1740 |
ロータリーエンジンについてお聞きします。 http://tokyoexpress.info/wp-content/uploads/2016/01/f2fa48610ff9e8dd32123bc65e8cd0c2.jpg 正常に逆回転させるのは簡単でしょうか、困難でしょうか? お教え下さい。 百九 |
- 構造をそのままでということでしたら、無理です。
ガソリンエンジンは吸気側にしか燃料を供給する機構がないので、逆転させると燃焼室に燃料を供給できません。
おうる
- おうる様、有難うございます。
素人考えですが、たとえばバルブ駆動のカムを変更する程度の事で済むのか、もっと大掛かりな変更が必要になるのかが知りたいのです。
たとえ小変更で済むとしても、量産と言えるほどの数には成らないでしょうから製造されないのでしょうが。
エンジンの回転方向によってプロペラ駆動方法の違いがどの様になるかなのです。
下記の画像を見ていただけば判るように二基のエンジンで一つのプロペラを回します。
エンジンの回転方向が違うと、プロペラ駆動方法がどうなるかなのです。
https://oldmachinepress.files.wordpress.com/2015/05/coanda-1911-monoplane-engines.jpg
エンジンは 7気筒70馬力の(Gnome 7 Gamma)ロータリーエンジンだそうです。
この機体は、コアンダ氏の二番目の機体で
Coandă 1911 Monoplane(コアンダ 1911 単葉機)です。
http://www.airwar.ru/image/idop/law1/coandabiplane1911/coandabiplane1911-3.jpg
http://www.airwar.ru/image/idop/law1/coandabiplane1911/coandabiplane1911-1.jpg
https://oldmachinepress.com/2015/05/23/coanda-1911-monoplane/
http://www.airwar.ru/enc/law1/coandabiplane1911.html
百九
- >素人考えですが、たとえばバルブ駆動のカムを変更する程度の事で済むのか、もっと大掛かりな変更が必要になるのかが知りたいのです。
>>1で既に無理だと回答していると思います。
おうる
- 構造を変更しないで逆回転させようという事ではなく、どうしたら逆回転させることが出来るのかが知りたいことの一つです。
アリソン V1710 は右回りと左回りのエンジンが有ります。
下記の図を比べると部品の違いが判ります。
これだけで回転方向を変えることが出来たのかは分りませんが。
http://www.enginehistory.org/Piston/Allison/V-1710Details/allisonv1710geartrainforlefthandrotatingengines.jpg
http://www.enginehistory.org/Piston/Allison/V-1710Details/allisonv1710geartrainforrighthandrotatingengines.jpg
もっともこれは最初から計画されていたので容易だったと思われますが。
百九
- シリンダが回転するロータリーエンジンとシリンダが動かないV-1710は比較できないと思います。
Uhu
- >>4 その図に紹介されているのは動弁系のギヤだけです。
それだけで回転方向を変更することはできません。
細かいことを言うとピストンピンやクランクシャフトのオフセットとか、シリンダーに給気が進入する際のスワールと点火プラグの位置関係とか色々あるんで、同じエンジンで正転・逆転どちらも同じ出力を出そうと思ったら根本から両方の回転方向に対応するように設計を改める必要があります。
仮に動弁系の部品だけを変更して点火タイミング等を調整して回転方向を反転させたとしても、エンジン出力は極端に低下するでしょうし振動などの問題も生じるでしょう。
おうる
- アリソンや栄に逆回転バージョンが簡単に造れるのは減速ギアがあるからです。
プロペラの回転方向が逆であってもクランクシャフトの回転方向は同じです。
BUN
- Uhu様、おうる様有難うございます。
そうしますと下記の左右のエンジンは同一のものと考えて良いでしょうね。
https://oldmachinepress.files.wordpress.com/2015/05/coanda-1911-monoplane-engines.jpg
左右からの回転軸は逆回転に成りますから傘歯車の組み合わせでプロペラを回せますね。
BUN様有難うございます。
栄については調べていませんが、アリソンの場合、
http://www.enginehistory.org/Piston/Allison/V-1710Details/allisonv1710geartrainforlefthandrotatingengines.jpg
http://www.enginehistory.org/Piston/Allison/V-1710Details/allisonv1710geartrainforrighthandrotatingengines.jpg
上記の二枚の図の下の方に、IStarter Shaft Jaw が有りますが右回りと左回りで爪の形が違います。
過給機の扇車は(H)と(K)を変えてクランクシャフトの回転方向が変わっても良い様にして有ると思います。
百九
- V-1710の場合、P-38用に逆回転仕様を別設計で試作したC-8とC-9がありますが、
右勝手と左勝手の別エンジンを設けるやり方は製造コストが嵩むために中止され、その後は同一設計のエンジンでプロペラの回転方向のみを変えて量産され、
F型以降はエンジン型式の末尾に回転方向を示すRとLを付けるようになっています。
双発機に求められた左右回転の両バージョンを同一エンジンで減速器のギアだけを変えて実現することはFタイプのV-1710の基本コンセプトの一つです。
このためF4Lの試作機は後にF4Rに戻されていたりします。減速器のギアしか違わないので改修は簡単だったのです。
栄も同様で、十三試双発陸上戦闘機用の逆回転型、栄二二型は逆回転型が不要とされてからは減速器を栄二一型のものに換装し、栄二一型同様に改修が命じられています。
BUN
- 航空機に関しては門外漢なのですいませんが、添付されている写真のエンジンは、4ストローク(プッシュロッドとカムが有るのでそう判断)ですから「>1」でおうる様が書かれているように逆回転は機構的に出来ません。(逆回転の場合吸気しても燃料が供給されない)
ただし、2ストロークエンジンでしたら逆回転させることは可能です。(そのような星形エンジンがあるのかどうかは知りません)
要らんことを書いてすいません
くら
- 申し訳ありません
>2で百九さんが「バルブ駆動のカム}と書かれてましたので4ストのお話でした。
申し訳ありませんでした。
くら
- BUN様有難うございます。
試作はしてみたものの費用が安く作りやすい形にしたと言う事ですね。合理的だと思います。
くら様有難うございます。
エンジンの知識は少ないです、ディーゼルエンジンは逆転するのを見たことが有ります(制御不能に成ってました)
百九
- >>12
ちなみに、世界初のディーゼルエンジンは逆転機構付きの船舶用だったと記憶しています。
ディーゼル(発明者)は当初車両用に考えていたようですが、最初の発注者が船用に搭載したいから逆転装置を付けてくれ(レシプロ蒸気機関では当たり前の機能だった)という注文が入ったため、逆転機能を追加して再設計したとか・・・
現在でも船舶用ディーゼルエンジンの中には逆転機能付きのものがあります。
興味があったら調べてみてください。
車両用のエンジンは何らかのきっかけで逆転してしまうことはありますが、明らかに不具合で、そのまま運転させていると火災を起こします。
おうる
- 取り敢えずこちらに書き込んでおきますが、改造しても良いのであれば4ストロークのエンジンであっても逆回転させることは可能です。吸気側と排気側を入れ替えてバルブタイミングと点火時期の調整、あとはスターターの回転方向を逆にする位(潤滑とかを考えるとシリンダーケース等も再設計した方が良いような)で逆回転仕様にすることは出来ると思います。ただ、整備の都合をいわせて戴きますと、エンジンは全て同じ方向に回転させて戴けた方が有り難いです。
くら
- くら様、有難うございます。
#1741 に書き込みましたが、
V1710 の Fタイプで行っているのですね。
百九