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大してクリティカルな話ではありませんが。 大戦時に使われていたという「水メタノール、MW50など」の組成についてですが、水とメタノールの比率が約50%ずつだとWikipediaにはあります(あと防食添加剤が少量)。つまり水とメタノールが同量50%ずつという話ですが、これは、 @wt% Avol% Bその他 のどれでしょうか。また日本とドイツで同じでしょうか。 (なんとなく日本もドイツもwt%だったと思っていました。 ただ、話が微妙に変わりますが「消毒用エタノールの濃度単位」について「日本薬局方の至適濃度範囲を示す「%」は、容量パーセントのことです。エタノールを有効成分とする消毒液などの濃度は、一般的に容量パーセントで示されます。」というサイトを見てしまい、あれっこういう身近な反例があったのか!水メタはどうだったかな?と疑問に感じた次第です。 体積は温度圧力により変化するので、もし回答がAの場合は、温度が何℃の場合のvol%50:50なのかも明示して頂けるとありがたいです。) まあ50%というキリのよい数字に厳密な意味があるとは思えないので、例えば規則ではwt%になっているが戦地ではvol%だったなどの食い違いがあっても、本件に関しては大問題は発生しないとは考えますが、、気になります。 よろしくお願い致します。 (過去に同じ質問があったらごめんなさい。) 太助 |
- 毎度、wikipediaで申し訳ありませんが、ドイツ語版のMW50の混合比 https://de.wikipedia.org/wiki/MW-50#Mischungsverh%C3%A4ltnis の部分にMW50の場合は0.9kg/l、MW30の場合は0.95kg/lとそれぞれの比重が出ています。
これにメタノールの比重0.8から計算すれば、重量比か、体積比かが分かるのではないかと思うのですが、計算は嫌いなので、そちらでやってもらうと助かります。
すいません。
hush
- hushさん、ありがとうございます。
ただ水とメタノールの混合方法(wt%かvol%か)を仮定して計算してみましたが、有意な差が出てこないのですよ。
同じような結果が得られるなら後は作業性かとは思い、小生のなかでは以下ケース2(vol%)が現本命なのですが、昔のドイツ人や日本人(海の人、陸の人)はどう考えたのかなと疑問に思い質問させて頂いています。
以下計算結果)
防食添加剤の分は考慮せずに計算しましたが、水50L+メタノール50L≒97.5Lは反映しています。有効数字は意識せずに以下計算結果を示しますが、どれもMW50で比重0.9なのです。
・ケース1(wt%):水50kg+メタノール50kg=質量100kg、体積は単純合計値113Lより少量
⇒比重0.884より大
・ケース2(vol%):水50L+メタノール50L≒体積97.5L、質量は89.6kg ⇒比重約0.919
・ケース3(vol%):水50L+メタノール仮に52.5L相当=体積100L、仮定下の質量は91.58kg ⇒比重約0.916
・ケース4(vol%):メタノール50L+水仮に52.5L相当=体積100L、仮定下の質量は92.1kg ⇒比重約0.921
水の比重量:1kg/Lとします。
メタノールの比重量:0.792kg/Lとしました。
備考)
・ケース1はwt%で、水50kgとメタノール50kgを混合した場合。
・ケース2はvol%で、水50Lとメタノール50Lを混合した場合。
・ケース3はvol%で、水50Lに混合溶液の体積が100Lになるようにメタノールを追加する場合。
・ケース4はvol%で、メタノール50Lに混合溶液の体積が100Lになるように水を追加する場合。
太助
- 追加)
hushさんご紹介のドイツ語Wikipediaでは、
「MW-50 は、50% のメタノール、49,5% の水、0,5% の保護油で構成されていました。」と記載されています。偶然なのか必然なのかは不明ですが、50+49.5+0.5=100%
となっています。
また「MW-30 は、30% のメタノール、69,5% の水、0,5% の保護油で構成されていました。」とこちらも、
30+69.5+0.5=100%
ですね。
これから受けた印象はwt%です。
>>2にも書きましたが「水50L+メタノール50L≒97.5L」となるように、体積は単純には足し算が通用しませんので。
一方で、小生の現本命はケース2(vol%)なのは>>2で示した通りでして、作業性から考えるとコレかと。
しかし、↓のサイトを参照しますと
https://www.an.shimadzu.co.jp/service-support/technical-support/analysis-basics/hplc/faq/tips1/lctalk-28intro/index.html
現在の化学用語辞典では、容量百分率を示す調製法としては、ケース4が正しい調製法らしいです。ただ本件の水メタノールはどちらかというと水が主役なので、ケース3もあり得ると考えます。
戦地の方が辞典片手に戦争していたはずはありませんが、本土で検討・試験をした方はどうか判らず、またケース3やケース4自体は難しい手順ではありません。
日本ではどうだったのか、ドイツではどうだったのか。検討した現場と実際の運用手順はどうだったのか。検討する場合はWikipediaから受ける印象のwt%が便利だと思います。しかし運用するにはvol%が便利かと。うーむ。
p.s.
水とメタノールは工場で混合して現地に移送するのでしょうか。作業は自動化されていたのか手作業だったのか。
工場で自動化されていればぶっちゃけ何でもありな気がしますが、手作業では液体のwt%管理は厳しい感じがします。
ドイツは工場自動化でwt%(ドイツ語Wikipedia通り)、日本は手作業でvol%という可能性もありですね。
太助
- 続)
日本の場合はvol%だったようです。
三菱航空発動機技術史―ルノー,イスパノから三連星まで―[II]
https://dlisv03.media.osaka-cu.ac.jp/contents/osakacu/kiyo/111C0000001-78b.pdf
P.190に以下記載がありました。
「
嘉納が伝える混合液の組成(容積比)は:
・水 50%
・メタノール 50%
・特殊乳化剤(三菱石油研究) 0.3%
・比重 0.92
」
太助