1539 アジ歴で陸軍の航空兵器研究方針(レファンスコード:C01005534700)を閲覧していて疑問に思ったのですが、攻撃機の欄に「垂直降下爆撃」という単語がありました。軽爆など他機種の欄には別に「急降下爆撃」「降下爆撃」というのがある以上これらとはまた違う爆撃手法なのだと思うのですが、文字通り90度或いはそれに近い降下角での爆撃であるという認識で良いのでしょうか?

  1.  そういうことが可能かどうかは知識がありませんが、 https://kotobank.jp/word/%E5%9E%82%E7%9B%B4%E7%88%86%E6%92%83-1345656 に引用された「世界大百科事典」の爆撃の項に、
     30度以上の降下角度をもって突進しながら行う爆撃を一般に急降下爆撃といい、とくに、60度以上の急角度で行うものを垂直爆撃と呼んでいた
     と記載されています。
     
    hush

  2. 当時の陸軍参謀本部は急降下爆撃に注目していて昭和13年にはJu87を輸入しました。
    当初は垂直急降下爆撃が理想と考えていたものの、情報収集の結果や、実用部隊から45度程度の急降下爆撃でも十分な命中率であるとの意見が出ていました。
    九九式双軽の制動板装備も初めは垂直急降下を目指していましたが、実際にはそのあたりの降下角で使うものとなっています。
    45度程度の急降下爆撃なら単発機は制動板なしで行えるため、戦中は戦闘機や襲撃機などいろんな機種で急降下爆撃をしています。
    超音速

  3. 御二方、ありがとうございます。
    急降下爆撃でなく垂直降下爆撃と記載されているのは本来目指すべき理想型の急降下爆撃であるというような意味ということですね。


  4. 本来、対ソ戦でトーチカなど重要目標の攻撃に使う考えでした。
    垂直急降下爆撃は制動板のほかに爆弾誘導枠も必要なので、専門の機種として攻撃機が設けられたのです。
    そして、中島の十一試艦爆をキ52として採用する方針でした。
    先述の理由でこの話は流れたのですが、このあとも海軍の彗星を採用したい話があったり、攻撃機の構想はしばらく残っていたようです。
    超音速


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