220 大戦時、艦艇に搭載された空冷機銃が長時間の対空戦闘で銃身が過熱した際に水等をふりかけてこれを冷却したという記述を読んだのですが、これは緊急時の過熱対策方法として正式に制定されていたものなのでしょうか?
それとも現場のその場しのぎの対処だったのでしょうか?
砲身

  1. 旧海軍における機銃の正規の冷却法は次のとおりとされています。
     「重心温度は連続発射の場合1発毎に銃口付近に於いて摂氏約4度上昇するを以て射撃中止間は次に依り冷却すべきものとす。
     イ.弾倉を除去し給弾室蓋を開放し尾栓を退却せしめ通風を容易ならしむ。
     ロ.仰角一杯となし銃身に濡れたる布片を捲き之に冷水を注ぐ。この場合筒中、瓦斯調整弁等より内部に浸水せしめざる様厳に注意するを要す。」
    (「筒中」の「筒」は「月」偏に「唐」の字ですがフォントがありませんので代用しています。)
    ただし、射撃が連続し上記措置をしている余裕がない場合には、直接水をかけて冷却をしたことも全く無いとは言えないようです。
    艦船ファン

  2. 艦船ファンさん、回答ありがとうございます。
    濡らした布を巻きつけある種の簡易な水冷式機銃のようにして使用する方法はあったのですね。
    銃内部に水分が入り込まないように細心の注意が払われていたのですね。水を吹っかけるような荒々しい方法は実戦ならではの武人の蛮用に類するものなのでしょうか。(雨天時の使用などどうしていたのでしょう?)
    とても参考になりました。
    砲身


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