375 港に停泊・係留された船舶を見ていると、吃水下に貝藻類がたくさん付着していたりします(単に保守整備をサボッているだけだと思いますが……)。
戦時中の水上艦艇の乗組員の手記にも「入梁後は艦底に貼りついた貝を徹底的に取り除く」とあります。そこで気になるのですが、長期間、作戦のために外洋で行動している潜水艦にも、こうした貝藻類は付着するのでしょうか?
亜狐

  1. 海藻類の生息深度は基本的に日光が届く範囲内だし、付着性の貝類や藤壺類もおおむね浅深度ですから、常時それを超える深度で行動してりゃノープロブレムってコトじゃないでしょうか
    駄レス国務長官

  2.  余談で潜水艦は直接関係ありませんが、アメリカ海軍余剰艦船保管所は河口にあります。これは、そういう所の中でも海水と淡水が入れ替わる所を使っているそうです。つまり海水性の付着生物も淡水性の付着生物も棲みにくい所なのだそうです。失礼しました。

    「む」

  3. 「む」さん、後がなかなか続かないようですのでご参考までに。

    「Yes or No」でお答えするなら海上にあるものには必ず付きます。 ただし、どの程度なのかというとそれは潜水艦に限らず水上艦艇でも全てケースバイケースで、最終の出渠からの日数、航海・停泊の状況、行動海域(沿岸か外洋か、南方か北方か)、季節、元々の船底の構造・状況等々により異なってきます。

    セルプラやフジツボ、牡蠣などは沿岸に近ければ必然的に多くなりますし、海藻類も沿岸域が多いですが外洋で付かない訳ではありません。 例えば、クジラなどにふじつぼの類が沢山付いている例はご存じかと。

    そして潜水艦ですが、当時の潜水艦はいわゆる「可潜艦」であって極端な話し必要時に潜航できるものといえます。 特にシュノーケルが一般的になるまでは必ず浮上して充電する必要があります。 また、当時の蓄電池の能力から頻繁に充電する必要があり、かつ電池の急激な消耗を防ぐために、潜航時でも通常は数ノット以下でしか航行しません。

    それに当時の潜水艦の安全潜航深度はせいぜい80〜100mが一般的で、このような深度を取ることは必要時以外ほとんどありません。

    また、水中の音波伝搬と当時の聴音機の能力の関係からして、うねり・波の影響を受けない浅深度でじっと聞き耳をたてる必要がありました。

    これを要するに、夜間は浮上して充電しつつ必要により高速で移動し、昼間は潜って浅いところでジッとしている。 このパターンが一般的なものです。

    したがって「常時それを超える深度で行動してりゃノープロブレム」などということにはなりません。

    長期行動後の潜水艦の船体の汚れ具合は、例えばドイツに派遣された旧海軍潜水艦のロリアン到着時の有名な写真などがありますが、これらをご覧いただけばよくお判りいただけるでしょう。

    加えて、潜水艦は船体や諸管系の強度上の問題に加え、海水が出入りするところにセルプラなどが付着することが怖いわけですから、規則上でも一般水上艦艇が1年に1回の入渠であるのに対して、潜水艦は半年に1回とされているのはこのためです。 もちろん戦時には必ずしもこれが厳格に守られるわけではありませんが。

    艦船ファン

  4. >3.
    自己訂正レスです。 「む」さん → 亜狐さん
    失礼しました。
    艦船ファン

  5. お礼が大変遅くなってしまい、申し訳ございません
    みなさん、とても興味深いお答えありがとうございました!!
    ものすごく勉強になりました。
    亜狐


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