1436 日本海軍機で防錆のために塗られた通称「青竹色」についての質問です。

青竹色と呼ばれるクリアブルーの塗料(淡青色透明、青色E4)についてですが、青竹色という通称はいつ頃から、どのような形で現れたのでしょうか?

というのも、黄変して緑色になっていない淡青色透明を「青竹」と表現するのはさすがに無理があるのではないかと思い、操縦席に塗られている淡緑色艶消(淡緑色M1、灰緑色M1)の色を「青竹色」と表現していたものが、伝言ゲームの末に淡青色透明を「青竹色」と呼ぶようになったのではないか、と思ったので、青竹色という通称自体について調べる必要があると思ったからです。

1980年代頃まで?はプラモデルのコクピット色を淡青色透明で塗ることが一般的であったことから、「コクピットは青竹色(淡緑色)であった」→「コクピットの塗装指示はメタリックブルーだから、これが青竹色なのだ!」という誤解が生まれたのではないかと思うのですが、青竹色にまつわる経緯や資料に詳しい方はいらっしゃいますでしょうか?
Shusui

  1. 見返すと「思う」「思う」の連続で絶妙にアホっぽくなってしまっていますが、ポイントは戦中に青竹色という語が出てくるのならば、どの様な文章に登場するのかがキモになると思っています。
    何卒宜しくお願いします。連投失礼しました。
    Shusui

  2. https://www.monotaro.com/s/pages/readingseries/kakougenba_0501/
    をご覧ください。
    この中に「青ニス(青竹)という罫書き用塗料が出てきます。
    半透明のものをトタン板などに薄く塗って使うわけです。
    これは戦前からすでに、その呼び名とともに存在していました。

    航空機用軽金属面の保護塗料としての「淡青色」は、この青竹塗料とは用途としても組成もまったく別物ですが、金属面に半透明のものを塗る、ということで、塗り上がりが同じような印象になります。
    そこから「青竹色」と呼ばれてしまっていたわけです。

    戦時中にも「青竹色」という通称は工場内などにあって、勤労動員生徒だった方の回想などにも出てきます。

    1980年代頃まで?の模型雑誌などでの解説では、むしろ、飛行機の内面に塗られていたのは「罫書き用の青竹塗料そのものだった」と誤解したものも見受けられました。

    淡緑色M1を青竹色と呼んだ例はまったく見受けられません。




  3. 個人的には、「青竹」塗料と同じような塗り上がりの印象だから「青竹"色"」なんだろうな、と納得しております。


  4. ちなみに、罫書き用青竹塗料の色調については、戦前戦中のものはその当時の使用染料(一時的に塗布して罫書き後にすぐにはがしてしまうという塗料の性質上顔料は使いません)からみて、青緑色だったのではないかと思います。
    こちらはまさに「青竹」という感じです。


  5. >>片さん
    詳細なご回答ありがとうございます!
    なるほど、青竹色の呼称は青ニスに由来するものだったのですね。
    青ニスによる塗装・ケガキの写真を検索してみましたが、確かに黄変していない淡青色透明の印象にかなり近く、「青竹(青ニス)のような色」が転じて青竹色になったというお話に合点がいきました。

    流石に戦中までのケガキ塗料に関する情報はパッと出てくることはありませんでしたが、こちらは青緑色と推定されるというのはかなり興味深く思います。
    国立図書館のデジタルアーカイブにS8-14年までの塗料年鑑がありますので、そちらを覗いてみようかと思います。

    また、調べているうちに思い出したのですが、ネット上で「青竹色はケガキ線がわかりやすくて便利だったらしい」という話も見たことがあり、これこそまさに青ニスと淡青色の混同の例だったのだなと。

    無意識のうちに「青竹色」を淡緑色や灰緑色等の公式に表現される色彩と同列に並べ、色彩準拠の表現に捕らわれていたのは私の方で、「青竹・青ニス」という別の文脈からもたらされた通称であったという事実は大変勉強になりました。
    ありがとうございました。
    Shusui

  6. 電気メッキ品に塗料を乗せる為、防錆+プライマーの為のエッチングプライマーなる物が有ります。色は2種類有り、乾くと透明な青緑な物と黄色い物が有ります。ジュラルミンに塗った物とは成分が違うのだろうと思いますが、妙に一致する青緑と黄色は大変気になっています。
    暇人

  7. 青緑のウオッシュプライマーは、昔から売られていた模型用塗料の青竹色のイメージですね。

    しかし、実際に日本海軍機の軽金属部内面に塗られていた通称「青竹色」こと「E4淡青色」は、色としてはほほ純青色です。色材以外の塗膜要素であるバインダーが、本来はクリアーな透明であるべきはずが、経時変化で黄色を帯びてしまうため、結果的に青緑を呈してしまうというだけなのです。零戦などの灰色が飴色がかるのと同じ理由です。塗料としては純粋なブルーの透明色で、青インクみたいな感じです。

    模型用塗料の青竹色は、この「塗ってから時が経過し黄ばんでしまった色」を再現してしまっていたわけです。




  8. >7

    あぁ、プラモに毒されていてしまった訳ですね。
    流石。
    暇人


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