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Bf109 のオイルタンクは、(A,C,D,E)型は防火壁の後ろにあり、
B型は主翼にあるのですが、その位置の違いのメリットとデメリットは何が有るでしょうか。

B型の場合、配管が長くなるデメリットが有るのではと思いますが、
ご教示ください。

(A型)のオイルタンク
http://www.moskittech.ru/images/stories/galery/Bf-109B-1_16.jpg
http://www.moskittech.ru/messerschmitt-bf-109b-1.html

(B型)
主翼付け根にオイルの三角マーク
https://www.asisbiz.com/il2/Bf-109D/Bf-109D/images/Messerschmitt-Bf-109B1-in-early-pre-war-markings-01.jpg
胴体側面にオイル給油ハッチが無い。
http://www.modelarovo.cz/wp-content/uploads/2017/02/109075-1500x1142.jpg

(C型)胴体側面にオイル給油ハッチが有る。
https://acesflyinghigh.files.wordpress.com/2012/04/1287824525_bf_109_c-1.jpg

(E型)オイルタンクが見える。
https://live.staticflickr.com/4532/37565747295_c06ff983fa_b.jpg

百九

  1. 確信があるわけではありませんが「メリット・デメリット」ではなく「必要」の類いではないでしょうか。
    DB600Aa若しくは遅れて居た601系列装備の必要性から重量位置を鑑みて(世界の傑作機No.105にも、
    それを匂わす記述が)機首から主翼に”間に合わせ”で移されたものでは無いでしょうか。
    C型では強化型のJumo210Gが搭載されましたので又、防火壁の後ろに。E型は全般的な重量配分から
    既存の機首配置で問題が無くなったので、そこの位置に落ち着いたと思われます。
    陸奥屋


  2. 陸奥屋さん、有難う御座います。
    重心の問題は大事ですね。
    ユモエンジンより重く成った DBエンジンの E型では、尾部にバラストを積んで調整しています。
    http://kurfurst.org/Tactical_trials/109E_UKtrials/Morgan.html

    しかし、それならば以下の図に見られるオイルタンクを燃料タンクの後ろに移動すれば
    バラストが不要になると思います。
    E-1 の側面図。
    https://www.valka.cz/attachments/1062/Bf_109E-1_rez_bok_web.jpg
    https://www.valka.cz/Messerschmitt-Bf-109-E-1-t17239

    一旦は、B型でモーターカノン(MG17)を設置しているのに、C型で設置不可能にしたのが不思議なのです。
    ルッサー氏がモーターカノンに消極的だったろうとは推測していますが。

    百九

  3. 左右主脚タイヤにおいてプロペラを振り上げる側と振り下ろす側では受ける荷重に差があり
    前者は重く後者は軽いため特にハイパワーの離陸滑走で機首偏向を起こします
    パイロットから見てプロペラが時計回りのBf109は左向きに偏向しますが
    左翼に滑油タンクと滑油冷却器を持つB型は左タイヤへの負荷を高めるため左機首偏向を増長してしまいます
    その点マーリンspitfireは左翼下に滑油冷却器を右翼下にはより重い主冷却器を置いてバランスを取りました
    Bf109Bがなぜ左翼根に滑油タンクを置いたのかわかりませんが
    もしかするとaccessibility 手掛け足掛けが左側にしか無かったからかも知れません

    なお空中で消費するオイル(タンク)は重心近くに置きたいのでバラストの代わりには成らないかと
    また軸内砲は振動問題でF型まで実用レベルに達しなかったとか
    ガス欠

  4. ルッサー氏自身は決してプロペラ軸武装に消極的だった訳では無いと思います。
    証拠とは言えないかも知れませんが計画のみのC-2とC-4はプロペラ軸武装の予定でした。
    計画のみに終わったわけはJumo210Gの慢性的な生産不足によるものです。
    更に云えば、D型に至ってもMG131をプロペラ軸内武装としてテストを行っています。
    E-2でもMG C/3(L30)のプロペラ軸内搭載テストが行われて居ますが発射の反動で
    エンジンとマウント部分に悪影響を与える可能性が大ということで試作のみに終わっています。
    陸奥屋


  5. ガス欠さん有難う御座います。
    オイルは消耗品である事を失念していました、バラスト代用とは大間違えでした。

    陸奥屋さん有難う御座います。
    Jumo210 の事は後で書きたいと思います。

    He112 V-6 の話を見てください。
    https://forum.axishistory.com//viewtopic.php?t=197710
    https://en.wikipedia.org/wiki/Heinkel_He_112_operational_service
    MG C30/L のみの武装で携行弾数は30発だそうです。
    Bf109 が熱と振動でどうのとされていますが、He112 はしっかり働いています、どちらも同じユモエンジン装備です。

    http://alternathistory.com/files/users/user675/istrebitel_messerschmitt_bf_109b-19.JPG
    http://alternathistory.com/ispytano-v-sssr-istrebitel-messerschmitt-bf-109b/?utm_source=warfiles.ru
    上記の写真の右側は A型のフットバーで E型まで続きます。
    これでは MGFF,MG151 の機関部とラダーバーが干渉して設置出来ません。

    F型以降のフットバーの仕組み
    http://www5a.biglobe.ne.jp/~t_miyama/109f_ftbr.html
    これなら MGFF,MG151 の機関部が収まります。
    F型からモーターカノンが実用化されたのは、オイルタンクの移動とフットバーの仕組みを変更したからですね。

    百九

  6. MG C30/L は発射速度が低いのでトラブルを回避できたのかも
    https://en.wikipedia.org/wiki/2_cm_Flak_30/38/Flakvierling
    Bf109E-2はMGFF20mmを軸内砲に実装しています
    振動トラブルを解決できず少数生産に終わったようですがJG27が実戦テストに使ったとか
    ガス欠

  7. 多少、質問内容からズレていってしまってますので、単独でのプロペラ軸内武装の
    お話は、ココ辺りで終わりますが 4.のレスは百九さんの「C型で設置不可能」
    「ルッサー氏がモーターカノンに消極的」の件に対してのものです。
    ズレの原因を作り大変申し訳ありません。

    >ガス欠さん
    世傑No.105にはE-2の「MG C/3(L30)の装備」の件について「合計重量が180kgに
    もなり重心の再調製が必要」になる事と「発射時の震動がエンジンとマウント部に
    悪影響」を与える可能性があるために2機の試作に終わったとの話が掲載されています。
    JG27が持ち出していたとは知りませんでした。
    陸奥屋

  8. そうですね、ではE-2/MGFF軸内砲実装のソースだけ貼らせてください
    https://en.m.wikipedia.org/wiki/Messerschmitt_Bf_109_variants
    モデルアート臨時増刊No375 メッサーシュミットBf109B-E 45ページ
    月刊モデルグラフィックス別冊 メッサーシュミットBf109E 49/56ページ
    ガス欠


  9. ガス欠さん、陸奥屋さん有難うございます。
    お気にさわりましたら御免なさい、その(E-2)の情報は古いです。

    一つ忘れていました、MG17 の弾倉を500発入りに小さくしたからですね。

    空間の問題です、
    E型までのフットバーとモーターカノンは競合します。
    防火壁後ろのオイルタンクとモーターカノンは競合します。
    千発入りの弾倉とモーターカノンは競合します。

    上記の3点を変更していないのは E型で、モーターカノンを設置できません。
    上記の3点を変更すれば設置できるのですが、つまりこれは F型ですね。

    (E-2)と勘違いされていましたが(CE+BM)から(E-3)と判明しています。
    https://www.asisbiz.com/il2/Bf-109E/Stammkennzeichen/pages/Messerschmitt-Bf-109V20-E3-Stammkennzeichen-Sktz-CE+BM-WNr-1953-18th-April-1940-Avions-01.html
    https://www.asisbiz.com/il2/Bf-109E/Stammkennzeichen/pages/Messerschmitt-Bf-109V20-E3-Stammkennzeichen-Sktz-CE+BM-WNr-5601-Germany-01.html

    LUFTWAFFE RESOURCE CENTER
    http://www.warbirdsresourcegroup.org/LRG/bf109_variants_E.html
    上記では(E-2)として(CE+BM)の写真を掲載していますが、
    これは現在、航続距離延長の為の試験の(E-3)の一機である事が判明しています。

    (ファルコンの E-2)
    https://me109.info/
    上記の(E)を選択して、次に(E-2)を選択する。
    「短い説明
    多くの情報筋によると、E-2はWienerNeustädterFlugzeugwerkeで製造された最初のBf 109モデルでした。 この情報は正しくありません。
    Bf 109 E-2が存在しないことが証明されています。」


    百九

  10. 百九さん、態々詳細な情報をありがとうございました。
    情報が古い場合正して頂くのは当然ですので「お気にさわりましたら」というのは全くありません。
    但し上記しましたが、百九さん御本人の質問内容から少し懸け離れましたので、もし私個人に
    別情報が有ったとしても「プロペラ軸内武装のお話は、ココ辺りで終わります」ということです。
    多分ですがガス欠さんも、その意を汲んで頂いた上で 8.は簡潔な書き方になったと思われます。
    陸奥屋

  11. >9
    すみません、リンク先を見ましたが「E-2が存在しない事が証明」されているのかどうか自分には判断が付きませんでした
    上掲本にE-2の側面図がありMGFFのブラストチューブがスピナー先端から突き出ています、CE-BMの写真でもそれが確認できます。
    従って軸内砲未装備のE-3でしたという説明には謎が残ります、のちにE-3に改修されたという話なのかもしれませんね
    ガス欠


  12. 陸奥屋さん有難う御座います。了解しました。

    ガス欠さん有難う御座います。

    Bf110から伸ばされたワイヤーの先の金具とBf109のプロペラスピナーから突き出した棒状の金具を結合して、
    牽引されている間は109はアイドリングで燃料を節約する実験ですが実用的では無いと中止に成ったそうです。
    (無くしましたので誌名を忘れましたが日本の雑誌です。)

    ネットを少々探しましたが、具体的な記述のある所は見付かりませんでした。

    https://www.asisbiz.com/il2/Bf-109E/Stammkennzeichen/image/Messerschmitt-Bf-109V20-E3-Stammkennzeichen-Sktz-CE+BM-WNr-5601-Germany-01.jpg
    上記をダウンロードして、少し拡大しますとスピナーの先が
    たんなる銃身、あるいはブラストチューブでは無い事が判るかと思いますが。

    オイルの三角マークから防火壁の後ろにオイルタンクが有るのが判ります。

    百九


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