247  お久しぶりです。
YouTubeに投稿された戦艦バーラムの轟沈シーンに関する質問です。
The Sinking of HMS Barham
http://www.youtube.com/watch?v=3HSY94QVIss

 映像を見ると、大傾斜以外目立った損傷も火災も見られないバーラムは、
90度に横転した直後に大爆発を起こしています。ナレーションに
“Magazine blow up”
とあり、弾薬庫の爆発であることは間違いないようですが、何が原因で弾薬庫は
「突然」爆発したのでしょうか? 大傾斜による弾薬の荷崩れでしょうか?

 後の金剛や大和の沈没時にも感じていた疑問ですが、当時の弾薬はその程度の
衝撃で爆発するものでしょうか? 信管の解説で安全装置が解除されるまでは
「落としたり、ぶつけたりする程度では起爆しない」とされているのと矛盾する
現象だと思うのですが、実情はどうなのでしょうか?

                                   10.11.21. 20:15記

NG151/20@生活苦

  1. 90度以上傾いた直後に爆発している事からして、煙突から逆流した海水による水蒸気爆発が最初に起こり、それが弾薬の誘爆を引き起こしたのではないでしょうか。
    爆発も中央部付近から発生しているように見えますし。
    薩摩

  2. >1.
    QE級の艦内配置は
    (艦尾)XY砲塔弾薬庫・機械室・缶室・AB砲塔弾薬庫(艦首)
    ですから、仰せの原因だとするとAB砲塔弾薬庫が先に爆発するはずですケド
    画像だとXY砲塔弾薬庫が先に爆発してから水蒸気が噴出してますね
    駄レス国務長官

  3. >2.が途中送信されてしまいましたが、“British Battleships 1919-1939”に拠ると、原因は
    「不確かではあるが、(被雷個所近傍の)6in副砲弾薬庫の爆発によるもので、大爆発が艦橋より後部で起きていることよりAB砲塔弾薬庫ではないようだ」
    とのコトです
    駄レス国務長官

  4. 原文を確かめた訳ではないのですが、
    イギリス海軍の調査委員会の推測では「主弾薬庫脇の通路に積んであった4in高角砲弾の火災が主弾薬庫に及んだことによるもの」としているようです。
    それまでの経験で高角砲弾が不足することが判ったため置けるところに置いていたとのことです。

    けい

  5. >NG151/20@生活苦さん

     一般論としてご参考までに。

     ご存じの通り、弾薬というのは「弾丸」部分と「発射薬(装薬)」部分とに分けられます。 この内、弾丸には「炸薬」が使用されていますが、これは衝撃や普通の火災程度では爆発しません。 これを完全に「爆轟」させるには、起爆薬などが必要になります。 この起爆薬が付いているのが信管になります。

     中大口径砲弾の場合は、弾庫に格納中はこの信管は装着されておらず、別に格納されているのが普通です。 したがって、戦闘被害によっても弾丸が単独で最初に爆発する可能性はほとんどありません。

     一方で、装薬の方は、いわゆる“火を付ける”方法で燃焼(爆燃)させます。 これは正規の「火管」によらずとも、それなりの火災(熱)により着火させることが可能です。

     そして弾丸にしても装薬にしても、船体の転倒程度の衝撃では発火・爆発することはあり得ません。

     したがって、戦闘被害時に弾火薬が爆発を起こすのは、火災(熱)によってこの装薬に火が付くことが最も可能性として高いです。 そしてこの装薬の爆燃の大きさと状態によっては、隣接する弾丸の炸薬が「殉爆」することもあり得ます。

     また、>4. の方のコメントにあるように、艦艇では合戦準備中や戦闘時には小中口径砲弾は運弾通路に順次置かれている場合が多く、また「弾火薬庫」といえども完全な密封状態ではありませんし、ましてや戦闘被害が加われば、弾火薬庫内の装薬に火が回る可能性は充分に考えられます。

     なお余談ですが、一般では「弾薬庫」と言われておりますが、艦艇の場合はこれは正規の呼び名ではなく、分離弾薬の場合は「弾庫」と「火薬庫」、固定弾薬の場合は「弾火薬庫」が正しい名称です。

    艦船ファン

  6.  皆様、ご回答ありがとうございます。

    >薩摩様
    >煙突から逆流した海水による水蒸気爆発が(以下略)

     駄レス閣下の見解の他に、当該YouTubeのコメント欄にも
    >boilers would not cause such a violent explosion.
    >This is the work of cordite powder
    と水蒸気爆発が主たる爆発原因ではないとの指摘があります。

    >駄レス閣下、けい様
    >(被雷個所近傍の)6in副砲弾薬庫の爆発によるもの
    >主弾薬庫脇の通路に積んであった4in高角砲弾の火災が
     英海軍当局は、爆発の原因を火災など被雷による被害が弾薬庫に及んでいたため、と推測しているとのですね。

    >艦船ファン様
     初めましてm(__)m、拙問に詳述いただきありがとうございます。

    さりながら「一般論として」のご回答に、さらなる疑問が湧いています。

    >弾丸にしても装薬にしても、船体の転倒程度の衝撃では発火・爆発することはあり得ません。

     最初の質問にも挙げたとおり、実はこの一般論には以前から大きな疑問を抱いていました。
    少なくとも旧日本海軍の場合、そうとは思えない事例が幾つもあるからです。列挙すると

    1)戦艦金剛は、被雷による傾斜が45度を越した時点で弾薬庫が爆発して沈没しています。
    立ち読みモードで出典が曖昧ですが、市中の多くの書籍では
    ・魚雷の命中箇所は、艦首と後部煙突付近で、弾薬庫に被害は及んでいない。
    ・その後の大傾斜により弾薬が荷崩れして誘爆した。
    とされています。Webサイトでも、下記の例が挙げられます。
    ・戦艦金剛喪失について
    http://www2u.biglobe.ne.jp/~surplus/tokushu7.htm
    >傾斜が進み、第一砲塔の弾薬庫の中で主砲弾が横倒しになり、誘爆したのが止めとなりました。

    2)戦艦大和は、沈没時に弾薬庫が前後共爆発して船体は粉微塵となっているのが、近年の調査で確認されましたが、これも多くの戦記物で「完全に転覆して天地が逆さになり、立てて保管していた砲弾が天井部分に落下して誘爆したため」と読みました。
     比較的最近(ここ10年くらいか)になって「被弾により弾薬庫で火災が発生していて、温度上昇で危険を知らせる警告灯が点灯していた」との記述も見ましたが、火災が生じていたのは後部弾薬庫の側で、前部でも火災は起きていたという記述には、私は接していません。

    3)二番主砲が虚空を睨んで息絶えた戦艦伊勢の最後は、戦闘終了時二番主砲に三式弾が残り、砲口側から突付いて抜弾するのは誘爆の危険があるため、比較的安全な洋上に最大仰角で撃ち出して処理した結果(繋止位置に戻す途中で動力が絶たれた)と聞きます。
     この場合、発射前で信管の安全装置が解除されていない砲弾でも、突付いた程度の衝撃(船体の大傾斜による荷崩れと大差ないはず)でも起爆する危険があることを、当時の砲塔要員たちは認識していたことになります。

    4)フランスの例ですが、Wikipediaによるとダンケルク級戦艦は、スペース増を忍んで砲弾や装薬を横に寝かせた状態で揚弾薬させ
    >揚弾中に衝撃を受けた時の自爆が構造的に起こり難い利点があった。
    とされています。逆に
    >1910年代の米戦艦には弾薬庫から砲塔まで砲弾が何度も倒され、
    >遂には一回転する危険度の高いものもあった
    との記述もあり、他の列強でも主砲弾が「落としたり、ぶつけたり」した程度の衝撃でも起爆する危険があったことを示しています。

     私は、まったくの素人、それも生活苦で書籍の購入もままならず、主に立ち読みで知識を蓄積したミリオタなので、事実誤認を多々犯してしているのはこれまでの投稿で皆様ご存知のとおりです。
    今回の拙問にも誤りがあるかもしれませんが、その場合は正していただきたく、また特に1)、2)の弾薬庫の誘爆の原因をご教授板頂ければ幸甚です。

                               10.11.27. 7:40記
    NG151/20@生活苦

  7. >6.
    NG151/20@生活苦さん
    「一般論」としては先の記述のとおりで、単に横倒しになった程度のことで弾丸や装薬が爆発することはあり得ません。 これは火薬に関する書籍(産業火薬のものでもよいでしょう)をご確認いただければ宜しいかと。

    例えば、衝撃で弾丸(信管も含め)がそんなに簡単に爆発するようなら、何故艦砲射撃で不発弾が多発するのでしょうか? 弾着の衝撃は船体の横倒しなどとは比較になりませんが。

    あるいは、航空爆弾や魚雷を受けたような艦艇は、その衝撃で皆弾火薬庫が爆発してしまうことになりますが。

    では転倒の衝撃以外で何が原因で実際に弾火薬庫爆発が生起するのか? それは、その事例事例でそれに至る様々な付随条件や特定理由があるのでしょうが、実際にそれがどの様な理由であったかはほとんど解明不能と思います。 逆に言えば、それ程(直接の衝撃以外の)色々な原因が生じ得ると言うことですが。

    >1)
     当該サイトでは全く根拠が示されておらず、最後の方で突然として当該記述だけが断言されています。 引用文献にもその根拠たるに相応しいものは一つもありません。 当該サイトの管理人(弾火薬を実際に取り扱ったことのある方ではないようですが?)にその根拠をお尋ねになられてはいかがでしょう?
    >2)
     「大和」については、あれだけの満身創痍状態となっており、どの様な状態でどの様な誘爆に至ったとしても不思議はないでしょう。 それに弾火薬庫の爆発の時期についても、船体の状況がどの様な時点でのどの時点であったのかは正確なものはありません。 ましてや見てきたかのような「天井部分に落下して」など何を根拠にしているのでしょう?
     もちろん、信管が装着された状態の三式焼夷弾が弾庫〜砲塔にかけてどこかで残っており、何かの原因で信管が作動又は管帽薬が起爆した、あるいは先に隣接する副砲・高角砲・機銃の弾火薬庫の方に火が付いた・・・・などなど色々なことが考えられなくもありませんが、それを特定するのは不可能なことです。
    >3)
     信管が装着された砲弾の危険性は高いです。 正常に作動しなくても、信管に衝撃を与えれば“管帽薬が起爆する”恐れがあるのは当然のことです。 したがって、もし弾庫内に信管が装着された弾丸があったとしたら、戦闘被害時(転倒でなくとも)にはそれが一つの要因になることが全く“無い”とは言えません。
    >4)
    >「落としたり、ぶつけたり」した程度の衝撃でも起爆する危険があったことを示しています。
     実際に起爆した例があるのでしょうか? Wikiなどの「危険があった」との記述にその根拠が明示されてるのでしょうか?

     以上ですが、何れも「一般論」を覆すような、船体転倒による衝撃を直接の原因とする根拠になるものは一つもありません。

    艦船ファン

  8. >7.
    自己レス訂正です。
    >信管が装着された状態の三式焼夷弾 → 信管が装着された状態の三式焼霰弾(仮称三式通常弾)
    艦船ファン

  9.  日本海軍の場合、弾薬に内蔵した炸薬が劣化してると衝撃に反応しやすくなるという研究結果があります。一応対策されたことにはなってますが、弾薬の製造状況次第では劣化したビスケットが使われたり、もしくは貯蔵中に劣化が進んでいたものがあったとしても不思議はありません。
     また信管には各種の過敏な火薬が用いられていますが、これらって実は自爆温度も低く、摂氏40〜50度ぐらいで条件次第では発火するやつがあります。また日本海軍で多用されたTNAは64度が融点です。大火災とはいかずとも艦内は熱が篭りやすいですから、色々と不具合に繋がる要因は転がってます。
     そして当然ですが信管は機械ですから故障もあります。また作動不良が頻発するのが信管開発と運用の歴史みたいなものですから、仕組み的に安全なはずだといっても、それを過度に信用することはできません(事故がおきたら大惨事ですから)
    SUDO

  10.  艦艇の弾火薬庫の広さを考えていただければ、その程度の移動範囲による衝撃程度で爆発に至るかどうかはちょっと考えれば明らかなことですね。

     そして火薬・爆薬というものは、単純に火が付いたからと言って“爆燃”や“爆轟”するものでないことも常識のことで、その様なことは火薬学の基礎の基礎です。

     また、薬質の劣化についてはそれが発生することは別に旧海軍でなくても火薬の世界では常識のことで、だからこそ製造後の保管に伴う検査をします。 これは旧海軍においても当然のことで、『火薬火工兵器貯蔵検査規則』が制定され、陸上弾庫保管中のものだけでなく、艦艇搭載中のもの全てについても年1回の定期抽出検査が科せられています。 したがって、単純に

    >8.
    >貯蔵中に劣化が進んでいたものがあったとしても不思議はありません

     はそのとおりではありますが、だからといって劣化が進んだ“一部の”弾火薬が戦闘被害で衝撃爆発した、という話しには残念ながら繋がりません。

     信管やその他の火工品についても、個々のものについては製造不良が発生する可能性もあるからこそ、それを“理由の一つ”として弾丸、装薬とは別に格納しているのであって、もしまかり間違っての誤作動があったとしても、通常では弾火薬庫内での“衝撃による”弾火薬爆発の原因にはなりません。(もっとも、例え誤作動があったとしてもそう簡単には炸薬を爆轟させる伝火薬たる“管帽薬”を爆発に至らせることはありませんが。 これは信管の機構・作動をご覧いただけば明らかなことです。)

     しかし、戦闘被害による船体転覆時に限らず、実際に弾火薬庫が爆発した例は存在します。 だからこそ、先に

    >その事例事例でそれに至る様々な付随条件や特定理由があるのでしょうが、実際にそれがどの様な理由であったかはほとんど解明不能と思います。 逆に言えば、それ程(直接の衝撃以外の)色々な原因が生じ得ると言うことですが。

     と申し上げているわけです。

     したがって、>8. でご指摘の点は概論的には“そのとおり”ですが、その様なことは弾火薬を取り扱う者なら百も承知のことで、それに対する可能な限りの対策が採られていることは当たり前のことですから、それを“主因”として弾火薬庫爆発に至ることは“殆どあり得ない”といえます。

     もちろんそれが爆発の“複数要因の内の一つ”となる可能性が“全くのゼロ”とは言いませんが。 しかし例えそれが一つの要因であっても、そうだったとは誰も決して分からないこともまた確かです。 極めて可能性の低い一因に過ぎず、かつ確認・検証することは不可能なことだからです。

    艦船ファン

  11. >10.
     ひとつ肝心なことを書き忘れていましたので、追加です。

    >大火災とはいかずとも艦内は熱が篭りやすいですから、色々と不具合に繋がる要因は転がってます。

     だからこそ「弾火薬庫」というものがあります。 弾火薬庫は何も戦闘防御のためだけにあるのではなく、平時の通常時での保管をも考慮されたものです。 むしろ後者の方が重要と言えるでしょう。 そのため弾火薬庫は常に温度・湿度管理が厳格になされ、これが一定値以内に保たれるようにし、かつ一日一回これを記録し報告する義務が定められています。 また、通風装置やスプリンクラー、注水装置が備えられ、かつ温度警報装置による監視体制が採られています。

     当然ながら、先の年1回の定期検査の他に、温度・湿度が規定値を外れるようなことが有った場合には、直ちに報告し、かつ当該弾火薬庫内に保管中の弾火薬類は薬質検査に出すことが義務付けられていることは言うまでもありません。

     これらについて、旧海軍の例では、弾火薬庫の構造や付属装置については『新造艦船弾火薬庫艤装規定』を、また管理の基本事項については先の『火薬火工兵器取扱規則』をお読みいただくのがよろしいでしょう。

     したがって、“色々と不具合に繋がる要因は転がって”いるからこそ、当然のこととして各種の対策が講じられているのは当たり前のことで、単純にそれが直ちに弾火薬庫の爆発の原因に繋がると考えるとすると、それは誤りと言えますね。

    艦船ファン

  12. >10.
    文中の2箇所の >8. は >9. のタイプミスですね。 訂正させていただきます。
    艦船ファン

  13. >10&12
     私は質問と質問者さんの書き込みに対してレスさせていただいたもので、別に艦船ファン氏に対して何かを述べたつもりは無いのですが、何か気に触るようなことでもしましたかね?
    SUDO

  14. >13.
     いえ、別に。 当方も貴殿に対して何かを述べたつもりはありません。  >9. の内容に対して質問者の方や読まれた方が誤解を生じないように、実際についてキチンと説明させていただいただけですが? 弾火薬庫の爆発に関することですので。
    艦船ファン

  15.  艦船ファン様、SUDO様、他皆様
     先ず、レスが1ヵ月以上遅れたことをお詫びします。
     HNにあるとおりの生活苦で、糊口を凌ぐどころか解雇、失業の虎口を逃れるのに精一杯でROMもままなりませんでした。

     改めて諸兄の論考を拝読し、思考を重ねて得た私見を箇条書きにすると、

    1)バーラム、金剛、大和各艦の弾薬庫爆発の原因は、未だに完全には解明されていない。

    2)各種の砲弾とその装薬、爆弾を構成する火薬とそれを起爆させる信管の化学的、機械的信頼性、
    安定性は万全とはいえず、予期せぬ不時の爆発とその逆の不発は、古今東西一定の確率で発生している。

    3)1、2にも関わらず金剛で荷崩れが、大和で天地逆転が、弾薬庫爆発の原因として巷間広まって
    いるのは、砲術科など専門分野でない生存者の憶測を交えた発言が、未検証のまま一次証言として
    一人歩きしているからではないか。

    となります。以下に詳細を述べます。

    >艦船ファン様
    >衝撃で弾丸(信管も含め)がそんなに簡単に爆発するようなら、
    >何故艦砲射撃で不発弾が多発するのでしょうか?
    >爆弾や魚雷を受けたような艦艇は、その衝撃で皆弾火薬庫が爆発してしまうことになりますが。

     言われてみれば仰るとおりで、金剛や大和の転覆衝撃説を否定する重要な論拠です。私も指摘されるまでは、この点にはまったく考えが及びませんでした。

     さりながらこれは、一方で砲爆弾が起爆すべき時に起爆しないという化学的、機械的信頼性の欠如を示すものでもあって、これを以って
    >転覆時の衝撃だけでは、弾火薬は絶対に誘爆しない
    とは言い切れず、むしろ
    >そんなに挙動が不安定なら、逆に転覆程度の衝撃で爆発する場合もあり得るぞ。
    との考えも成り立ちますし、私自身はむしろそちらの心証を強めています。

     本稿に関連して「硝酸アンモニウム」で検索していたら「オッパウ大爆発」が出てきました。
    ・オッパウ大爆発
    http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AA%E3%83%83%E3%83%91%E3%82%A6%E5%A4%A7%E7%88%86%E7%99%BA
     死者・行方不明669人、推定爆発規模TNT換算1〜2㏏相当という大惨事でしたが、それ以前の3万回に及ぶ発破作業では問題がなく、
    >硫硝安混成肥料は(黒色火薬などに比べ)簡単には爆発しない。
    という一般論にはいささかも変わりはありませんし、艦船ファン様の論考も「一般論で」と前提を明示されているので論旨には異存はありませんが、例外的な事例は起きています。

     また不発弾といえば、現代でもクラスター爆弾で問題になっていて、その不発率の高さが2009年の
    同爆弾禁止条約に繋がっています。
     今回の議論に関して言えば、毎日新聞の記者が同不発弾を持ち歩いていて、それがヨルダンの空港
    で爆発して死傷者が出た2003年の事件が思い起こされます。間抜けで済まされない愚行ですが、戦地
    で起爆しなかった子弾が、乱暴な扱いをするとは思えない空港の手荷物検査で何故爆発したのか?
    に対しても納得のいく説明はなされなかったと記憶しています。

    >SUDO様
    >信管には各種の過敏な火薬が用いられていますが、これらって実は自爆温度も低く、
    >摂氏40〜50度ぐらいで条件次第では発火するやつがあります。

     URLをメモしてなくて掲示できませんが、ヘンダーソン飛行場砲撃の際、金剛の弾火薬庫が
    著しい高温になり熱射病による死者が出たとの記述がありました。換気や冷却が完備といっても、
    戦闘状況下では必ず額面通り機能するとは限らず、SUDO様がご懸念する事態も充分起こり得ると
    思います。しかしその場合、砲塔や弾火薬庫の要員の殆どが戦死している以上、爆発までの詳しい
    プロセスは結局わからないままという袋小路にはまることになります。

     結局、当初の私の疑問は「わかっていない、解明されてはいない」ことを改めて認識することに
    なりました。そのわかっていないにも拘らず転覆の衝撃が爆発の原因として定説化(私が小学校の
    時点で図書館の蔵書に「大和は転覆して、主砲弾が天井側に落下して爆発云々」とある)したのは、
    3)に挙げた理由からではないのか、というのが私の仮説です。

     以上、長くなってしまいましたが、思索の機会を与えていただいた皆様には改めて御礼申し上げます。
     今年も皆様、良い年でありますように!

                               11.1.01.元旦22:05記
    NG151/20

  16.  あれ、文字化けしていますね(汗)。
    >死者・行方不明669人、推定爆発規模TNT換算1〜2㏏
    「㏏」の部分は、キロトンを示すktです。

    NG151/20

  17.  重ねて失礼、HNもおかしい。

    誤:NG151/20
       ↓
    正:NG151/20@生活苦 です

    NG151/20@生活苦


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