388 第二次世界大戦当時、日本海軍艦隊は航空攻撃&偵察のために必要と思われる飛行予定高度の上層風をどのようにして把握していたのでしょうか?
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  1. 自方上空については、測風気球による観測を行っています。
    目標上空では、飛行中に偏流観測を行います。


  2. あ、自方というのは「基地」ですね。艦ではなく。


  3. 艦艇も>1で言われているのと同じ様に測風気球を使っていました。
    観測機材も「九二式測風経緯儀艦船用」とある様に艦船用に改修した物を用いています。
    風向風力は艦砲射撃にも影響を与えるので、測風は空母以外の水上艦艇でも普通に行われている事で、戦艦や巡洋艦への測風機材の貸し出し等の公文書が残っています。



  4. 片さま、伸さま、ありがとうございました。放球して目視観測したんですね。なんとなく基地なら固定点で気象観測できるでしょうから上層より難しい地上天気の確度などもそれなりに上がってゆくだろうなと思ったのですが、艦隊は移動を繰り返し、めったに行かないような海域で飛行機を繰り出すのですからどうしていたんだろう?と不思議に思ったわけです。
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  5. 風船を上げられるのは自方上空だけですから、基本的には、実際に飛行機を飛ばしてみちゃうしかないのだと思います。


  6. 片さま、なるほど自方上空に限られますね。戦記などを読むとよく使う高度って3000メートルくらいですかね?あとはその測風を信じて出発して長躯するなら天測と組み合わせたんでしょうかね。おそらくかなりの偏流修正角を付けて飛んだはずなんですよね。無線封止で単座などだったら厳しい飛行ですね。
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  7. 偏流測定は飛行中に測定弾を使って随時行うものです。
    BUN

  8. BUNさま、ありがとうございます。測定弾というのがあったのですね初めて聞きました。搭乗者が打ち上げる照明弾のようなものでしょうか?そうなんです、気球観測に基づいた偏流修正角で出発するでしょうが、それが違っておりその後360度水平線の海上で偏流修正がかけられなかったら遭難かな・・と思っておりました。
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  9. 目標物の無い洋上で偏流測定をする際、洋上に目標物をマーキングして偏流の測定を行います。
    その際に投下するのが昼間の場合は航法目標弾と言い、中に充填されたアルミ粉等で洋上に白色のマーキングを行います。
    夜間の場合は航法目標灯でありカーバイトによる発光で洋上にマーキングします。



  10. 伸さま、ありがとうございました。よく考えられた弾があったのですね。
    確かにこれなら修正角のリバイスがかれられそうですし目標へ到達しそうです。恐らく測定時に高度はある程度落とすし視程云々の問題も出るのでしょうが、それだけの価値があるでしょうね。わたしには国際的な気象情報が絶たれた状態で、場合によっては自軍との通信も絶たれた状態での洋上航法というのがどうしても想像がつかなかったのです(しかも移動する自軍艦隊へと戻るという)。天測に関しても習熟すれば数マイルに落ち着くといいますが、本当かどうか・・私が読んだ航法の本ではだいたい20マイルの誤差は当たりまえのような書かれ方をしていました。現代の空港に行くならこれでいいのです、無線施設もしっかりしているのですから。
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