1819 鍾馗(2式単座戦闘機)の機首形状ですがオタマジャクシみたいになってます。これは爆撃機用の太いエンジンを使用した為、97式戦→1式戦と続く中島飛行機のプロペラ後流 収縮流に対する設計思想とか下記のブログにある説が有ります。
https://blog.goo.ne.jp/goozmakoto/e/7b0662a50d8cf44bec2ac2dab509c1c2
4式戦疾風には近藤技師の反対により見送られたと有りますが、近藤技師は何で反対したのでしょうか?
あと鍾馗が積んだハ109は稼働率が低かったと有りますが、何が悪かったのでしょうか?
まさのり

  1. blogからの引用
    >「空気流の最高速度はプロペラ断面通過位置となる。すると流体力学の原理により、空気の流れの断面積は、プロペラ断面位置で最少となるから、プロペラより後ろで空気の流れが絞られる、ということは考えられない。」

    実際
    https://pressbooks.lib.vt.edu/app/uploads/sites/23/2020/05/Figure-2.6.png
    プロペラ面を通る空気は加速され外気より静圧が低くなって周囲から押されるためプロペラ径より小さい収縮流になります。

    …マニアの迷宮から脱出するには専門書を読むのが1番ですが、本当は興味が無いのかあまり読まれません。
    また日本語で検索しても出て来ない事は英単語で検索すると高確率でヒットします。
    propeller stream tube
    ガス欠

  2. 丸メカより引用
    「隼や鍾馗では、カウリング直後から急激に絞り、この部分が凹曲線を描くラインであった。しかし、キ84ほどの高速機ともなると、このくびれに乱流が発生し空力的にマイナスになるということで、本機では機首から尾端までほぼ直線的に結ぶラインが採用されることになった。
    この選択が空力的にどれほどのメリットがあったかははっきりとわからないが、工作、組み立てに関しては(中略)プラスになったことは間違いない。」

    超音速

  3. >ハ109は稼働率が低かったと有りますが、何が悪かったのでしょうか?

    刈谷正意氏の著作何点かを参照し、要約します。
    ・筒胴(シリンダーバレル)の切れ(割れ?)が希に発生。
    →工作誤差が原因だった。
    ・吸気管とシリンダーをつなぐゴム管がよく緩む。
    →定期的な増し締めが必要。
    ・離陸時に、気化器エコノマイザー部の不具合でデトネーションが発生。スロットルを絞って水平飛行すれば収まるが、よく墜落事故になった。
    →ブーストエコノマイザーバルブに麻糸が絡まっていた。気化器ろ過網に新聞紙が詰まっていたこともあった。気化器製造会社の検査不良。

    本体の故障は少なかった、こまめに面倒をみてやればよく働いたとの感想もあります。
    よく故障する箇所を把握して予防整備、部品ごとの飛行時間を記録して予防交換するといった整備改革を刈谷氏は進めてますが、すべての整備部隊で同じようにはいかなかったのでしょう。

    超音速

  4. 超音速さん、ガス欠さんありがとうございます。
    まさのり


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