンク先にあるいくつかのコツの理由は、このようにホイールアライメントにあると考えます。
    「離陸より着陸時のほうが危険」
    →着陸時のほうがタイヤに荷重が強くかかってキャンバースラストの作用が大きい。プロペラ後流で方向舵がよく効く。
    「着陸はなるべく3点着地で」
    →水平姿勢では回頭癖が強い。
    「着陸時スロットルは全閉にせず、少しパワーを入れる」
    →プロペラ後流で方向舵を効かせるようにする。

    ほかに重量や視界の悪さ、滑走路の状態など色々関係すると思いますが、ホイールアライメントについてのみ考察をしてみました。
    超音速

  4. 超音速さま、判り易い話有難うございます。

    足回りの設計があまり良くなかったと言えるのでしょうが、
    これは要求に有った鉄道輸送を考慮した為なのだと思います。

    左右のスラットが連動されていないのも
    その為だろうと思います。

    百九

  5. お二方とも本当にありがとうございます。助かりました。今必死で読んでいます。

    ただ、また疑問がわいたのですが、初心者(練習機は問題ないが、Bf109には
    慣れていないようなパイロット)に離着陸の『コツ』 死なないためにはこうしろ、これで十分、これは忘れるな、的なアドバイスをするとしたら、教官は何と言ってやればいいものでしょうか? G6以降の型式前提で、重ねて恐縮ですができれば、よろしくお願いいたします。
    まるき

  6. 主輪アラインメントが離着陸の難易度にそんなに影響するものでしょうか? 影響が大きいのは主輪に十分な荷重がある三点姿勢時かつ滑りにくい路面上だけではないでしょうか。重心より前に主輪がある不安定性は原理的なものですから、アライメント設定で大きく変わるとも思えません。
    また、離着陸時は主輪荷重は軽微〜ゼロであり、高速で、草や泥の上を、時には斜めに移動します。滑っていればアライメントの意味は極めて小さくなります。ソリだっていいんですから。アライメントとは言わないでしょうが、ソリの角度に凝った飛行機ってありましたっけ?

    結局の所、失速速度、その速度域での空力を使った操縦の難易、トレッドの広狭、脚の強度ぐらいが主たる要素ではないでしょうか。三点姿勢時にはトレッドが広い方がグラウンドループに陥りやすいものが、遷移領域では有利になるはずです。

    列車輸送のために・・・ということは、駅があるか駅が作れるかする地点での使用が重点だった、舗装または整地された滑走路で使うつもりだった、ソ連軍のように前線の野っ原で使う、英軍のように古くなったら設備不十分な植民地で使うつもりはなかった。
    また、構想時のパイロット養成は質・量ともおそらく世界最高であり、史実のような消耗は想定されておらず非熟練パイロットを実戦参加させるつもりはなかった。
    実際にはそうもいかなかった。
    足回りの設計の巧拙云々ではなく、コンセプトに合わない使い方をした場合には「難しくなってしまった」のではないでしょうか。

    そしてコツがあるとすれば、マニュアルの速度や姿勢を「正格に」保て、もしバウンドしても、ではないでしょうか。
    ヨーロッパの陸軍系空軍が現場判断での三点着陸を推奨することはあったのかいささか疑問です。三点着陸は空中で失速するのですから、パワーを絞る必要があります。併用は無理でしょう。



  7. >離着陸時は主輪荷重は軽微〜ゼロであり、高速で、草や泥の上を、時には斜めに移動します。滑っていればアライメントの意味は極めて小さくなります。

    離陸時には主輪荷重はあまりかかりませんが、着陸時には大きく荷重がかかります。
    それにタイヤが滑っていてもアライメントは重要ですよ。未舗装路(グラベル)を滑って走るのが当たり前のラリーカーを考えてみてください。
    タイヤは滑ってる状態でもグリップ力は残っています。というより、多少滑り始めたあたりがグリップ力の頂点であり、そこからスリップ量増加にしたがい徐々にグリップが低下していくのです。

    2点着陸したとして、着地の勢いで主輪に荷重がかかる。これはわかりますね。
    そして着陸滑走でブレーキをかけることで主輪に大きく荷重がかかるのです。
    たとえば自転車に置き換えると、スピードのついた状態からフロントブレーキだけを強くかけ、後輪はわずかに浮きあがるけども前転はしないようブレーキの強さを加減して止まる。
    尾輪式航空機の着陸滑走はこの状態に相当します。
    このとき前輪には重量に加えて、前輪の接地点と重心を結ぶ線をベクトルとして慣性モーメントがかかる(質量×減速G)ので、前輪には強い荷重がかかるということです。
    未舗装のミューの低い路面でも荷重をかけることでグリップ力が増すのです。

    Bf109のような主輪の場合グラウンドループの危険が大きいのは横風着陸の時ですね。
    まだ主翼の揚力が残っていて主輪荷重が軽いときはいいが、ブレーキをかけて荷重がかかることで、横滑り状態では片輪に荷重がかかってしまいキャンバースラストによって機体をスピンさせる危険があるでしょう。

    したがって3点着陸のできない非熟練パイロットの場合は、かならず機体を水平にしてタイヤを横滑りさせずに着地、着陸滑走ではスティックを引いて早く尾輪を接地させる、という手順になるでしょうか。
    どんなに的確なマニュアルやアドバイスも実際そのとおりにやろうとするのは難しいものなんでしょうけども。
    超音速

  8. 補足
    機体を水平にして、とは主翼を水平にという意味。
    3点姿勢で着陸滑走し車輪ブレーキをあまり強くかけず、速度が速いうちはなるべく空気抵抗で減速する。車輪ブレーキは速度が落ちてから使う。
    滑走路は端まで使う気で。
    これで着陸は可能な限り安全になるでしょう。
    超音速

  9. そもそもドイツ空軍は三点着陸を許容していたのでしょうか?
    「高度低下が極めて遅いほぼ水平飛行に近い降下」で主輪を接地、減速して尾輪を接地、ではないでしょうか?

    アライメントの影響が皆無とは言いません。
    しかし全体のプロポーションの影響を覆せるほど大きくはないだろう、ということです。ラリーカーのアライメントよりフィンランド空軍の橇のほうが考証の参考になるではありませんか、と。ちょっと滑っている時にグリップ力が最大になるかはこの際どうでもよいことでしょう。そのグリップ力すべてがアライメントを正しく使わせる方向にきくわけではないのですから。
    あくまでクルマでたとえるなら、雪やハイドロプレーンで滑っている時にはアライメントは効きません。グリップが回復したトタンに効きます。この際に運動方向とアライメントが求める向きが違うととっちらかります。
    クルマはタイヤしか操作できないので、雪やハイドロプレーンで滑っている時に出来ることはほとんどありませんが、飛行機なら舵がかろうじて使えます。あるいは何秒か前までは使えます。主輪への荷重をなめらかにする、アライメントに合わせた向きで接地する、といった努力が可能です。
    しかし、細かいアライメントに合わせた接地は果たして可能でしたでしょうか? タイヤの向きに合わせるぐらいがせいぜいでしょう。

    飛行機や船は流体中を進みますから、舵が後尾にあるほうが本質的に安定です。
    車輪をあまり滑らせずに走るかぎり、自動車や飛行機は舵が先端にあるほうが本質的に安定です。
    尾輪式の飛行機の場合、本質的に安定な状態から本質的に不安定な状態への遷移が原理的に着陸の難しさを生みます。
    しっかり不安定な領域に移った跡、接地後、滑走中にグランドループに陥って・・・が皆無とは言いませんが、なめらかな滑り込み着陸においては、主輪に大きな荷重がかかった時点で接地時より遅いのですから、運動エネルギーは減じているのです。それより、空と陸を行き来する領域のほうがはるかに危険でしょう。

    横風着陸の最終局面でも、一度接地して跳ね上げられたでも、ただの下手でもいいですが、右に傾いて接地するとします。飛行状態では右傾すれば右旋です。右主脚が接地すると、抵抗はさらなる右旋を、反力は左旋をもたらします。この傾向はトレッドが広いほど顕著のはずです。
    が、史実の開発史を見れば、トレッドが広く脚と内翼が頑丈なほうが着陸事故
    は少ないと考えられていて、たぶん実際にもそうだったのでしょう。進行方向とタイヤの回転方向が合っているか、地面が滑りやすいかぎり、右主輪接地の右旋傾向は大きくない(大きいのはよい舗装滑走路に横滑りしながら着陸するような場合)のに対して、反力による左傾は常に必然ですから。
    左ラダー蹴って操縦桿を左に被せる、左主脚もどんと接地する、その用意を右主輪が接地する前、右傾右旋の時から行うわけですが、ドレッドが狭く脚が華奢だと修正をそろそろとやらなくてはいけませんが、トレッド広く頑丈ならざっくりやってもokですね。

    Bf108まではなんとかなったものが、Bf109の速度やらでは、あの「機体構成」では、アライメントをいじっても効果ゼロではないにしても焼け石に水でしょう、ということです。
    ドイツ軍は空母を作りませんでしたからドイツ人が小手先でなく本質的にどう解決するつもりだったかはわかりませんが、お向かいには事例があります。Bf109のエンジンを正立にして脚を短くして、視界悪化するので着座位置上げて、翼面積増やして失速速度を下げて頑丈な内翼に内側引き込みの脚を付ければいいのです。機首と主翼をハリケーンにするわけです。BD605を押し込んだりすれば独逸版タイフーンになったりしそうで楽しいのですが、ドイツ人はそうはしませんでした。
    これはシーファイヤと同じですね。シーハリケーンでは不満足、でも目の前の戦争のためにはシーファイヤの大改造できません。で、戦争中は我慢してスパイトフルは内側引き込みになりました。アライメントをいじるのでは対応できないから、ですね。
    ではスピットの足回りの設計がまずかったといえるでしょうか?
    違うでしょう。ゾーンファイターとインターセプターを統合した2機種のうちでインターセプターよりと判っている飛行機を無理に空母に積んだからいけないので、ミッチェルのせいにしたら可哀想です。仕様と違う使いかたにまで対応できるように作ったら重くどんくさい飛行になります。
    同じように、列車が接続できる基地で熟練者が使うはずだった飛行機を荒っぽく使ったのが間違いで、Bf109の足回りの設計がまずかったと言ったらメツサーシュミットが可哀想でしょう。
    スパイトフルに対応するのはMe309やMe209IIですね。艦載でなくても出した答えは同じです。
    アライメントでは対応できず、トレッドを広げるしかなかった、わけです。
    言い替えれば、トレッドさえ広ければ少少のアライメントの難は問題にならない、少なくともトレッドほど重要ではないと。


  10. >5
    操縦経験の無い者としては、極めて難問ですネ。
    想像するに(スロットルは慎重に扱うように)くらいですか。

    パイロットの体験談
    http://www.virtualpilots.fi/hist/109myths/

    https://translate.googleusercontent.com/translate_c?depth=1&hl=ja&prev=search&rurl=translate.google.co.jp&sl=en&sp=nmt4&u=http://www.virtualpilots.fi/feature/articles/109myths/&xid=17259,15700023,15700124,15700149,15700186,15700191,15700201,15700237&usg=ALkJrhiTu_9pl7RPW6ECumvjxF33oi5axw

    >6.
    ここでは、3点着陸は推奨されていたと有りました。
    https://ww2aircraft.net/forum/threads/bf-109-landing-gear-geometryissue.39747/

    主脚の図
    http://www.reaa.ru/yabbfiles/Attachments/bf109e3_29.jpg

    この図から考えられるのは、強度の必要な部分が小さくなり
    軽量化できる事と、主翼の着脱が容易になる事だと思います。
    ダウンロックとアップロックの外し方も見事で、
    ホイールアライメントも計算されていたのなら
    ルッサー氏は正に天才ですね。

    主脚の昇降
    http://www5a.biglobe.ne.jp/~t_miyama/109mlg3.html

    主翼をはずせば輸送に便利です。
    http://aviadejavu.ru/Images6/AK/AK2016-02/46-2.jpg
    http://www.modelarovo.cz/wp-content/uploads/2017/02/109001-1500x1170.jpg

    Bf108 の成功により
    https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Bf-108-wings-off.jpg

    その概念を元に千馬力級(DB 600)の機体を考えたのでしょう。
    結果として事故の多い機体になってしまった訳ですが。

    百九

  11. 三点着陸が公式に推奨されていたとしたら興味深いところです。
    マニュアルでも確認できるのでしょうか。
    とりあえずは当時ものフィルムや空軍大戦略を見返してみましょう。



  12. 更新対象のHe-51はWW1形式の独立シリンダーで、無理に絞り出して600馬力ぐらい。それ以前の戦間期のドイツから見た仮想敵国の戦闘機の出力上昇傾向は遅々たるものでした。
    一号機には仮想敵国の600馬力級ケストレルで良いとしているぐらいですから、千馬力級といっても、感触的には800−1000馬力ぐらいだったように思います。当時のライバルのかなり、また、3、4年後の零戦も800馬力級ですし。

    きな臭くなる1933頃から終戦まででだいたい12年。
    vista発売から今まで、ぐらいです。
    その間に、減速機が普及し、過給が普及し、75−80オクタンから100を越えてグレード表記になり、排気量あたりの出力は3倍ぐらいになりますね。排気量そのものも、同じ機体に5割り増しのエンジン積んだり。
    戦闘機の自重、最大離陸重量は1.5〜2tぐらいから5〜8tぐらいに。
    当時の人々にしてみれば想定外の連続だったのではないでしょうか。



  13. なんか議論にしてしまって申しわけございません。

    ところで、離陸のタキシング(かなり早足)のとき、右の翼に整備兵を載せている映像を
    数回見たのですが(一回はフィンランド空軍でした)、これも離陸むずかしい、の対策だったのでしょうか?
    まるき

  14. >13.
    そのやり方は米軍のP-40でもやってます。
    誘導路が直線ではなかったり、何かにぶつかる危険がある場合に行われるんだと思います。
    フォローミージープとかも使われますが。
    超音速

  15.  三点姿勢時の前方視界が悪い液冷機では普通の運用でしょう。離陸時ではなく三点姿勢時のタキシング時です。
     着陸後のタキシングで事例が少なく離陸前のそれで多いのは整備兵が乗る機会とか、急ぐかどうかとか、密集度とか、そういった理由でしょう。
     ただし、外翼に飛行時とは逆方向に耐える強度が必要です。特定箇所に100kg弱の人間が乗るというのはある時期までの飛行機にはそれなり負担です。飛行張線と着陸張線の違いもお考えください。タイフーンみたいに「100人乗っても壊れない」記念写真を撮る方が無駄に主翼が強かった(その分を尾部補強に使えば良かった)ということかもしれません。
     液冷としては前方視界がましな倒立では必要なかった可能性もあります。強度がある場合ですが、積雪時には埋もれた障害物を発見したいといった理由でより積極的に行われても不思議ではありません。


  16. 良い画像は、これだけしか見付かりませんでしたが。
    下の図で、上から見たエンジンマウントを見て下さい。

    jumo210系
    https://technicavita.org/media/me-109-technical-drawings_pilot-g-limit-compared-to-the-bf-109-and-fw-190-page-4-ed-forums.jpg

    DB600系
    http://www.airwar.ru/image/idop/fww2/bf109k/bf109k-2.gif

    jumo は、隔壁から前すぼまりに成っています、
    充分ですが簡素な鋼管溶接です。

    DB は、隔壁から平行に成っています。
    エレクトロンと言うそうですが、端正な形です。

    機体設計にさいして、DB600 の寸法が判っていなければ
    この様な形には成らないと思うのですが。

    ユンカースモーターは、Lシリーズで正立の I 及び V のガソリンエンジンを造り、
    L10 で倒立 V エンジンを造ります、これが七百馬力級 jumo210 に成ります。

    ダイムラーベンツは正立エンジンで始まり
    F4 で倒立エンジンを造ります、これが千馬力級 DB600 に成ります。

    同じ時期に過給器の左右と出力の違いは有りますが、
    倒立 V12 で 過給器の横置きのエンジンが開発されているのです。

    He51 の後継の戦闘機には、どちらのエンジンが望まれるかと言えば、
    千馬力級 DB600 が妥当では無いでしょうか。

    百九

  17. 試作機の最終設計前後と、ウィリー・メッサーシュミットの秀でたオデコの奧で基本的な概念案が固まりつつあった時とは必ずしも一緒ではありません。

    過給器は戦間期の自動車レースで使われており、基本的な属性は判っています。大排気量化は重量増大と中程度のフリクションロス増大による効率減、高回転化はフリクションロス増大による効率減、高過給は異常燃焼リスクという基本は判っているわけです。

    史実では、おおまかにいって、単葉第一世代で新世代へまたは新世代間での大排気量化、次いで高過給、高過給のままさらに大排気量化かジェット化、という流れで高出力化が進みましたが、この流れが戦間期に判っていたわけではありません。

    このサイトの参考資料内に各国エンジン一覧があります。型式名から辿るといつ作られ何にも使われたのかもわかります。
    高出力エンジンの開発に成功しなかった国のエンジン、ヒスパノスイザとかイソッタ−フラスキーニとか見ると、27−36リットル級でも千馬力への到達に苦労している様子が伺えます。成功した国では力不足で馬力が出なかったのか、古いor他にいいエンジンがあるから開発中止したのかわからない場合も多いのですが、全部が計画通りにいったわけではないでしょう。
    DB600の成功は最初から約束されていたわけではありません。DB600はBMWVIと比べれば幾らも重くなくあれりがたいわけですがそれきは相手が旧世代大排気量だからで、新世代の小排気量エンジンと比べて軽いわけではありませんよね。
    そしてマーリンに合うように設計されたスピットやハリケーンと異なり、政治的な事情も含めて、Bf109にどのエンジンを使うのかが概念案時点から決まっていたわけでもありません。同世代試作戦闘には15リットル級を使っていたものもあります(ドイツでもFLIGHT誌で読めたはず)。
    新世代エンジンでなければならないことは判っていても、大排気量千馬力エンジンが間に合うのか、高望みではないのか、小さめの800馬力で我慢しなきゃならないことはないのか、小さめ高過給で1000馬力というセンはないのか、その他いろんな可能性が、メッサーシュミットの概念案、基本プラン策定時にはあったように思います。その中ではJUMO210級が有力だったのではありませんか?
    その後、各エンジンの開発状況と政治の意向によって決定が下され、ルッサーがDB600に合うエンジン架とした、のではないでしょうか。

    同時期のモーターカノン搭載機D.500/510は27リットル級としてはかなり軽量のイスパノ12Xでスタートし、36リットル級の12Yに発展します。BF109は異様に長く使われ発展しましたが、本来はこういうクラスではなかったでしょうか? だからこそ、翼内武装を想定していなかった、のではないでしょうか。
    そしてそういう主翼だから主脚はエンジン架で支持する他なかった、のではないでしょうか?




  18. もとの質問テーマからかなり離れてきてるんで、そのへんで止めてはどうかと思うんですがいかがでしょうか。
    超音速


  19. そのとうりですね、終わりに致します。

    百九


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