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楕円翼について教えてください。 まずはこの画像を見て頂いて・・・ http://warbirds.sakura.ne.jp/BBS/gazo2/img/5030.jpg まず上の楕円翼Aについてはスピットファイア等でおなじみ、よく見慣れた形状です。(赤の一点鎖線は25%翼弦を示す) 次にこの翼を変形し、翼面積・翼幅等はそのままで、なだらかに変化する後退角を与えて作図すると楕円翼Bのようになります。 もっとも、これを楕円翼と呼んでよいのかわかりませんが・・ ここで、「この楕円翼Bでは翼端周辺(オレンジ矢印付近)ではデルタ翼のように前縁から翼上面に渦が発生し、気流の剥離防止に効果があるのではないか?」 と、ふと思ったのですが実際のところどうなのでしょう。後退翼による翼端失速傾向を軽減できないかという考えです。 これから作ろうとしている模型飛行機の考察のための質問です。 つまりは軍事ではありませんが、博識なここの皆さんの知恵をお貸しいただければ幸いです。 匿名 |
- 補足です。
楕円翼AとBの相違点は、翼端に行くほど急になる後退角を与えているかどうか、その一点のみです。
よろしくおねがいします。
匿名
- 翼端部のみ大後退角にするという手法は、ボーイングB777のレイクドウィングチップや、ドルニエDo228・Do328のTNT翼で実際に使われています。
ウィングレットと同じように揚抗比向上と失速特性改善の効果があるそうです。
模型飛行機はあまり詳しくないですが、レイノルズ数の違いにより性能向上のアプローチは実機とは別で、例えば乱流翼を使用することで翼型性能が向上すると聞いています。
超音速
- https://www.hikouki-pilot.com/effect-of-wing-planform/
後退角がゼロでも先細比が大きいと翼端失速しやすいです
https://www.hikouki-pilot.com/wp-content/uploads/2023/04/67face8da1cec3d3592bcb6de5fb2479.png
これに後退角が加わると翼根からのアウトフローに覆われますので翼端失速の傾向は強まります
https://www.hikouki-pilot.com/wp-content/uploads/2023/04/9685f07bcb3a273f78a5478d03a09732.png
後退翼で翼端の失速を遅らせる方法としては
XF-91のような逆テーパー翼
https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/4/43/XF91-21republic.jpg/1200px-XF91-21republic.jpg
F-86のような前縁スラット
https://media.defense.gov/2022/Jun/16/2003018928/1200/1200/0/220429-F-AU145-1062.JPG
MIG-19のような境界層フェンス
https://images.polot.net/storage/fba8844bb5684d081bce17e22ae86b0da3b19bc9
F-4のようなドッグツース
https://en.m.wikipedia.org/wiki/McDonnell_Douglas_F-4_Phantom_II#/media/File%3AQF-4_Holloman_AFB.jpg
等が考えられますが模型での効果はわかりません
以下蛇足
御質問からの連想なのですが
レイクドウイングチップというのはアウトフローを強めて翼端渦を外側に投げ飛ばす投射器のような気がしてきました
https://news.mynavi.jp/techplus/article/aero_tech-86/images/008l.jpg
後退角も前縁半径も大きいです
ガス欠
- 皆様、お付き合いいただきありがとうございます。
デルタ翼的な、翼上面への渦の発生による翼端失速防止効果については、もし発生したとしても効果は限定的な気がしてきました。
あまりアテにしないで、皆さんが教えてくれたように別の対策にて対応する事にします。
どうもありがとうございました。
匿名
- 九八直協機が失速しやすいので有名でしたね。
ささき