1498 当時の航空機でプロペラ効率90%というのはあり得るのでしょうか。彩雲で効率が15%上がった話は知られていますがこれでも90%に達しないなら、本来は75%を割る値で相当悪い方だと思うのですが。
げしゅたぽ

  1. 過去ログ
    http://www.warbirds.jp/ansq/11/A2001684.html

    ちなみに推力式排気管の効果がプロペラ効率に反映されてしまうこともあります。
    超音速

  2. 三式戦闘機が87%というのは、これは極めて優秀ですね。これは対気速度=最高速度590km/h+回転速度の時のものですね。ありがとうございます。
    ちゃんと効率が出せていると聞いて納得しました。誉や火星の様に振動対策でなければ、ようはちゃんと本来設計した通りのプロペラなら、高効率は出せていますね。
    げしゅたぽ

  3. 過去ログでも言及されているのでご了解と思いますが、

    プロペラ効率はあくまで推定で、それ単体を測定することはできません。
    例えばエンジンの高度馬力が出ていないことに気づいてないと、プロペラ効率が悪いことにされる場合もあります。
    超音速

  4. いえ誤解しておりました。恥ずかしい限りです。
    静止した状態での離昇推力ならベンチテストで分かりそうですが、実際の効率は物理的に計測するのが無理ですね。すみません。
    効率推測値のの精度の方は、確かと言えるのでしょうか。設計段階での効率そのものの推定自分には極めて複雑な計算に見えます。プロペラの形状が複雑ですし。
    げしゅたぽ

  5. 実際の性能が事前の見積もりと違ってきた場合、原因は抗力・エンジン出力・プロペラ効率のうちどれなのかという問題になります。

    推力を推定するということは抗力を推定することです。
    飛行中の全機抵抗は、風洞実験のデータから推定します。
    風洞実験は縮小模型を使うのでやはり精度に問題が出てきます。
    NACAは実機が丸ごと入るフルスケール風洞を保有していました。
    日本海軍は高圧風洞というものを使って、縮小模型でも実機とレイノルズ数が合うデータを得ていました。
    精度には自信があったようですが、プロペラ後流や排気推力は再現できない以上、実機と違うものにならざるを得ません。
    超音速

  6. 四式戦闘機の開発段階において、プロペラの効率77%で時速660km/h、という見積もりで設計していました。
    この段階では実機は影も形もない為、プロペラのピッチやねじり、翼型や直径・幅など複雑な計算方法があってそれをもとに決定されていたのではないかな、と思ったのですが。プロペラの効率算出って実機から逆算するほかないのでしょうか。
    げしゅたぽ

  7. プロペラ効率を求める式は
    https://www.google.com/url?sa=t&source=web&rct=j&url=https://www.jaea.or.jp/wp-content/uploads/2017/08/%25E8%25AC%259B%25E5%25BA%25A76%25E3%2583%2597%25E3%2583%25AD%25E3%2583%259A%25E3%2583%25A9.pdf&ved=2ahUKEwjR6KTxyq_oAhUPBogKHSZ4D60QFjAAegQIAxAB&usg=AOvVaw0ig192GKfubDdaeqP8RRHo

    https://web.mit.edu/16.unified/www/FALL/thermodynamics/notes/node86.html
    にありますので御自身で計算して下さい

    航空機メーカーであれば計算値と実測値の蓄積データがあり
    設計段階の機体であっても各種グラフからおよその見当がつくと思われます(一例)
    https://d2vlcm61l7u1fs.cloudfront.net/media%2F9d9%2F9d9c031b-9b00-4394-9258-3462c6757202%2Fimage
    (度数はピッチ角)

    実際には
    https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjasnaoe1903/1941/68/1941_68_295/_pdf/-char/ja
    このpdfの21図にあるように速度が上がるにつれプロペラ効率が落ちていく事を加味しなければなりません
    19図の右側縦軸Cpは下のpdfに式があります
    https://www.google.com/url?sa=t&source=web&rct=j&url=https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjsass1953/10/105/10_105_319/_pdf/-char/ja&ved=2ahUKEwigr6Cd1a_oAhXaZt4KHau7D7cQFjAFegQIBRAC&usg=AOvVaw2ynEX_HVhH9k3IE4Hfem2g

    ただプロペラ効率にいくら執着したところでプロペラの強度が得られないのであれば雷電の二の前です(効率の低下を忍んでペラ厚を増した)

    ガス欠

  8. >ガス欠様、
    補足ありがとうございます。
    プロペラ効率が進行率に関係して変動することは、1454番のトピックで既に言及しています。
    つまり計算通りにならないことがあると言いたかったのです。


    ちなみに1翅プロペラなら理論上90%の効率が可能ですね。

    超音速

  9. 超音速さま
    横から割り込んでしまい失礼しました
    雷電も口を絞らず太スピナーでペラ根元の強度確保に徹していたら・・・と夢想してしまいます
    ガス欠

  10. ガス欠さん、素晴らしいリンクを提供して下さり、大変感謝申し上げます。ありがとうございます。推進効率=1/(1+u/V)、つまりu/Vが小さければ小さいほど高くなる。最終的に約分されるとこの様に簡単な式になるとは。
    つまり高速において空気をゆっくり加速させてやるのがもっとも効率が良い、ですね。
    >9
    十四試局戦改が、その様に付け根がすっぽり大型カウルで覆われた紫電のプロペラで間に合わせて試験したときは、振動問題はなかったそうです。
    げしゅたぽ

  11. J2M2の初飛行は紫電のほまれようプロペラで間に合わせておりました。
    以前超音速さんに教えてもらった、プロペラ付け根の強力な荷重のかかる部位の剛性確保にも繋がったと、思います。
    もちろん、雷電のスピナーから若干はみ出していて、その点は厚翼化同様に理想的では無いとみなされてしまった筈です。
    やはり、多少重くなっても強度の高い金属が使えていればと悔やまれますね。アルミではなく鋼とか。
    げしゅたぽ


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