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大戦末期のドイツのFw190A戦闘機や、日本のゼロ戦52型丙戦闘機は空戦性能を重視して、外翼武装であるMGFF20ミリ機銃や、13.2mm機銃を取り外してしまう例がしばしば見られました。 この武装軽減、運動性重視の決定は1パイロットの決断でできたのでしょうか?少なくとも部隊長の承認を得たものだったのでしょうか? 備後ピート |
- 回答になるか分かりませんが、パイロットがそう決断したとしてもパイロット一人で出来る作業では有りません。それに取り外した機銃の類いは何処に保管しておくの?あと上官の責務の一つに部下の安全・生命を守ると言うのが有ります。そういうのを踏まえると最低限部隊長辺りか基地司令が未承認と言うのは、組織としてどうなの?と思います。
まさのり
- 残されたJG26や海軍七二一航空隊の写真を見ると外翼武装装備機(これがおそらくデフォルト)と未装備機が混在しているものがあります。まさのり様の言によれば「パイロットの申し出」により「基地司令部が承認」したものという理解でよろしいのでしょうか。
私は紫電改の自動空戦フラップの使用・不使用の判断のように個々のパイロットのレベルでできたのではないかと思うのですが…。
備後ピート
- 『特攻機の爆装と航続力』という昭和20年2月17日付の海軍航空本部文書があり、ここには各機種にそれぞれ爆装した場合の航続力が記されています。
零戦の場合は、
零戦二一型
爆装第一6番×2 1200
爆装第二25番×1 560
です。この時点で零戦五二型は特攻機には想定されていません。
昭和20年3月の軍令部一課長説明では、「大型及び巡洋艦改造空母撃沈には桜花2機または80番特攻3機の命中が必要」と見積もられています。25番爆装を最大限のものとして命中時の効果が期待できない零戦特攻機は、対敵空母撃沈のための特攻兵力には充てない、ということです。
対敵機動部隊への特攻攻撃としては、桜花または銀河一一型、試製流星、彗星三三型、彗星四三型などが想定されていました。80番爆装可能、かつ比較的高速であることです。
しかしながら、桜花隊は、初期の出撃で陸攻が抱いた状態では接敵できないことが明らかになり、桜花の使用が現実味を失います。そこで、神雷部隊721空とし用意していた桜花搭乗員が搭乗する零戦爆装機をもって対敵空母攻撃兵力として代替させなければならなくなります。対敵空母特攻兵力である以上25番爆装ではだめで、零戦五二丙型に50番爆装をすることになります。これは重量過大ですので、部隊として軽量化をはかることとなり、20ミリ機銃撤去もこの中に含まれていました。
721空の零戦で、20ミリ機銃撤去が行われたのは、「七二一空桜花隊」(桜花搭乗員)による50番爆装特攻機に限られてのことで、部隊としての措置で行われたことでした。(5月11日以降は721空S306その他神雷部隊周辺兵力による50番爆装特攻機にも拡大されます)
片
- >>2 備後ビートさんが、どういう経歴の方か分からないので「釈迦に説法」でしたら申し訳ありませんが
現代の会社組織に浸ってる身の経験上、他部署に応援、製品の仕様・製造変更となると調整が大変なのですよ。なので直属の上官が知らないと言うのは、上官の管理能力が?と思うです。あと余談ですが私の職場に航空自衛隊を定年退官された方がいらっしゃっていました。
その方はF104の通信機器の整備をなさってたらしく
ネジ穴の類いを空けなくなったらしく、「穴を空けたい。」と手を挙げたら、ロッキード社が承認するまでダメだった。(苦笑)と話されてました。
まさのり
- 空けなく→誤
空けたく→正
まさのり
- まさのり様、片様、回答どうもありがとうございます。
備後ピート
- 現代の会社組織と戦時中の軍隊組織がはたして同列に語れるものなのか、検証してみたいという態度は悪いこととは思いません。
片