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第二次大戦時、米軍の戦闘機P36、P40の初期型は胴体内銃も装備してますが それ以降は翼内銃のみが主流になってきます。(双胴式のP38、ミッドシップのP39は考えません) これは同盟国の英国軍の単発戦闘機達に倣って 翼内多装銃でスプレー効果を狙った という事でよろしいのでしょうか? そうだとしたら米軍内でそういった意見具申があったのでしょうか? まさのり |
- P-40が機首機銃を廃止した理由は、エンジンの減速ギアがファルマン式から平歯車に変わってプロペラ軸位置が上がったらだと思います。
つまり、プロペラ中心軸に近づくほどブレード間隔が狭くなるため、同調機銃には不適当ということです。
P-51の場合、P-51AからエンジンがV-1710-81へ強化されプロペラが直径拡大で重くなったので、軽量化のため機首機銃は廃止して、代わりに主翼機銃の弾数を増やしたという経緯だったと思います。
両機とも一時的に12.7mm×4挺になっています。
「スプレー効果」云々についてはよくわかりません。
超音速
- 確かにブレード間隔は狭くなりますが、回転数はブレードの付根も翼端も同じで同調が取り立てて困難になるということは無いのではありませんか。
BUN
- >2.
同調できないとは言ってません。ブレード間隔が狭くなるので発射速度が低下すると言いたいのです。
ブレードの幅自体も少し広げられたようですし。
P-40Dからプロペラ軸位置上昇とともにエンジン位置が前進していますので、重心調整の問題もあったんじゃないかと思います。
超音速
- >3.
ブレード間隔が狭くなっても発射速度は変わらないのでは無いでしょうか?
極端に狭くなれば同調装置のタイミングの誤差がシビアに成り対応出来なく成るかと思いますが。
百九
- BUNさん、超音速さん、百九さん回答ありがとうございます。。スプレー効果云々は、英軍が初期型のスピットファイア、ハリケーンで実践した
7.7mm機銃×8問、7.7mm機銃×12問、これは初速小口径機銃で大量の弾丸を発射し弾幕効果を期待した
というの目にした記憶があったからです。
翻ってドイツはV型エンジンを倒立にしてまで軸内機銃に拘ってます。ドイツは言うと大口径で一撃必殺ですかね(笑)
まさのり
- P-39などはプロペラ軸に近いところを銃弾が通るので、「ブレード間隔が狭くなるので発射速度が低下」は勘違いです。失礼いたしました。
P-40に関しては重量増加の抑制と、重心調整のためと訂正します。
超音速
- ハリケーンとスピットファイアの武装は当初、両翼に2挺ずつの4挺で、8挺への増強は20o機関砲装備の「キャノン・ファイター」実用化までのつなぎです。
「スプレー効果」を意図したものではありません。
BUN
- BUNさん、そうだったのですか。勉強になります。
まさのり
- まさのりさん、非常に興味深い質問ありがとうございます。便乗質問を兼ねて回答したいですが
F4F、F6F、F4U、P-40、P-47など、P-51を除くこれら大量に生産された米軍機はいずれも胴体主タンクを備え(P-47Nで主翼タンク追加したじゃんとかは、れ、例外という事で…)、空いた翼内に大量の機銃・ベルト収容スペースを充てています。所謂ドライウイング
その上で更に胴体下には、ドンと増槽が鎮座する。(P-51、ここでもハブられます)
スペース的には折角自由に使える空間があるんだから、そこにぶち込んだら必然的にそうなった面も大きいんじゃないでしょうかね?機首上面が空いてない事もないですが、武装は主翼に、燃料は胴体に集約、みたいな傾向が果たしてあったんじゃないかと。何か重量配分の話と被るかもしれませんが(構造力学的には、搭載物を胴体だけに集中させるより広く分散した方が却って良い)
その意味で型破り(?)なP-51はもしかしたら"機首機銃も装備してたIF"に限りなく近い存在と言えるかもしれません。Aの時点では積んでましたけどB以降も、という意味で
豚
- >7.
英ウイキの機械翻訳の一部ですが。
https://en.wikipedia.org/wiki/Supermarine_Spitfire
「1935年1月3日には、F10/35という新しい仕様書でこの契約を正式に決定した。1935年4月には、航空省運用要件セクションの飛行隊長ラルフ・ソーリーによる推奨により、両翼のビッカース機関砲2基から303インチ(7.7mm)ブラウニング4基へと兵装変更されることになった。
1934年にイギリス空軍の新しい標準ライフル口径機関銃として選択されたブラウニングが不足していたため、初期のスピットファイアには4丁の銃しか装備されておらず、他の4丁は後に装備されました。
8つのブラウニングが完全に機能したとしても、パイロットはすぐに、より大きな航空機を破壊するには不十分であることに気づきました。戦闘報告によると、敵機を撃墜するには平均4,500発のラウンドが必要でした。1938年11月、装甲および非装甲の標的に対するテストは、少なくとも20mmの口径を持つ兵器の導入が緊急に必要であることをすでに示していた。」
以上から8挺装備はつなぎでは無く本来の姿だと思いますが?
百九
- >9.
1.でも書きましたがP-51の機首機銃が廃止されたのはAからです。
グラマンXF4F-2は機首に12.7mm×2・主翼に同×2でしたが、XF4F-3はエンジンに2段2速過給器と中間冷却器がついて重量が増加したため、その代償で機首機銃が7.62mm×2になりました。
量産型F4F-3では主翼に12.7mm×4としましたが、機首機銃は防弾板設置のため廃止されました。
-3まで主翼にあった浮揚バッグを廃止してF4F-4から主翼12.7mm×6に強化されました。
ちなみに、ヴォートXF4U-1の武装は機首7.62mm×2、主翼12.7mm×2です。
超音速
- 重量物は主翼に分散した方が荷重強度の面で有利というのはあるんですが、操縦安定性という面では好ましくはありません。
主翼に重いものを積む際は、飛行試験で操縦安定性への影響を十分確認することが必要となります。
各機の経緯を見ていくと、エンジンとプロペラの重量増加・防弾強化などで機首武装が廃止されていき、重量や操縦安定性に注意しながら主翼に武装を移すという流れではないでしょうか。
初めから主翼に武装を集中している機種は、他機の状況を見て、主翼がこれぐらい重くなっても操縦安定性は大丈夫だなとアテがついたうえで設計に進んでいると思います。
超音速
- >10
それは誤解です。
F.10/35で持ち上がった「エイト・ガン・ファイター」のコンセプトは、同時に構想された「キャノン・ファイター」(ホワールウィンドの構想)実用化までのつなぎです。
「エイト・ガン・ファイター」はそれまでの四挺の機関銃武装を強化するものですが、最初から榴弾威力の欠如が指摘される暫定的な構想です。
スピットファイアの現計画であるF.7/30(1931年)によるスーパーマリン224も、同じF.7/30要求から生まれたグラディエーターも四挺装備で、これが「エイト・ガン・ファイター」要求以前の標準武装で、スピットファイアの翼内武装が苦し紛れの分散装備になっているのはそのためです。
スピットファイアがMk.Vで、ハリケーンがMk.IICで実施された20ミリ装備はこうした流れの中にあります。
BUN
- >12
主翼に搭載する重量物は機関銃に限りません。
全金属製機は主翼内に重量物が搭載できる強度を持っていますので
重い燃料タンクなども主翼内に設けることができます。
翼内武装の普及は羽布張りのソフト・ウィングから全金属製のハード・ウィングへの移行と重なる出来事なのです。
BUN
- >13.
有難うございます(本来の姿)は間違いでした。
ブラウニング4丁で始まり8丁に増加され、その後20mm搭載が要求されたのですね。
又、機械翻訳ですが。
「8機のブラウニングが完璧に機能したとしても、大型機を破壊するには十分でないことがすぐに分かった。戦闘報告によると、敵機を撃墜するためには平均4,500発の弾丸が必要であった。1938年11月、装甲・非装甲標的に対するテストから、少なくとも20mmの口径を持つ兵器の導入が急務であることが既に示されていた。スピットファイアの設計に20mmエリコン砲を4門搭載した改良型がF37/35仕様で入札されていたが、試作機の発注は1939年1月にウエストランド・ホワールウィンドに渡っていた。」
後関連するものを見てみました。
Supermarine Type 224
https://en.wikipedia.org/wiki/Supermarine_Type_224
Gloster Gladiator
https://en.wikipedia.org/wiki/Gloster_Gladiator
Gloster F.5/34
https://en.wikipedia.org/wiki/Gloster_F.5/34
Supermarine Spitfire
https://en.wikipedia.org/wiki/Supermarine_Spitfire
Hawker Hurricane
https://en.wikipedia.org/wiki/Hawker_Hurricane
Westland Whirlwind
https://en.wikipedia.org/wiki/Westland_Whirlwind_(fighter)
百九
- wikiは参考程度に留めておいた方が良いですよ。
BUN